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【読書メモ】『頭のいい人が話す前に考えていること』安達裕哉 (著)

▶今回の読書記録『頭のいい人が話す前に考えていること』安達裕哉 (著)

  • 『頭のいい人が話す前に考えていること』

  • 安達裕哉 (著)

  • ダイヤモンド社

▶感想

タイトルにある
・「頭のいい」=「ちゃんと考えている人」と「考えていない人」の差は、思考の量ではなく「思考の質」である
・何となく考えていたことを良質な思考に転化
させるタイミングは、「話す前」である
・ちゃんと考えて話すやり方は、やり方さえ教われば、誰でも使えて一生役立つ
が分かりやすく書かれてある本でした!

▶読後メモ

7つの黄金法則

1.とにかく「反応」するな

  • 感情に任せて反応するのではなく、冷静になること

  • アンガーマネジメント

  • 2.頭の良さは「他人」が決める

知識ある者は理解されるよう努力する責任がある。素人は専門家を理解するために努力すべきである、あるいは専門家は専門家と話が通じれば十分であるなどとすることは、野蛮な傲慢である。

ドラッカー『経営者の条件』

 仏教の禅僧、イスラム教のスーフィ教徒、タルムードのラビなどの神秘家の公案に、「無人の山中で木が倒れたとき、音はするか」との問いがある。今日われわれは、答えが「否」であることを知っている。音波は発生する。だが音を感じるものがいなければ、音はしない。音は知覚されることによって音となる。ここにいう音こそ、コミュニケーションである。この答えは目新しくない。神秘家たちも知っていた。「誰も聞かなければ、音はない」と答えていた。
 この音からの答えが、今日重要な意味を持つ。
コミュニケーションを成立させるものは、受け手である。コミュニケーションの内容を発する者、すなたちコミュニケーターではない。彼は発するだけである。聞く者がいなければ、コミュニケーションは成立しない。意味のない音波しかない。

ドラッカー『マネジメント【エッセンシャル版】基本と原則』
  • 「知性」と「価値ピラミッド」が1対1対応していることに、今さらですが気づいた!

    • SQ(社会的知性)  →社会的価値

    • EQ(感情の知能指数)→感情的価値

    • IQ(知能指数)   →機能的価値

  • 論理的思考は、立場も価値観も違う他人と考えを共有するために必要

  • 人は頭のいい人の話を聞こうとし、頭のいい人がすすめるものを欲しくなる。頭のいい人と認められれば、自分のやりたいことも通りやすくなる。

3.人はちゃんと考えて「くれてる」人を信頼する

  • 賢いふりをするな、賢く振る舞え。賢いふりでは人の心を動かせない

  • 会議では最初に発言せよ。一番偉いのは「最初に案を出す人」

4.人と闘うな、「課題」と闘え

  • 頭のいい人は、論破しない

  • 議論の勝ち負けではなく、議論の奥にある本質的な課題を見極めることに集中する

5.伝わらないのは、話し方ではなく「考え」が足りなりせい

  • 話し方だけうまくならない。話し方で心は動かない

  • 雑にできない雑談なんてしなくていい

  • 黙っていい。むしろ積極的に沈黙する

  • 言い方には気をつけるべきだが、うまく話せる必要はない

6.知識は「誰か」のために使って初めて知性となる

  • 頭のいい人は「賢いふり」ではなく「知らないふり」をする

  • コンサルは、簡単にアドバイスをしない、意見を言うな、とにかく相手に話してもらう

  • 「本当に相手のためになるのか?」と立ち止まることで、知識を披露したいだけ、ただ言いたいだけの自分に気づくことができる

7.承認欲求を「満たす」側に回れ

  • 自分の承認欲求は抑制し、他人の承認欲求を満たすことができれば「コミュニケーションの強者」になることが可能。そのためには2つの条件がある。

    1. 自信(自尊心)を持つこと
      自尊心が低いと、自分で自分を肯定できないため、他人の承認が必要になってくる

    2. 口(自己アピール)ではなく、結果で自分自身の有能さを示すこと
      他者は認めつつ、自分は「なんでもない人間です」という顔をするのが、コミュニケーション強者の態度であり、知的で慕われる人の態度

  • 人は「親切にされたとき」他人を承認したくなる

5つの思考法

1.「客観視」の思考法

(1) 話を深くするコツ
 ①「確証バイアス(人間は見たい世界しか見ない)」と「後知恵バイアス(結果論ならいくらでも言える、評論家的思考)」に意識的になる
 ②自分と反対の意見や統計データを調べる
(2) 思考の解像度を上げるコツ
 ①「問題(煩わしい事象)」と「課題(解決すべき問題)」など、似て非なる言葉の定義を調べ、違いを知る
 ②「○○管理」など、仕事でよく使う言葉の定義を考えてみる
(3) 成り立ちを知るコツ
 ①語源を調べる
 ②その言葉がどこで広まったかを調べる

2.「整理」の思考法

  • 話のわかりやすさも、人の心を動かせるかも、理解の深度に比例する

  • 「理解している」とは「整理できている」ということ
    (1) 結論から話す
     ・結論って何ですか?と聞く
     ・結論とは相手が一番聞きたいこと
     ・結論から話すとは相手の聞くスイッチを入れる行為
    (2) 事実を意見を分ける
     ・反射的に答えず、話す前に内容をチェックする
     ・それは証明可能な事実か、自ら判断を下した意見か
     ・意見を事実のように話さない

3.「傾聴」の思考法

  • 自分の言いたいことではなく、相手の言いたいことを考えながら聞く

  • ちゃんと聴くための5つの態度

    1. 肯定も否定もしない

    2. 相手を評価しない

    3. 意見を安易に言わない

    4. 話が途切れたら、沈黙する

    5. 自分の好奇心を総動員する

4.「質問」の思考法

  • 質問の種類は5種類しかない。
    導入の質問
    (1) 過去の行動についての質問
     「直面した困難な状況にどう対応しましたか?」
    (2) 仮定の状況判断に基づく質問
     「仮に~な状況だったらどう対応しますか?」
    深掘りの質問
    (1) 状況に関する質問
     「そのときの状況を具体的に教えてください」
    (2) 行動に関する質問
     「その状況のとき具体的にどう行動しましたか?」
    (3) 結果に関する質問
     「行動の結果、どのような変化がありましたか?」
    → 質問のキーワードは以下のような観点か(疑問)

    • 「過去」と「仮定」

    • 「状況」→「判断」→「行動」→「結果」

  • ちゃんと考えて質問するというのは、質問する前に、相手の立場に立ち、仮説をもって質問するということ

5.「言語化」の思考法

  • コミュニケーションにおける最大のコストが言語化コスト

  • 言語化の質が、アウトプットの質を決める。

  • 言語化の質を高めるたったひとつの型は「○○ではなく、△△だ。」の再定義をすること

    • スターバックス「サードプレイス」

    • 嫌われる勇気「自由とは他者から嫌われること」

    • ドラッカー「企業の目的は顧客を創造すること」

  • 言語化能力を高める「習慣」
    ①ネーミングにとことんこだわる。ネーミングは思考の出発点。
    ②「ヤバい」「エモい」「すごい」など語彙を貧弱にする安易な表現を使わない
    ③「読書ノート」「ノウハウメモ」を作る

  • 言語化はあいさつと同じ。人に会ったらあいさつするように、名前のないものを見つけたら名前をつける。すると、自然と思考の質は高まる。

以上です。


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