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人見知りコミュ障子

小さな頃から、自分と同じくらいの年の子が得意ではなかった。

車に乗っていてるとき、自分と同じくらいの子を見かけたら、そっと体を縮めて身を隠していた。といっても、友達がいなかったわけではなく、保育園では一緒に遊ぶ友達もいた(と思う)

一つ大きなきっかけは、小学校だ。

1年生になった私は、クラスの全員知らなかった。

私の通っていた保育園からその小学校に進学したのは、私ひとりだけだったのだ。私以外のクラスメイトは、地域の保育園に通っており、クラスメイトからすると、私は「あれ誰」状態だったのだ。

また、悪いことに近所に同級生もいなかった。

私の地区は、地形的な要因でほかの地区と少し離れたところにあった。

地区には子どもは10数人いたが、私の一つ上の学年や一つ下の学年は、複数いるのに、私の学年だけは、私一人しかいなかった。

同じ保育園の子も、同じ地区の子もいない、孤立した小学1年生だった。

明るく人懐こい子なら、そんな環境でもすぐ慣れるであろうが、人見知りな私にとっては結構な地獄であった。

小学校に入ってすぐ、同じ町内の子で帰ろうというイベントあった。

先生が先導し、20人くらいの集団で歩いて帰った。大きな道を歩いていると、私の地区に向かう分岐点に差し掛かった。私以外の子は、大きな道をまっすぐ帰れば家に着く。

先生は、私がその分岐で細い道に曲がらないといけないことに気付いてさえいなかったため、どんどん、先に進む。

私も言い出せずに、しばらく大きな道を集団に交じって歩いた。どんどん遠くなっていく分岐点。

これは、もう、さすがにダメだと思い私は意を決して、隣にいた名前も知らない子(その時は)に、「私、こっちだから」と小声で言い、そっと集団を離れた。

集団を離れたことは、隣の子以外気付いていなかったかもしれない。

あの時、とてつもない勇気を使い、なんとか隣の子に声をかけた。

そして、集団から離れたとき、本当にほっとしたのと同時に、どうしようもない孤独感が湧いてきたことを覚えている。

とにかく小学校時代は、このような孤独感から始まった。


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