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ワークフロームホーム。を上手くやるコツを掴むのに2年くらいかかったけど、掴んだら結構バラ色だったよ!って話。のはずが・・・

ちょっと前置きが長くなってしまったので前回のものはエピソードゼロと致しましたが今回こそ本篇!!と行きたいところですがどうなることでしょう・・・

ほぼ素人の新米フリーランスだった私が頂いた、有料チャンネルの番宣スポット制作の仕事。

正直編集ソフトの使い方ですら怪しかった私ですが、できない感じを見せちゃいかん。はったりや!

と思いながら上司に連れられて局のオフィスへ向かいました。

初めて頂いたお仕事は某大人向け死神系人気アニメ映画版の番宣スポット30秒と15秒。

これがまぁ、見事にハマったのです。

局の担当社員さん達には本当に1から優しく教えて育てていただき、お世話になりっぱなしでした。

その時も初心者の私が最初に作ったやりすぎ編集を、気持ちを汲みつつわかりやすい言葉でどう見やすく作り直したら良いかを丁寧に教え下さり、経験を経た今でも我ながらかなり質の良い、カッコ良い、本篇を観たくなるスポットを作ることが出来ました。

ただ正直それまでもらっていた仕事量を考えると、楽しかったけどきっとこれも今回1回きりの仕事だろうな。と思っていました。

だがしかし

結果そのあと4年間の映像業界人生、私が上司の元を離れた数ヶ月を除きほぼほぼずーっとこのお仕事を頂き続けることが出来たのです。

嗚呼ありがたや。

全てのスポットは放送される前に編成部という部署の方々をメインにもろもろ問題がないかの最終チェックを受けるのですがその席で上席の方が私の作ったスポットを気に入って下さり、

「これ誰が作ったの?」

と、制作者を確認してくださったそうです。そしてその後すぐに私名指しでお仕事を頂けるようになったという運びです。

ありがたや。いや、もう、まじで。。

しかしながらなんでこんなうぶ毛素人に、そんなチャンスが舞い込み、それを4年間も継続していただくことが出来たのでしょうか?

番宣スポット制作とはなんぞやと言うと、特に私は基本的にアニメシリーズ、アニメ映画、海外映画をメインに作らせていただいていたので、ようはテレビ用に予告トレイラーを作るようなお仕事です。

人により順番は変わるかと思いますが、

ナレーションを書き、音楽、映像をカッコよく、時に面白く、美しく編集しつつ、素敵なテロップをデザイナーさんに発注して作っていただき(恥ずかしながら最後まで自分で出来るようになりませんでした・・・)、ナレーション収録をディレクションして納品。

というのが流れだったのですが、

私のそれまでの経歴や趣味、特技がまぁ上手くこのお仕事に合致したのです。

まずは小学生の頃からの私を振り返ると、兎にも角にも本の虫。常に読書をしている文学?少女でした。(と言いつつ純文学はあまり読んでいないのですが・・・)

そのおかげが国語、現代文は大得意。文章を書くことも得意で作文も何度か大きめの賞を受賞したことを覚えています。

また同時にかなりのテレビっ子な上に宵っ張り。小さな頃からアニメもCMもちょっとセクシーな大人の番組もありとあらゆるものをよく見ていました。それらにヒントを得てかどうかはわかりませんが、英語のスキットコンテストや、学校の出し物の劇の台本を書くのも好きでした。

この経験がはからずしも、スポットづくりの中でもかなり重要な、ナレーション作成のスキルを私に与えていたのです。

おかげで限られた秒数の中、わかりやすくかつインパクトのあるナレーションを書くコツを掴むのにも時間はさしてかからず、映画、アニメの作風にあわせて文調や語彙を変えてナレーションを作るのも自分で言うのもなんですがそこそこお手の物でした。

