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私のコト〜時代が私に追いついた〜

リモートワーク、というものが一般的になって、すっかり浸透したように思う。
オフィス縮小、フリーアドレス、サテライトオフィス。
私の場合、リモートワークはかなり早い段階から導入されて、今年で在宅で仕事をするようになって3年目。
実のところ最初にリモートワークを実施した会社は色々あって既に辞め、その後の職場も合わず、いままた新たに仕事を開始したところだ。
それでも私はやっぱり在宅仕事がかなり自分に合っていると感じている。

私は昔から常々思っていた。
家に居ながらにして仕事をする術はないのか、と。

家が好き過ぎるのだ。
比較的社交的ではあるし、交友関係も浅く広く、飲み会や遊びのお誘いは断る事もよっぽどじゃない限りないタイプだが、自分から誘うことは少ない。
家から出るのが億劫なのだ。
大学卒業後からずっと考えていたが、そうなってくると個人事業主でフリーランスのライターやデザイナー、プログラマーと言った職種しか思い浮かばなかった。
後は各種コンサルなんかもそうなのかなと漠然と思っていたが、悲しいことに私にはそういったスキルはない。
一般的で標準的な私に在宅でできる仕事なんてない、あっても内職程度だろう、そう思っていたのである。

今まで実家でも現在の居住地でも、通勤に片道1時間はかかっていた。
もっと近い所で仕事を探せば良いのに、と思われるかもしれないが、絶妙な郊外に住んでいる私は、近場ではあまり魅力的に思える仕事はなかった。
昔から、渋谷・新宿と言った都心で働いていた事が多い。
ちなみに言っておくと、転職の回数も多い。

職歴についてはまたどこかで語ることにして、リモートワークの日常はとにかく時間をいかに有意義に使うか、にかかっている。
ほっとけばいくらでも眠れる私は、ちゃんと時間管理しないと仕事のギリギリまで寝てるなんてことは想定内なのだ。
(そして実際そういう日々を送ったことももちろんある)

リモートワークが開始された際、私は密かに歓喜した。
ついに時代が私に追いついた、と。
家に居ながら仕事をもらえ、満員電車に悩むこともなく天候に振り回されて雨に濡れることや服装を間違えて凍えることもなく、いつでも快適な家に居られる上にお給料までもらえるのだ。
まさに私が常々考えていた働き方である。
こんな贅沢な話あるか!
正直、私は会社としても初期の段階で「試験的に在宅やってみて」、の試験組に一人ぶち込まれたので、右往左往しながらではあったが、それでも私は歓喜した。
働くことはたいていめんどくさい。
誰だって想像したことはあるだろう、一生働かないで居られたらいいのに。
不労所得ってどうやったら得られるんだろうな。
好きなことを仕事にできる人なんて限られている。
だいたいが生活の為に働くのだ。
その中でやりがいや生きがいを見つけていくもの。
そんなことを常日頃から考える私は、まず通勤がめんどくさい。

往復2時間。
この時間が短縮されたことによってもたらされたものは大きい。
まず朝焦って着替えてコーディネートが決まらなくてまた着替えて、毎日一人ファッションショーを開催しなくて良い。
そして、今まで通勤に費やしていた時間で、家事に以前よりも時間をかけられるようになったし、食事をちゃんと作る時間もできた。
疲れ切って帰宅した後の食事の用意程めんどうなものはない。
ついスーパーのお惣菜を買ったり、コンビニで済ませてしまう日が続くと、野菜を最後に食べたのっていつかな?なんて日がやってくる。
掃除や洗濯も、週末まとめて…なんて思っていると週末は週末でゆっくりしたかったり出かけたりでできなかったりする。
これも毎日少しずつこなすことができて解消されたのだ。
最低限、人としてパジャマでずっといるのはいかがなものかと思うので着替えはするが、天候やファッションに合わせて選んだハイヒールで足を痛めることもない。
おかげでスニーカーが増えた。
もうあの頃毎日カツカツ音を鳴らして歩いていたハイヒールは履けなくなっているかもしれない。
実際、先日とあるイベントに気合いを入れてハイヒールで行ったら、途中で足が痛くなってしまい、たまたま通りかかったワークマンでサンダルを買って履き替えてしまった。
1,480円で安息をもたらしてくれたワークマンは偉大である。
それでもハイヒールは私の気分を上げてくれる大事なピースなので、これからも一軍としてスタンバってもらう予定だ。

