讃岐うどんのおすすめ店リスト
ホウボウで事あるごとにうどんうどんと気が狂ったように語ってる関係で以前から友人に「香川行くんだけど美味いうどん屋教えてくれ」という依頼が結構頻繁に来る。
最近情報収集用にツイッターを始めたところ、ふとした投稿が6.9万いいねという予想もしてない大バズをおこしたこともあってお会いしたこともない方からも「美味いうどん屋教えてちょ」というコメントを頂くまでになった。
うどんに関しては好きすぎて独学で打ち出し、気がついたら仕事を放ったらかして香川の名店に修行まで行ってしまった身としては頼っていただけることは誉の極み。
ただ、毎回聞かれるたびにLINEだったりMessengerだったりでシコシコ何十店もコメント付きのメッセージを送ってて「めんどくせーから、一回リスト作らんと駄目だな」と思っていたところにまたご依頼を頂いたので今回作ることにした。
まず大前提として、これだけは大声で言いたい。
香川のうどん屋は全部美味い。
誇張ではない。本当にどこでも美味い。なぜなら、まずい店は速攻消えるから。(香川の◯亀製麺消えたよね)
だから安心して、そのへんで見つけた店に飛び込んで欲しい。
とは言え、マーケティングが上手で大行列してるけど地元民からしたら「なんであんなとこ並ぶん?」という店もある。並んでる人もれなく全員県外から来た人。
僕も何度か行ったけど、1度も美味しいと思えなくて色んな人に「あそこは時間がもったいないから行かないほうがいいよ」と伝えてる。
どこの店か聞きたい人は僕に直接聞いてください。
ところで、うどんといえば香川と言われてるけど、実は店舗数は他の県に負けまくってる。
2016年のデータなので少し古いが、香川県下にうどん屋は544軒に対して東京なんて4474軒もあるし、香川県を抜くんや!と県ぐるみで血眼になっている埼玉県には2138軒あるし、僕も大好きな福岡県にも1033軒もある。
でも、一人あたりの店舗数となると香川県は5.6軒とダントツ。
それだけうどんは僕たちの生活の一部だし、そもそもそこまでうどんを意識せずに生きてる。
空気みたいなもんです。
なんせ、離乳食がうどんの県だぞ。
こちとら自我がない頃から無理やりうどんを口に突っ込まれ英才教育受けとんじゃ。かかってきやがれ。
ちなみに讃岐弁の赤ちゃん言葉でうどんのことを「ぴっぴ」という。
何が「彼ぴっぴ」じゃ、ウルセー。
ぴっぴと言えばうどんと相場は決まっとるんじゃい。
その昔、小麦の高騰で県下一斉にうどんを10円値上げしたことがあった。
その際、四国新聞という香川県最大の地方紙の1面の右上、トップにデカデカとこの記事が出た。
他に載せる記事あるだろ。
どうなってんだ。
頭の中小麦粉詰まってんのかと言われても反論できない。
香川といえば日本でもトップの雨が少ない県でそりゃもう子供の頃から夏場の取水制限は年中行事で驚きもしない。
徳島と高知の県境にあって香川が2県を恐喝しつつ(冗談です)水を送ってもらってる早明浦ダムの貯水率は毎朝ニュースで放送されるので小学生でも知っている。
そんなに渇水が常態化している県なのに、取水制限が始まってもうどん屋は鬼のように水を垂れ流す。
節水?ハ?なにそれ。うどんが食えなくなるだろ。却下。
うどんが食えなくなるくらいなら風呂に入るのを我慢する県民、それがうどん県民。
オラ、埼玉県かかってきやがれ。(嘘です、仲良くしましょう)
さて、前置きが長くなったが、以下のことに注意して僕がおすすめするリストを生暖かく見てください。
「てめー!この店が入ってないとかどういうことや!!」みたいなのは「あ、すんません」としか言えません。
僕は18までしか香川に住んでません。しかもその頃は自分の生活圏内にあった店しか行ってませんでした。気が狂ったようにうどん屋巡りを始めたのは海外に住みだしたこの10年くらいです。なので、そこらのうどんブログのほうがよっぽど詳しいと思います。
有名店でも行ったことがないところが多数あります。だからものすごく偏ってます。
そしてこれがいちばん大事なんですが、県外の人が「さぬきうどん」に持っているイメージは我々地元民が普段食べているものから遠いのが実情です。とにかく県外の人は「コシ=硬い」と思っているけど、僕ら地元民が東京の有名店で食うと「岩石か!!こんな硬いもん食えるかい!!」となることがわりとあります。この点に関しては是非こちらの記事を御覧ください。熱く吠えております。
上記3点を頭に叩き込んだかい?
