見出し画像

連句から考える他人の良さを認めること

連句の会に参加している。

連句というのは、五七五と七七の句をつなげていく遊びだ。
4〜5名の人で句を出し、【捌き手】がその中から句を選ぶ。それを36句つなげていく。
連句のテーマは、森羅万象だ。春夏秋冬はもちろん、家族の句や、景色の句、恋の句や病の句などいろいろな句が並ぶ。
恋は3つくらいは続けなきゃいけない(しかも同じタイプの恋じゃいけない)とか、季語を入れなきゃいけない場所があるとか、月と花を出さなきゃいけないとか、ちょっとしたルールも、ある。

連句の面白みは、連なると見えてくる。
常に「転じる」こと(場面転換)が求められるので、一見バラバラな句が続くのだが、つなげて読んでみると、どことなくつながっていて、それがとても想像力をくすぐるのだ。

たとえばこんな感じ。

秋晴れにルイボスティーを飲みながら
 草の香のするうつくしき人
薄明の路地裏で指絡ませて
 憧ればかりつのらせていた   「言葉の園のお菓子番」より

だから、自分にはない発想は本当に面白い。
亀の密輸入とか、傘張りに落ちぶれたとか、おお!そうくるんだ!と素直に感嘆する。

違いが良さを生む。
こと仕事だとそう思えないのは何故だろう。
今日は友人たちとのランチ会だったのだけど、仕事の場では、自分の価値観に合わない人をバッサバッサと斬り捨てていることに気がついてしまった。(Mちゃんありがとう)

連句の要領で、いいところを軽やかにキャッチできたら、人に対してシャッターを閉めなくていいのだろう。
いいところを見つけなきゃ!と意気込むと失敗しそうな気がするから、「この人こういうところが面白いよなー」なんて軽〜く面白がるところから、始めてもいいのかもしれない。


▼きっと連句がやりたくなる小説


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?