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9月社長朝礼前半 ー仕事と地域と情勢とー


1、総裁選について

1-1. 意識による変化

おはようございます。
先々週からずっと出張だったこともあって、話したいことはいっぱいあるんですけど、まずは総裁選があったのでその話からしたいと思います。

僕自身は今回の9人の候補で誰がいいのか?っていうのは、外交、経済、日本の位置づけなどそれぞれに一長一短があるので、トータルすると全く分からないというのが正直なところでした。

高市さんというのは一番保守派というか、安倍さんの意向を引き継いでいるというのもあり経済振興という点で、特に産業界などは一番期待されていましたよね。
それが石破さんになったというところで、経済においてはマイナスだとなって、株価も暴落から始まりそうです。

それはそうだと思うんですけども、僕は又ちょっと違う考えを持ってて。
今失われた30年というところから、いわゆるデフレからインフレにせっかく転じたのだから、そこを推し進めるべきだというのが経済界とか一般的な考えですが、僕はもっと抜本的に日本を変えていかないと、現状見えてるようなレベルでは日本は落ちていくしかないと思ってるんです。

そういう面でいくと、今回良かったところは9人も候補者が出たということですね。
何かというと、もう派閥の縛りがほぼ効いてないというか。
ワイドショーでもいっぱい取り上げてるから、多分今までの総裁選よりは皆さん関心を持ってたと思います。

それがどう関係するかと言うと、世論調査では石破さんが人気高かったですよね。
そこで高市さんになったら、自民党の裏金問題であったり、靖国神社参拝であったり、その辺りの国民感情を考える議員が出たわけです。
すぐに選挙があるから。
高市さんが1回目に1位になってしまったので、返ってそれだとマズイと思った議員が2回目の投票で石破さんの方に流れたという事なんです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240927/k10014593201000.html より引用

何が言いたいかというとこれまでの自民党総裁選挙なんて、我々全く関係なかったわけですよ。
関係ないから、みんな無関心になるし、何も変わらないわけですね。
ところが今回票こそ投じられなかったけど、派閥が解体された事によって、そもそも9人という異例の人数が立候補して、それ自体がありえなかったことだし、それで皆の関心も高まったことで、「国民に人気のある石破さんの方がまだマシ」という判断に流れた面があるわけですよ。

要は国民の意向が作用するということが起きたわけですね。
今までの少なくとも自民党がずっとやってきた、権力者が采配してる状況が崩れたということが大きい。
そういう意味で、国民の感覚・意識をしっかり持っていったら変えていける要素が出てきたということなんです。


1-2. 新体制に期待すること

で、多分今朝株価は暴落で始まってるんだろうと思うんですけどもね。
今回石破さんになって落胆してる人も多いですけど、そういった人達ってこれまでの日本において、所謂勝ち組の人で、高市さんの方がこれまでの価値観で成長させられると思っているのです。

短期的には正しいと思いますが、だけど僕は本当にそれでいいのかと思うんです。
日本がこのままでいいはずがないので。
となると、自民党の中で人気の無い石破さんだから、しがらみを気にせず、国民に向いてやってもらえると変わるチャンスがあるんじゃないかなと思うんですね。

この後も地方の話をしますけど、地方の展開において言うと、石破さんになったらすごいことになると思います。

というのも、石破さんは地方創生というのは1丁目1番地なので、今のウエダ本社の展開も、よりメインストリームになってくる可能性もあるんですよ。


2、仕事と地域と情勢と

先々週は薩摩会議へも行っていました。
それにも関わる話ですけども、ウエダ本社は今「ゼブラ企業」ということでローカルゼブラの認定をされてます。
(採択事業一覧はこちらから)

もう一回説明しますと、ゼブラ企業というのは、経済性だけじゃなくて、社会性と両立した企業のことです。
自分だけ儲けたらいいみたいな、そんなんじゃあかんと。


2-1. 変わってしまったこと 変わらなければいけないこと

なぜ今までの継承ではダメかという話ですが、
さっきも言ったように、もう抜本的に変えていかないと日本はダメだという話ですが、一番端的に分かる話は、僕も講演でよく使う時価総額の話です。