また、中学校では新体操部に、大学生時代も地元のクラブチームで新体操をしており、卒業制作もダンスステージの演出をしていました。

そこで必須になってくるのが

音楽編集技術。

とくに新体操は個人は1分半以内、団体も2分半以内と厳しく決められており超過したら減点です。

私はドラマティックな曲が好きでそれこそアニメや映画、ドラマのサウンドトラックを主に使っていたのですがこれまた1曲が長いこと・・・

それをどうにか起承転結をつけながらもその短い秒数に収めるのに、しかも驚くなかれ当時はカセットテープでアナログに、頭を抱えながら唸りながら叫びながら何時間もかけて編集していくうちに自然とかなり高度な音楽編集能力がつき、更に私は新体操やダンスの振り付けも、ステージの演出も自分で行っていたので音楽と視覚効果を組み合わせる魅せ方もいつの間にやら身につけていたのです。

さらにさらに、私自身もかなりのアニメ好きではありましたか、姉もいくつかの作品を中心になかなか知識豊富なオタクでした。なので作品によっては私自身が深い知識を持っていたり、姉がそうであったりと、作品背景をファン目線で理解した上で制作することが出来たのもかなりの強みだったと思います。

このお仕事の基本目的は、その作品を知らない人でもスポットを見ることでその番組を観たくなる=その有料チャンネル会員を続けたくさせる。という所にあるわけですが、

私の裏テーマは時に、その作品を元々好きな方がみた時に、このチャンネル、わかってんじゃないっすか!!!

   =局への信頼、株爆上げ、有料会員であること、やめらんねぇよ!!

と思ってもらう。なんならスポットを録画する努力ずらしてもらうくらい価値のある物をつくる。というものでした。

ちなみに言うと、私はかっこいい編集も得意としていましたし、社員さんに女性が少なかったこともあり少女アニメのお仕事もよく頂いていましたが、

本当に一番やりたかったのはコメディー系。

当時はちゃんとした人っぽく振る舞わなきゃ!と思っていたので猫を被っていたためバレなかったのですが、実は私、何を隠そう無類のお笑い好き。ギャグ漫画、アニメも大好物でした。卒業制作も本当はギャグ動画100連発を作りたかったくらいでしたが、最後くらいは両親に見せられるものを作ろうと思いステージになったというほどでした。

だからこそギャグアニメのスポットを頂ければ誰よりも面白く作るのに!と常々思っていました。

ギャグアニメ自体さほど多く放送されていなかったのかもしれませんが、ナレーション収録の際に社員さんや他のフリーランスの方がギャグもののスポットを作っているのを稀に見かけると、

これ、私に作らせて欲しかったです。

とはさすがに言えず結構ひっそりとジェラシーを感じたものです。

それでも1年に1度くらいの頻度で有難く私にもギャグものを頂いて、その時の熱量は半端ありませんでした。全てを最高傑作といっても過言ではない面白さでつくりあげたことは言うまでもありません。なんなら作っている間に喋り方が登場キャラクターのそれになっていたことすらあります。

そのうちのいくつかは登場キャラクターの声優にナレーションして頂き、ようは私が作ったセリフをキャラクターが喋っているわけで・・・

本当に貴重な経験をさせて頂いたものです。感謝しかございません。

このとおりポテンシャルは偶然に持っていた私ですが、当然その後努力もしましたし、何より大きかったのは私を育ててくださった担当社員さんたちの教えです。

と、ちょっと仕事内容をお話ししようとしたらまたしてもだいぶ膨らんでしまいました・・・

何を話したいのか分からなくなってきましたがこの記事の結論めいたもの、それはきっと、人生まわり道のような事をしても、何に役に立つか分からないものにハマって周りが見えなくなっても、なかなかひとつのことを突き詰められず色んなことを中途半端にしか出来なかった私でも、結局上手く人生の中でそこで得たスキルを集結させてひとつのお仕事に落とし込み、評価をしていただけたのだから、きっと人生に無駄なんてないってことです。

大学入学以降日本での保育スタッフ件落ちこぼれ美大生時代を経て、映像業界を経て、その後いつくかのお仕事も経て今海外で保育士をしている私ですが、どの経験をとってもひとつも無駄だったと感じることはありません。

どんな職種であっても、お仕事以外のシチュエーションでも、全く関係ないような今までの経験が役立つことって絶対あるはずです。それはひとつの事を突き詰めた人とはまた違った強みになります。

だからみんな、自分の強み、つかってこ!

ってそんな話だったかなぁ・・・

そしていつリモートワークの話をはじめるんだ私!











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