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出版社の就職・転職の求人数が少ない理由と今後について

出版社への就職・転職は、出版不況のいまも大人気です。

最大手の小学館、集英社、講談社の新卒は、2,000人以上の応募があります。

中堅の文藝春秋・新潮社でも1,000人ほどです。

その倍率は100倍以上です。

求人数が少ないので、倍率が高くなるのです。

では、求人数が少ない理由と、今後は増えていくのかどうなのか? について書いていきます。

目次

求人数が少ない理由
今後は増えるのか?
今後

求人数が少ない理由

大きく分けて3つの理由があります。

1、どの出版社の規模が小さい

小学館、集英社、講談社もそれぞれ、社員が1,000名ほどです。

他の業界の最大手の会社であれば数十万人の規模なので、圧倒的に少ないのです。

2、規模の小ささに加え、売り上げがここ20年以上、減り続けている

会社の売り上げが下がっているのに、人を増やすわけにはいきません。

たとえば、定年退職者が3名いたとしても、新卒は2名しかとりません。

3、他の業界への転職がむずかしい

編集者も書店営業も専門的なスキルが必要ですが、他の業界では使えないスキルです。

編集者はweb業界からの需要がありますが、紙の本や雑誌の経験しかなければ、思い切って転職をしようという気にもならないのです。

出版営業は、他の業界ではあまりない返品が許容されています。

私は出版社と他の業界の両方での、営業経験があります。

比較すると、出版営業は厳しさが少ないのです。

つまり、他の業界で営業をする力がなかなか身につかないので転職がむずかしいのです。

今後は増えるのか?

増えることはありません。

出版業界のマイナス基調は変わらないからです。

雑誌の創刊は、ほとんどないだけでなく、有名雑誌の休刊や廃刊が毎年ニュースになるでしょう。

書店営業も、書店が減っているので、人数も減っていくのが普通です。

唯一、伸びる分野はデジタルです。

電子書籍や、コンテンツのデジタル販売に経験のある人材は需要が高まります。

IT企業から出版社へ転職、というのは大いに道があります。

今後

あまり明るい話を書きませんでしたが、出版の仕事は魅力があります。

とても楽しいです。

編集・記者・営業のどれも、本というコンテンツにかかわれる、素晴らしい仕事です。

今後も本がなくなることはありません。

コロナウイルス禍のなか、児童書や学参の売り上げが大きく伸びています。

本は求められているのです。

出版社への就職・転職を目指している方は、相談はTwitterでDMをください。

零細と大手の版元で勤めていた経験から、お話いたします。


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