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理想の未来に、会いに行く。



 こんにちは。今回はドット道東さんが現在取り組まれているプロジェクト『#道東の未来 』をみて考えた、僕の思い描く理想の未来について書いてみる。

 .dotoの第二弾ということで、1000人の道東の理想をビジョンブックにするというプロジェクトです。すごい。

 僕も道東に居て、まあなんとなく理想のようなものを持っていて、それについて考えるいい機会かな、と思ったので、noteにまとめてみることにした。頑張って書くよ。


はじめに


 今回、理想をテーマにしてnoteを書いてみて、意外とダラダラ長くなってしまったよ。(だいたい7000字くらいになってしまった。。。)

 この『みんなと繋ぐ、理想のバトン』という企画をみて、僕が普段何気なく考えていた理想や、やりたいと思うことについて、自分の中で整理して考えてみた。

 僕の悪い癖なのか、理想と聞くとすごく重く捉えてしまって、考えるのにも書くのにも時間がかかった。

 このnoteには、ぼくのやりたいこと、理想を全部詰め込みたいと思いつつ、「僕のやりたいことが、noteのたった一記事に収まるはずがない!」とも思いつつ。。。。

 でも、現段階で出せる全力を出して書いたつもり。僕の理想についても、今思ってることを、文章にまとめることができたと思う。

 上田兼司って、こういことがやりたんだな、というのがこのnoteを読んで、分かっていただけたらいいなと思って書きました。

 ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。


まずは軽く自己紹介から🐮


 はじめましての方ははじめまして。見てくださってる方は今回もよろしくお願いします。

 上田兼司(うえだけんじ)といいます。1997年生まれの現在23歳です。

 東京農業大学の畜産学科で学んでいた頃に酪農に興味を持ちました。在学中に長期休み等を使って北海道、岩手、栃木などに短期牧場実習に行くうちに将来は新規就農して自分の牧場を持ちたいと思うようになりました。

 大学卒業後には酪農での新規就農を目指して、別海町酪農研修牧場の研修生に。その後自分の将来を考えていく中で、十勝で就農したいと思うようになり、2021年4月に新得町に引っ越しました。

 現在は新得町にあるシントクアユミルクという牧場の従業員として働きながら、酪農で新規就農するための研修を受けています。

 ざっくり自己紹介、こんな感じです。酪農に興味を持ったきっかけとか、大学時代に学べたこととか、別のnoteとかにまとめてみたいな、と思ってます。あとは、堅い話だけじゃなくて好きなものとか趣味とか、そんな自己紹介noteも書いたりしてみたいな、なんて思ってたりしてます。

 それでは、僕の理想の未来について、書いていこうと思います。


酪農で新規就農したい


 僕が道東で叶えたいことの一つは、まず自分の牧場を持つこと。このために北海道に来たといっても過言ではなかったので、これはもう、絶対に叶えたいことだ。うん。

 でもただ就農したいというだけではなくて、「こういう形で」とか「こんな牧場にしたい」というものがたくさんある。そのうちの一つは、「友達と共同で新規就農したい。」ということ。

 一緒に就農したいと思っているのは、同じ大学で同じ学科で同じサークルだった友達。大学の頃、約3年間ルームシェアで一緒に暮らしていた。ある時お互いに牛飼いに興味があることを知って、一緒に北海道に実習に行ったんだよね。そこらへんから、よく覚えてないけどなんだかんだで「一緒に酪農やろう!」ってなった。

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 共同経営での新規就農。多分あんまり事例がないこと。(僕は聞いたことないです。事例あるよ、と知っている方いましたら教えて下さい。)しかも血縁関係があるわけでもない、大学で出会った友達と。

 これに関しては、正直あんまりウケが良くない。いろいろな人に相談してみても、「絶対に揉める。」「最初は良くてもうまくいかなくなる。」というアドバイスをクソほどされた。

 まあ、もちろん応援してくれる人もたくさんいる。そういう方々の期待には応えたいし、もしも他にも「共同で新規就農したい。」という方々がいたら、自分たちがその事例になることであとに続きやすくなるかもしれないし。

