コロナ影響下での3月の書店売り上げについてジャンル別に
3月の書店の売上は、対前年をクリアしました(日本出版販売調べ)
100.8%です。
トーハンの調査では対前年99.1%と、割れてしまっています。
【雑誌】
全国的に大きな事件・イベントがあった時は、週刊誌の売り上げが伸びるのですが、ジャンルとしては落ちています。
日販の調べでは88.5%です。
パートワークの発売が延期になったことも、売り上げに響いています。
週刊誌が87.1%、ムックも83.6%と落ち込んでいます。
【書籍】
98.8%です。
学参123.8%、児童書114.9%が大きく伸びています。
学参は、学校の休業によって自宅学習で使えるドリルが売れています。
Amazonのランキングでも「うんこドリル」シリーズが軒並みランクインしています。
児童書は絵本や学習漫画が売れています。
子どもたちが外で遊ぶことができない、ということからです。
図書館も長蛇の列となり、児童書が人気です。
児童書版元が電子版を無料公開しましたが、これがニュースとなり書店での需要も喚起しました。
ロングセラーの絵本も、「おしりたんてい」「ゾロリ」「サバイバルシリーズ」なども、既刊を含めて伸びています。
「新型ウイルスのサバイバル」は、ウイルスの怖さを学べることから、売上が急伸です。
実用書は85.3%ですが、料理レシピ本は伸びています。
外食ができずに自宅で食事が増えているのでしょう。
【コミック】
119.6%です。
「鬼滅の刃」効果が大きいです。
全19巻セットがAmazonの総合ランキングTop10に入っています。
高額商品がこれだけ売れるのは、作品の力に加えて巣ごもり消費の効果です。
【まとめ】
コロナウイルスで、日本国民の消費行動が変わってきています。
出版もますます電子書籍が伸びていくのは間違いないですが、このような状況になり、紙の本もまだまだ売れるということがわかりました。
ただ、4月に緊急事態宣言がでて、書店も7都府県では臨時休業、時短営業となっています。
状況がよくなったときに大きく伸びることができるよう、出版社の商品開発力にかかっています。
※参考 日本出版販売 調査
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