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社会起業家が作るエキストラバージンオリーブオイル

私たちの食品の採用基準は『美味しい』です。それともう一つ、『どんな人たちが製品を作っているか』というのがあります。

私たちが仕入れる『エキストラバージンオリーブオイル』は、南イタリア・カンパニア州からやってきました。カンパニア州の中でも、隣のプーリア州に近い場所が彼らの故郷。このオリーブが作られている場所は、岩山が四方を囲む人口3000人程度の村なのです。

生産者と言えば作業着を着ているイメージがあるかもしれませんが、生産者の代表はよくスーツを着ています。なぜかと言いますと、生産者の他に社会起業家の顔も持っているからです。

その前に、どんなオリーブオイルなのかを紹介しましょう。

酸度0.12%

酸度というのは、オリーブオイルの品質を示す大事な数字で、どれくらいの遊離脂肪酸が含まれているかを示しています。収穫したオリーブを放置しておくと、酸化が進んでいきます。一度オイルにしてしまうと、酸化は進みません。なので、低い酸度というのは新鮮さを表す指標の一つなのです。

ただ、世の中には数字合わせで、低い酸度を獲得するために、精製したオリーブオイルを混ぜる人もいるそうなので、酸度はあくまでも基準の一つとお考え下さい。

単一種

私たちが現在(2021年8月)仕入れている品種は、『レッチーノ種』という品種のオリーブが使われたオリーブオイルです。

これも、幾つかのオリーブ種を混ぜて作っている人もいるそうなので、『単一種』というは良いオリーブの見分けにお使いください。

栽培方法

小さな農園なので、当然の方法なのですが、手摘みでの収穫を行っています。これは、電気が走る棒などを使って強く木を揺すりオリーブを大量の収穫する方法ではなく、手で木を揺らし下に構えた柔らかいネットにオリーブを落としていく方法です。こうすることで、オリーブが傷がつきにくい状態で収穫できるようになります。

また、グリホサートを始めとする除草剤は使いません。木の下に生えた雑草は、手持ちの除草機で刈り取ります。刈り取った草は、その場に置き、土の肥料へ自然と変えていくのです。

また、虫が付きやすいオリーブですが、殺虫剤は使っていません。併せて、農薬も使っていません。


生産者

先にも書きましたが、生産者である「サラ・デラ・テッラ」という農業組合は、社会起業家の顔も持ち合わせています。

どのような社会問題を主に課題として解決に結びつけているかというと、移民や障がい者などの社会的弱者を雇用して生産物を作っています。

南イタリアは、アフリカからの移民問題に長年悩まされてきました。特に元々居住をしていた市民との摩擦が問題でした。しかし移民に勉強の機会や就業の機会を与えることでコミュニティの一員という認識を持たせました。また市民との関係性を構築していくためにマルシェの開催などを行っています。

新しいプロジェクトとして、縫物が得意な移民の方がいるのですが、彼女に教えを請いながら、カバン作りの事業も小さくスタートしています。

そのように社会問題を解決することを目標としているので、生産物の手間がかかる作業でも、人手を使って行っていけるのです。

そんな彼らが作ったエキストラバージン・オリーブオイル、2本セットで販売を開始いたします。


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