 最近は、昔に比べれば遥かに新規就農はしやすくなったんだと思うけど、それでも高齢化・担い手不足という課題は依然として存在してるはず。今後も酪農という産業が続いていけるように、様々な形での就農形式があっていいと思う。(ある程度のスクリーニングは必要かもしれないけど。)

 女性だからとか、独身だから、とかそういう理由で可能性が狭くなってしまうのは少し悲しい。

 僕たちが共同経営での新規就農を成功させることで、この業界に何かしらいい影響があってほしいと、密かに思います。

 なにはともあれ、僕たちがきちんと二人で就農できるように、今できることを精一杯やって進んでいきたい。

大学の頃。意外と二人で写ってる写真がなかった。サークルの部屋で、ダンボールに入ってる稲葉さんと床に座ってる上田。


 次は、就農できたらどんな牧場づくりをしたいか、というはなし。



僕の考える僕の理想


 僕には幸い、将来の夢として「自分の牧場を持って牛を飼う」というものがあったので、どんな牛飼いになりたいか、どんな牧場づくりをしたいか、農家になったらどんな暮らしをしたいか、などなど、理想の将来について考えることは今までもあった。

 自分の理想の牧場を考えているといろいろなことが思い浮かぶけど、僕が強く魅力を感じるのは「農業の持つ多面的機能」というもの。

 ざっくり説明してみると、農業の持つ主な機能は食糧生産だけどそれだけじゃないということ。農業が行われることで副次的に様々な恵みがもたらされる。例えば、水田が一時的に雨水を貯留することで大雨時の洪水被害を防いだり、棚田や牧草地、茶畑などが農地として整備されていることによりキレイな景観が保持されたり、、、といったようなことたち。

  ↑詳しくはこちらをどうぞ。。。

 酪農に興味を持ったのは、自然が好き、動物好き、というところも大きいのだけど、この多面的機能ということを考えた際に酪農の有するポテンシャルはかなり大きいと感じた。


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 なかでも自分の牧場を持てたら実現させたいことは教育の場としての牧場づくり。

 牧場って学びの種がたくさん散りばめられている空間だと思う。伴侶動物とも、野生動物とも違う、家畜という存在。敷地内に生い茂る様々な野草から、きちんと管理された牧草地。牧場の周囲を行き来する野生動物や野鳥たち。

 そしてそんな牧場から生み出されるいのちの結晶である、乳製品、食肉、毛、皮、骨などの畜産物。

 それらを観察して、ふれあい、関わってみて、学べること、感じられることがあるはずだと思う。

 できれば年間を通しての長期的なプログラムを組んで、できるだけ深い体験学習を構成したい。

 ↑母校の近くで行われていた夢未Kidsとかが近いかもしれない。これの牧場バージョン?みたいなかんじ?ただ、対象は子どもたちに限定せず、あらゆる人が学べる生涯学習の場にしたい。

 小さな子供から大人、高齢の方々まで、あらゆる人が学んで、繋がれる牧場を作りたい。

 もちろん、これはめちゃくちゃ難しいし大変なことだと思う。新規参入で始める僕はまずしっかりと自分の牧場経営を安定して継続させられるようにしなければいけない。

 そこをクリアしたとしても、僕の考える理想の牧場を学びの場として実現させるにはたくさんの壁がある。

 そもそも「理想の牧場」と言って独りよがりになってては意味がないし、そこに割く時間や作業によって本来の酪農業がおろそかになってもいけない。防疫の問題もあるし、教育の立場を取るなら、より深い知識を持ってそれをわかりやすく伝えられる技術も必要になってくる。

 か、、考えれば考えるほどハードルが高そうな気がしてくる。でも、それでもやりたいんだよね。

 「理想」って叶うか叶わないかのギリギリのところにあって、まあ時々「これムリなんじゃないかぁ?」って思うくらいで。でも、それでもやりたいかどうかだと思う。僕はまだやりたいと思えてるから、自分の理想を追いかけていくよ。