バブル期だった1987 年とか、
当時は世界の時価総額ランキングトップ10の7社が日本でしかも1位から5位まで日本企業だったんです。

1989年の世界時価総額ランキング

それが今、世界の企業の時価総額ランキング50社の中で日本企業で唯一入ってるのはトヨタ1社だけで、それが2024年で39位です。
つい最近まで講演で使ってた資料が2022年のランキングだったのですが、その時は31位やったんです。
あ、ひょっとしてとアップデートしようと新しいランキング見たら、更に落ちてるんです。
トヨタって日本企業の中では圧倒的に伸びてますよね?
それなのに世界の中では2年の間に31位から39位に落ちてる。
世界で行くとそんだけ埋没していってるんです。
ましてや他の日本企業なんてどうするの? という状況なんですね。

2022年(左)と2024年(右)の世界時価総額ランキング

そんな中でこれまでのモデルで成功した人たちが「今までの動きでなんとか…」なんて言っても話にならないんですよ。
アメリカや中国、インドなんかがどんどん成長していく中で、日本はどんどん落ちていく。
落ちていくけど大企業は世界で負けないように、賃上げ云々、色々とやっていかなあかん。
じゃあ下請けとか、我々含めて関連先ってもっと厳しい状況になるに決まってるじゃないですか。
というように連鎖していくわけだから。
我々がどれだけ一生懸命頑張ったところで、ちまちました利益なんていうのは簡単に吹っ飛んでしまう状況なわけです。

日本全体が強くならないと。
我々だって良くならないし儲からないわけです。


2-2. ゼブラ企業とローカルゼブラ

話はゼブラ企業採択に戻るんですが、その前に少し。
少し前までユニコーン企業(時価総額が 1,000億を超えて上場していない企業)、がアメリカではバンバン生まれてるのに日本は全然そういう企業はないということで、今スタートアップとか、骨太企業を生み出すために力を入れているわけです。
それこそ強い企業が生まれてこないと埋没していくので。
ところが、アメリカの方で、自社だけのことを考えて短期的成長をしていくのがいいのか?とのことから、社会性も同時に持つゼブラ企業というものを生み出していかないとという声が上がっていったのです。

https://www.zebrasand.co.jp/zebras より引用

それを日本のゼブランドカンパニーという、僕らの親しい人たちがうまく国に織り込んでいって、施策にしていったわけですよ。

中小企業庁で、地方でローカルゼブラを生み出していこうと、国の政策として、全国で20のプロジェクトを選んで、実証実験をしていくのが、ローカルゼブラというプロジェクトで、我々も20社の中の1社として選ばれているということです。


2-3. 地方創生への期待

こないだ僕は予定調整して急遽丹後に走って行ったのは、自民党の伊藤議員という方が来られてたからなんですが、この方が今回のゼブラに繋がる構想を描いたと言っても過言ではないとのことだったので、何としても会わないとと行ったわけです。
(丹後視察を記事にしていただきました。こちらからご覧ください。)

かや山の家にて(伊藤達也様Facebookより引用)

今回、中小企業庁の伊奈さんという方が実際に施策にして行かれたんですけど、伊奈さんに聞いても、伊藤議員が一番最初の下地の部分を一生懸命やってこられたとのことでした。

で、この頃、誰の意向で動いてたかというと石破さんなんです。
当時、石破幹事長が地方創生を言ってて、この下で伊藤議員が実際に動いてたということが、今回のゼブラ事業につながりローカルゼブラという形になったということなんです。

で、伊藤議員が「実際に採択されたところを見に行きたい」という中でわざわざ丹後に行きたいと言われたとの事だったので、それは何としても行かないとと、会いに行ってたということでした。

なので、みんなにも自分ごととして聞いといてほしいのは、今回の総裁選とかでも関係ないなんてなくて、めっちゃ関係あるんですよ!ということ。
そういう面では、我々の展開の事でいうと石破さんがなってくれたのは良かったという話です。
(日本全体で考えた時はちょっとわからないけど。)

石破さんと高市さんでは全く違う状況になってて、今回石破さんになって、本当に地域創生が中央に躍り出る可能性もあるかなと思います。

そういった意味でも、自分ごととしてこの辺りを分かっておいてください。
という話が一つです。


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