では、僕おすすめのうどん屋さんリストです。
Here they are!!
ひさ枝
私が修行させていただいた高校の先輩が営むお店。
これぞ「うどん屋」です。
こういうところが僕らの心の拠り所。
食べると心の底からホッとする。
一時帰国すると必ず行く。
僕の友人で名古屋に住んでるのにうどんが好きすぎて年に何度も日帰りで車運転してうどん食いに来てひたすらいろんなうどん食いまくってる友人が「ひさ枝が一番美味いし好き」と言ってると言えばどれくらい良い店かわかってもらえるかと。
朝7時からやってて、住宅街でもないのに朝から朝飯食いに多くの地元民が訪れる。昼間はもう厨房が戦争レベルになるほど客が押し寄せるが店舗も広い上に回転が早いので暖簾の外まで並んでいてもすぐ食べられる。
店主が明らかに「どちらの組の方でしょうか・・・」という風貌だが、むちゃくちゃ優しくて笑顔が素敵なので怖がらずにレッツトライ。
実は芸能人も多数訪れる名店。
替え玉という、2玉目は100円で種類の違ううどんが食べられる意味の分からないシステムがある。詳細はお店の張り紙見てね。
あと、うどん以外に「中華そば」という謎メニューがあるんだが、実は香川では今うどん屋で食う中華そばが熱くて、これがまた美味い。
是非一度トライしていただきたい。
ここは天ぷらも色々変わり種があって全部美味い。
あと時期になるとうどんが見えないくらい松茸を敷き詰めた松茸うどんだったり、すだちをこれまた全面に敷き詰めたすだちうどんだったりと四季折々贅沢なうどんも楽しめます。
車は店の前に数台止められるのと、工業地帯であまり車が通らないこともあり皆店の前に路駐してる。
あ、そうそう、このお店、うどん食べるとちくわの天ぷらが強制的にサービスされる恐ろしいシステムもあります。お得。
さか枝
香川が誇る「ザ・セルフサービスうどん屋」。
超有名店。
うえの「ひさ枝」と名前が似てるからややこしい!とクレーム入れたくなるが、どっちも店主の名前だから仕方ない。
数年前に「休業します」という張り紙が出たときは我々うどんラバーから「まさか閉店!?!?」と悲鳴が上がった。
数カ月後に再開したときは全うどん県民が安堵から嗚咽を漏らした。
丹下健三デザインで有名な香川県庁のすぐ近所にあり、僕が通った高校のすぐ近所にあったので、よく昼間抜け出して食べに行っていた。(そして怒られていた)
ここも朝7時からやってる。
町中のど真ん中にあることから出勤前の人や近所の人で朝から行列ができる。うどんのサイズと種類だけを伝えたら丼に入ったうどんが渡され、なぜかその場で会計されるんだが、天ぷらやおでんはその先にあるのに「天ぷら何個?」と聞かれて「分かるかい!」突っ込みたくなる謎動線。うどん頼む前に予め天ぷら見に行っておいた方がいい。会計後、天ぷらやおでんを自分で取り、自分で麺を湯の入った鍋的なとかで温め、出汁も自分でタンクからかけ、ネギなんかも自分で入れるザ・セルフうどん体験ができる。
ここも一時帰国するとかならず行く。
本店以外に商店街の中と空港通りに支店があるが、悪い事は言わないからこの本店に行きなさい。
駐車場も店の隣にあるし、そこがいっぱいでも周辺に色々ある。
混んでても回転が無茶苦茶早いのですぐ入れるし、駐車場も空く。
ただね、ここ、ネギも自分でのせるスタイルなんですが、「意地でも必要ないネギはのせさせない」という気概を感じるほど無茶苦茶小さなスプーンが大量のネギの入ったでっかいザルの上に割り箸にくくりつけられて置いてありまして、あのスプーンのサイズだけなんとかして欲しい。
行くたびに「マイスプーン持って来たろかいな」と思わされるくらい小さくてネギが掬えん。
はりや
個人的King of 讃岐うどん。
うどん食って絶句したのはここが初めてかもしれない。
ここの麺はもはや食べ物ではなく芸術品。
ただし、このうどんは毎日食べようと思わない。
すごすぎて食べ疲れする。
そして、食べたくても食べられない。なぜなら鬼のように並ぶのでこれを食べるためだけに1日が終了する。
なので僕も2度しか食べたことがない。
朝11時オープンだが、平日でも10時には並んで置いだほうがいい。
