見出し画像

【自己紹介⑰】19年間の教員人生にピリオドを打つまで〜崩壊したクラスとの再開編〜

今日は始業式だった学校も多いでしょう。教員を辞めて、初めて始業式から帰ってくる少し興奮気味の息子を家で、おかえり❗️と、迎えてやることができました。

教員養成大学を卒業して、そのまま採用試験に一発合格……違和感を感じつつ、なんだかんだで19年間必死で小学校教員やってきました。……が、ついに2021年3月で退職しました。

自己紹介を兼ねて、退職に至るまでの道のりを書かせてください。

今回は、2年生で激しく学級崩壊した単学級を3・4年生で死にそうになりながら担任をしながらも、子ども達との信頼関係を築き、子ども達を励まし続けた2年間。そのクラスの担任を終えた次の年は、3年生の担任に。

教員人生16年目のこと。

3年生を担任していた2学期末辺りから…どうやらあの2年間担任していた子ども達(5年生)の様子がおかしくなっているのを感じた……。

1.始業式の複雑な思い


4月の始業式の日に、全校児童が校庭に並び

退職した先生や異動した先生の発表があり、

新しく学校に来た先生の紹介がある。

そして、ドキドキの担任発表がある。

始業式の日の、

子ども達の顔は特別で

進級の喜びと、

これから始まる学校生活への期待で

なんともいえないいい顔をしている。

その顔が大好きで、

桜をバックにクラス写真を撮ることが

私の恒例行事。

その写真から

すごくいいエネルギーが出てくる気がして

教室に必ず貼っておくことしていた。

前年度に受け持った子ども達への思いを

一度フラットにして、

新たな子ども達との出会いに

気持ちをチェンジする。

でも、やはり、

前年度まで2年間担任をした子ども達に

後ろ髪を引かれ、

あのやんちゃな子ども達が新しい担任の先生と

よい出会いができているか気になり

横目で見ながら

良い出会いとなっていることを願う……

始業式の日って、

さぁ、これから新しい子ども達と

新しいクラスを作っていくぞ!

という前を向く気持ちと

ついこの前まで担任していた子ども達を

手放して、寂しさを感じる

ちょっぴり後ろを向いちゃう気持ちとが

混ざり合って、

ちょっぴり複雑な気持ちなのです。

2.まさかの学級崩壊

その年は、音楽会の年。

5年生の歌声は聞く人の心に届く

すばらしいものだった。

合奏も、

さすがパワーのある子ども達!!

という力強い「剣の舞」だった。

しかし、12月初めに音楽会が終わった直後

専科の授業(音楽)が成り立たなくなってきた

そんな情報が耳に入ってきた。

校庭で元教え子達と会って話すと

クラスが少しずつ壊れつつあることが分かった

校舎中の結露がついた窓に書かれている

担任への悪口

いや、悪口を超えた人権侵害の言葉

3学期になると授業が成り立たなくなり

関係者だけで緊急会議をするから…と

校長室に呼ばれた

まず、音楽の先生から授業の様子が伝えられた

次に、算数少人数の先生から

そして、養護教諭

元担任の私はアドバイザーとして呼ばれた

担任との信頼関係が崩れていることは確か

でも、子ども達も心配だけど、

そんな中、毎日子ども達の前に立って

授業をしなければならない担任が心配になった

私が3年、4年と2年間担任した後、

5年生の担任を決めるタイミングで管理職に

相談を受けていた

「あの子達には、どんな先生が合うかしら?」

力で押さえつける先生ではなく、

彼らの心に寄り添える先生を…

と伝えた。

その結果、4年目の誠実な男の先生になった

ちょっと方向がズレることはあっても

子ども達に誠実に向き合うことのできる先生

子どもに対して威張ることなく、

力で押さえつけることもない、

一生懸命な先生だった

でも、子ども達といつの間にか

心がすれ違ってしまっていた

体育の跳び箱の時に体をさわられた……とか、

男子と女子で差別する……とか、

移動教室の時に騒いで怒られた……とか

そんなほんの少しのすれ違いと

子ども達の思い込みが

どんどん、どんどん

担任と子ども達の距離を大きくしていった

その溝はもう埋められないものになっていた

ここまで崩れてしまったのなら方法は一つ

6年で担任を変える

それが私ができた唯一のアドバイスだった

責任を感じて最後まで担任しよう

とか

次に担任する先生に申し訳ない

とか、そんなこと考えずに

子ども達との距離を置くことが

子どもにとっても、その担任にとっても

唯一の解決方法なのだ

いまだに、なぜあそこまで荒れたのか

担任と子ども達の心の距離ができたのか

分からない

きっと今子ども達に会っても

明確な答えなんて出てこない気がする

学級崩壊はちょっとしたバランスの崩れなのだ

3.担任する覚悟

最高学年になる直前に学級崩壊した子ども達

卒業式の練習での態度も

相当悪かったらしい

そして、卒業式当日も

教員席から見ていてもひどい態度だった

式の最中に寝ている子

それを見て、ちょっかいを出す子

そして、それを見て笑っている子ども達

2年間心を育てたと思っていたことが

情けなくて

卒業生の保護者席の前でふざけている子どもが

許せなくて

一生に一度の卒業式を迎えた卒業生に

申し訳なくて

式の途中に子どもを3人

体育館の外に引っ張り出して話をした

その時、必死で私の思いを伝えながら

この子ども達をまた担任しようと覚悟を決めた

全く自信はなかったけど、

やるしかない

また戦いの日々が始まるんだなぁ……

一年越しで再び担任となって、どんな一年になったのか。
続きはまた今度。

最後まで読んでいただきましてありがとうございました😊

この記事が参加している募集

#自己紹介

232,727件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?