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【番外編】観劇出来ない日々を有意義に過ごしたい〜歌舞伎塗り絵レポ③〜

 流行病由来の暗澹たる気分に負けないよう始めた歌舞伎塗り絵。前回は、助六愛を発揮しハチマキの江戸紫再現に尽力したものの、着物をまだ半分しか塗っていないのに「黒ベタ塗り面倒〜〜〜!!!」と即座に愛が冷めてしまったところまでお話ししました。

 この着物半塗り画像を友人に見せながら「私最近歌舞伎塗り絵始めたんだ〜どうよこれ〜」と話したところ、「え、でもまだ半分しか塗ってないじゃん!」と一蹴されてしまいました。しかし、私はこの友人の発言で気付いたんです。え…確かにまだ半分しか塗ってないじゃん…!ということを。(見りゃ分かる)

 何が塗り切れるかな〜🤤だ、ヘラヘラしやがって。お前はまだ塗り始めでスタートラインにすら立ててないんやぞ。雑でもいいから着物塗ってから出直して来いやこのヘタレ野郎!!!と気合を入れ直しました。ありがとう友人、的確なアドバイスをくれて。やはり持つべきものは友人ですね。


5. オラオラオラオラ黒を塗りたくるぞい!!!

とりあえず黒

 オッッッッラ!!!勢いだけで塗り切ったぞい!!!雑だっていい、塗りきることが大切だったんだ…ワシャこれでやっとスタート地点に立てたんや…!!!と助六愛を取り戻し、見本をよ〜〜〜く見て丁寧に黒を厚塗りしていけば…。

丁寧に黒

 ほら、黒が引き締まっていい感じ〜〜〜!!!ちゃんと塗れるじゃまいか🇯🇲と調子に乗った勢いで難関の帯も、見本を眺めながらちょっと渋い感じにこだわって塗ってみたら…

帯塗り終わり

 思ったよりもちゃんと塗れたじゃん!!!やった〜〜〜〜い🤸‍♀️

 は〜〜〜〜もうこれ以上は良い塗りできない、というかこれ以上塗って失敗したら嫌なんだよな、もう助六だけでいいんじゃないかな、傘は塗らずにこれで完成にしようかな〜〜〜?と上記画像を見せて友人にヘラヘラ話したら「傘、塗ろう!」と一蹴されました。みなさん、持つべきものは友人ですよ。


6. 完成まで一気に駆け抜けろ!!!

 さて傘塗るか…。と重い腰を上げて見本をよく見てみると、なんか傘の黒部分、2色に分かれてる…?ということに気付きました。(見本イラストは下記作者さんツイートの2枚目画像をお確かめください。)

 この傘2色使いなのかな?と思い解説ページを見てみると、傘は紺色であることが判明。しかし、色鉛筆に紺色がない場合、何で紺色を表現すればいいのか…?紺色って黒っぽく見えるけど、それだと着物と色が被るし、紫だとハチマキと色被るし、藍色はどちらかというと青色っぽいし…?

 と色々と思考した結果、一旦全体を藍色塗り、

傘藍色

 で色の濃い部分にすみれ色を塗り、

傘すみれ色

 で上から群青色を重ねて塗り、傘の柄の部分も塗れば、

傘完成

 おお〜〜〜!!!なんか見本とは違う色になっちゃったけど、ちゃんと塗れた!やったね😉

 まぁ、これまでの私ですと「いや〜〜〜傘も塗れたし、もう完成でいいじゃね?背景はなぞり書きしてないし、塗らなくていいっしょ!」ってなってたんですけど、今までの友人の助言や、「私ちゃんと塗れるじゃん!」という自己肯定感の高まりも相まって、この勢いで背景の桜も塗っちゃいましてね、

桜

 そして背景全体も塗りつぶしましてですね… 遂に… 本当に、完成です!!!やった〜〜〜🥳🥳🥳

完成


 いやはや、本当に歌舞伎塗り絵楽しかった!カツラとか紋とか、そういう細かいところってマジマジと見たことなかったので、すごく面白かったです!

 あと、子供の頃って物体の色は決まっているものだと思ってたんですよ。「青空だったら水色で塗る」とか、「りんごだったら赤色で塗る」とか、「ひよこだったら黄色で塗る」とか。そうやって思い込んで生きてきたんですけど、見本を横にしながら塗ると、色って様々な色が混ざり合いながら出来ていて、濃淡でも表情を変えられるんだなってことにやっと気付いたというか、言語化して理解することができました。そんなことを考えていたらモネとか、ジョルジュ=スーラ(点描画の画家)とかを思い出し、「150年前の印象派の人たち、既にそのことに気付いてたって、マジですげぇな。」と思いました。(どんなオチ?)

 というわけで、今回の歌舞伎塗り絵レポは終了いたします!他の演目の塗り絵がまだまだあるので、上手く塗れてテンション上がればTwitterで画像あげようかな〜と思うので、ぜひ私のTwitterも覗いてみて下さい〜!

 それでは〜!


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