 ということで、僕の考える僕の理想は、「自然といのちを介してあらゆる人が学び、繋がることができる場としての牧場を創る。」ことです。


僕の考える道東の未来



 ドット道東さんの『理想を実現できる道東にする』というビジョンになぞらえて言うならば、僕は酪農・農業における新規参入という点から、道東の未来を見てみたい。

  本州に比べればまだマシなのかもしれないけど、北海道でも酪農家戸数の減少・人工授精師、獣医師、削蹄師、運送などでも人手が足りないという話をよく聞く。

 担い手不足は酪農に関わる全ての作業、経営、さらに事を大きく言えば地域の存続に関わるって言ってもいいのかもしれない、と思う。

 「持続可能な酪農」これはまあ、環境面とか動物福祉的な観点で用いられるワードかもしれないけど、そもそも人がいなければ話にならないことなわけで。

 地域の存続のため。酪農という、とっても魅力的な産業を持続させていくため。

 「牛が可愛い」「牧歌的な風景が好き」「自然に囲まれて暮らしたい」そんな希望を持つ人は今でもたくさんいるかも知れない。でもそこをもう少し踏み込ませたい。

 「牛の世話をしたい。」「牧場で働きたい。」そんなふうにおもってほしい。もうこれは僕のただの願望になってしまうんだけどね。楽しいんだよ、酪農。

 好きだから。牧場の仕事ができて、本当に充実してる。牛に囲まれながら仕事して、辛いこともあるし、悲しいこともあるけど。でもこの大好きなことのために正しく悩んで、挫けて、悲しんで、それでもやりたいことができていて本当に幸せなんだよ。

 きっとおんなじように牛を好きな人はたくさんいる。牧場の仕事に憧れている人もいると思う。そういう人たちが、少しのすれ違いとか価値観の違いとかで酪農から離れてしまうのは本当に悲しい。

 僕は酪農が楽しいことを伝えたいし、酪農を楽しいものにしていきたい。(現実に、これは楽しい酪農とは言えないだろ、というところもあるため。) 

 未来の道東は、世界で一番酪農が楽しい場所になってくれればいいなー。(なんかここらへん、夜中の変なテンションで書いてるので、おかしいことを言ってるかもしれない笑)

 とにかく、酪農の魅力を伝えて、「やりたいな。」って思ってくれる人が増えてくれるといいな。それが道東であったら、なおいいな。というのが、僕の願望です。

 酪農の魅力を発信する。→「酪農やりたい」が増える。→やりたい人が、やれる場所・環境を整える。

 今でも「酪農やりたい」「新規就農したい」という人はたくさんいる。でも、色んな理由、些細な違和感、すれ違いでやめたり、諦める人もいる。自分もそうなってしまうかもしれない。(絶対ならないけど。)

 酪農やりたいと思った人ができるように。そして続けてくれるように。その一歩としてまず自分が就農できるように。

 それは大きな意味で『理想を実現できる道東にする』になると思うから。

 僕は僕なりに、出来ることをやりきります。


理想の未来に会いに行くために、今出来ることを(まとめだよ)


 理想の未来に進んでいくために、今できることを、精一杯やる。これは自分への宣言というか、決意表明のようなものです。

 僕の(現時点での)理想をまとめてみると

①共同経営での新規就農をする。

②教育ファーム活動を行い、あらゆる人が学び繋がれる牧場を創る。

③酪農を楽しく行い、その楽しさを多くの人に伝える。

④「酪農をやりたい」という人が酪農をできるように、続けていけるように、場所や環境を整える。

 大きく分ければこの4つかなー。当面の目標は①。これが達成できて、続けていけた先に②と④があると思う。③は今でもできるから、もっと発信していく。(がんばる。)


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 僕の今までの人生の中で、こんなにも「叶えたい!」と思ったことはなかったと思う。積み上げていけば、できるはず。自分の理想を諦めたくはない。

 僕にはきっと、酪農の才能がない。向いていないな、と思うことなんてたくさんある。もしかしたら、あのとき食品加工系の大学にいって、栄養士を目指していたほうが向いていたのかもしれない。大学院に進んで研究を続けてたほうが、向いていたのかもしれない。