そして満員電車や電車遅延でストレスにさらされることもない。
なんだかんだで通勤の鞄が重くなってしまうのは何故なのだろう。
PCを持ち歩くわけでもないのに鞄だけはいつも重たかった。
ファッションに合わせて鞄を持ち替える為、荷物の移動も必要だった。
いつ何があるかわからないと言う理由から、私は荷物の多い女であった。
現在はかなり荷物も減って、身軽にはなっているが。

社内での無用なおしゃべりに付き合わされることもない。
誰かに捕まって、帰るつもりが40分立ち話に付き合わされたこともある。
八方美人なつもりはないが、つい愛想良くしてしてしまい、無下にもできないので仕方ない。

ランチは好きな時間に好きなタイミングでとっていた。
フレックスだったしマネージメント側だったので自分の裁量次第だった。
おかげでリモートワーク1年目は月曜断食がうまく行き、8kgほど痩せた。
(そして今少し戻してしまった…)

コーヒーが好きで毎日飲むが、オフィスではなかなか美味しいコーヒーにありつくのは難しかった。
これも家でなら、好きなコーヒーを好きなタイミングで飲めた。
仕事部屋を整え、ポットやケトルなども置いて、好きなタイミングでドリップしていた。
その環境を一旦リセットしてしまったので、また仕事部屋は整えるところ。
現在は物置部屋に近い。

そして毎日好きなタイミングでラジオを聞いたりテレビを見ながら仕事をしている。
おかげで東京オリンピックは見たい競技をオンタイムで見ることができた。
これもテレビっ子な私にはかなりポイントが高い点である。
久しぶりにラジオを聞く習慣が戻ったのも嬉しい。
やはりラジオは楽しい。

体調が優れない時も在宅だとかなり助かる。
女性なら毎月あるであろうレディースデーあの恐ろしい痛み、不快感も、オフィスでは薬を飲んだとしてもひたすら耐えるしかない。
薬を飲んだからと言ってすべてクリアになるわけではないのだ。
一日中気分は沈むし、不快感もある。
薬が効いてないうちに急いで家を出る必要もなく、ギリギリまで横になって身体を休めることもできる。
オフィスではトイレにもそう頻繁には行けない。
在宅であれば、上司に一声かけて少し抜けさせてもらい、30分ほど横になったりすることも可能だった。
私は何度か在宅であることに助けられた。

少し寂しいことと言えば、社内でふとしたきっかけで仲良くなったり、顔を突き合わせてコミュニケーションを取ることで得られる一体感は、なかなか感じられなくなってしまったことだ。
私は愛煙家であるが、喫煙所でまったく別の部署の方と仲良くなって、気付いたら飲みに行くようにもなり、飲みに行くようになったらまた別の方と仲良くなり、そうやって雪だるま式に私はコミュニティを広げて行った。
同僚や上司から、「○○さんってどんな人か分かる?」と聞かれて、
仕事はしたことないけど、飲んだことはあるよ
そう答えたことは数知れない。
そしてそうやって知り合えた人に、仕事上でも助けてもらうこともあった。
逆もまたしかりである。
リモートワークをしているとそうしたコミュニティの広がりはなかなか感じられないように思った。
それでも、元々全国に支店のある会社で、支店とのコミュニケーションはチャットであった為、抵抗はなかったし、支店の人たちの中には仲の良い人はいたので、結局はコミュニケーションを取ろうとするアクション次第なのかなとも思う。

現在はフリーランスとして在宅で仕事を始めたばかり。
まだこれが自分にとって合っているのかは模索中だが、リモートワーク推奨の会社にはかなり惹かれるものがあり、転職サイトの検索条件の一つとしてチェック項目に入れてしまう自分がいるのは事実である。


写真は現在の仕事用デスク。
iPadがあれば映画でもドラマでもラジオでも
なんでも聞けるし見られるのでかなり重宝している。
もう少し配線まわりを片付けたいところだ。

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