 でも僕は酪農を選んだ。一番やりたかったから。向いてる向いてないじゃなかった。どんなに才能がなくても、体が弱くても頭が悪くても、酪農がしたかった。

 みんなもやりたいことを見つけてください。やりたいことが出来る未来に進んでいきましょう。一緒に行こう。

 ゆっくりでも立ち止まっても、後ずさってもいいから。最後たどり着きたい場所に向かって、進んでいきます。

 理想の未来に、会いに行こう。



あとがきのようなもの


 ここまで読んでくださってありがとうございます。もっと短くまとめるつもりが、なんだかんだ長くなってしまいました。。。

 だけどもうちょっと、読んでもらえたら嬉しいです。

 この「あとがきのようなもの」の部分は、いれるかいれまいか最後まで悩んだのですけど、自分が思ったことなので、書いておこうと思います。

 今回、ドット道東さんの第二弾のプロジェクトで道東の1000人の理想を載せたビジョンブックを作るというものの一環で、自分の理想を投稿する『みんなと繋ぐ、理想のバトン』という企画に乗っからせていただいて、このnoteを書きました。

 他の方々の理想を描いたnoteも読んでみて、めちゃくちゃかっこよくて、面白くて、終始「すげー。」と口を開けながら読んでた。

 でも、「自分がこの中に飛び込んで、理想を書くことが出来るか?」というのは、正直自信がなかった。というか、意味があるのか、と感じていた。

 なぜかというと、僕にはまだなにもないから。こんな、なにもない人間が理想を書いて、なにか意味があるか?誰かついてきてくれるか?本当に応援してくれる人がいるのか?(持ち前のネガティブで次々と湧き上がる疑問たち。)

 僕が他の人からどんなふうに思われているかはわからないけど、自分で自分を客観的に見ようと思うと、どうしようもないくらいなにもない。

 牧場の仕事もできないほうだ。力がなくて仔牛を持ち上げられなかったり、機械作業が下手でぶつけたり、手際が悪くて作業が遅かったり。

  挙げればきりがないけど、こんなのが理想とか言ってる場合じゃなくないか。その前にやることをできるようになれよと、架空の誰かにそんなことを言われている気がした。

 まあそうかもしれない。大きな理想を掲げておいて、実行する力がなかったら人はついてこないんじゃないか。最初は応援してくれるかもしれないけど、いつまでも自分に力がないままだったら、いつかは離れていくと思う。

 そんな事を考えて、僕は理想を書いて投稿するっていうのを、現段階の自分がやるべきことなのかどうか迷ってた。というか今も迷ってるままだ。投稿するけど。

 じゃあなんで投稿したのか。大きな理由は2つ。

①大きな理想を書いて応援してもらうで、その期待を背負うことで、自分への縛りを作り、理想に向けての実行の糧にするため。こんな大口叩いて、尻尾巻いて逃げ出すなんて僕はしたくないし。(逃げ道を持っておくというのも、一つ大切なことであるとは思うけど、これは絶対叶えたい理想なので僕はあえて逃げ道は消して、進んでいきたい。)

②理想を書いて、そこに意見、コメントをいただくことで、自分の理想が他人にどう感じられるのかを知るため。それによって、自分の理想をアップデートできるかもしれないし、新しい視点が見られるかもしれない。

 この2つの理由から、今回自分の理想を投稿してみることにしてみました。

 こんな僕の理想を読むことに時間を使ってくれてありがとうございます。でももう少し、読んで、声を聴かせてほしいです。

 もし良ければ、読んでみて思ったことを教えてほしいです。noteのコメントでも、TwitterのリプライやDM、引用RTでも、知ってる人はラインでもメッセージでも、リアルであったときでも。良ければ言葉をかけてほしいです。

 応援していただけたら嬉しいし、素直な疑問とか思ったことも聴きたいです。厳しめコメントも、ありがたいです。

 もし僕に少しでも時間を使ったいただけたら、それが力になるし、頑張ろうと思えます。そして何より、自分の理想を書いてよかったな、と思えます。

  そうして進んでいく僕の道が、より良い道東の未来に繋がっていくと思いたいです。

 最後にすごく自分勝手なお願いをしてしまいましたが、ここまで読んでいただき本当にありがとうございます。

 これからもみんなで一緒に進んでいきたいです。僕もおいていかれないように、ついて行きたい。よろしくおねがいします。


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