開店前に売り切れる。(意味がわからないと思うが、マジ)
夏に行く場合は必ず日傘と飲み物を持参すること。
日陰ゼロの道に並ぶので夏の浜辺に打ち上げられたクラゲの気持ちがわかる体験をする羽目になる。
絶対に日傘持参のこと。
常連さんは折りたたみの椅子も持参してる。
おすすめは「かしわ天ざるうどん」もしくは「ゲソ天ざるうどん」だが、どちらも天ぷらの量が無茶苦茶多いのと麺も普通の店より多いので、調子に乗って大盛りを頼むと爆死する。
もし二人で行くのであれば、どちらかがかしわ天もしくはゲソ天のやつを頼み、もうひとりは普通のざるうどんとか普通のうどんにして天ぷらを分けたほうが良いと思う。
ひさ枝さんから近いので、ひさ枝さんで朝飯を食って、その足でここに並ぶのが良いかもしれない。
駐車場は店の隣に5台分位あった気がする。
僕が食べに行った時、その店主が出来上がった麺を1本食べ、明らかに20歳以上年上のおじいちゃん弟子に「次のやつの茹で時間10秒短くして」と指示を出していたのを見て自分のレベルの低さを嫌というほど感じた。
10秒って・・・
そういうレベルで麺をアートに仕上げているお店です。
一度、ここで修行してみたいと願っているんだが、店主がちょっと怖そうなので豆腐メンタルの僕は躊躇している。
麦蔵
上記はりや系のとり天ざるうどんが至極。
むちゃくちゃ美味い。
僕は毎回コシを楽しめる冷たい麺である天ざるかしわうどん一択。
はりやと同じレベルのうどんが食べられるけど、だいぶハードルが低い。
開店前から並んでるがそこまで急いでいかなくても割りと食える。
ただ、はりやもここも注文を受けてから茹でるタイプなので時間がかかる。
ここも一時帰国すると必ず行く。
ここは大盛りでOK。
ただ駐車場がとなりにある「ほっかほっか亭」とシェアで3台くらいしか停められないので、割とみんな路駐しているが、交通量もまぁまぁある道路沿いだし、出てくるまで時間がかかるのであまりおすすめしない。
どうしても車で行く人は開店前から並ぶか、店の斜向かい辺りに高松市立杣場川駐車場という駐車場があるのでそちらを利用することをおすすめする。
さぬきや
個人的にウルトラ好きなお店でここの後継者になりたいと真剣に思うレベル。
地元民に愛されてるが何故かそんなに有名じゃない。
でも有名になられると僕が食べづらくなるので有名になってもらわなくてよい。
実は僕も東京出身で高松に駐在していた方に教えていただくまで知らなかった。
ドラフト1位で巨人に入った淺野翔選手が通っていた甲子園常連の高松商業すぐ横にあるが、うなぎの寝床みたいな店舗で入り口が無茶苦茶地味なので知らないとうどん屋であることすら気づかない店構え。
ここの麺を一言で表すと「エロい麺」。
僕の高校の同級生のうどんキチ◯イ仲間(丼とかテーブルの木目、ネギの切り方で店を言い当てるキ◯ガイ共)全会一致で「ここの麺はエロい」という結論に至った。もうこの表現方法以外思いつかないが、食べてもらえれば「なるほどたしかにエロい」と思っていただけると思う。
麺が餅のような食感でなんとも言えないコシがある。
我々の間では「縦伸び系」と呼んでいるが、なんとも不思議な触感が味わえる。僕は自分でうどんを打つが、どう頑張ってもあの麺にたどり着けない。マジでどうやって打ってるのか教えて欲しい。
このお店は1点注意点があって、是非忙しい時間帯(12時頃)に行って欲しい。なぜなら、むちゃくちゃ感動するレベルの麺を出す一方、閑散時に行くと、茹でて置いていた麺が出されて笑うくらいマズイことが偶にあるので。
どんどん客が来る時間帯に行くと「これが本物のさぬきうどんか・・・」と涙が出るくらい美味いうどんが食える。
いつから煮込んでるかわからない異世界の入り口みたいな色のおでんも是非食べて欲しい。
おすすめは麺のエロさが存分に堪能できる天ぷらざるうどんなんだが、実はこの店には伏兵が居て、僕はそれが死ぬほど好き。
それは上記駐在さんから教えてもらった「鴨南蛮うどん」というさぬきでは変わり種。
別に入ってる鴨が無茶苦茶美味いとかそういうわけではないんだが、まずダシが堪らなく美味い上に、エロい麺が温かい出汁の中に入ることによってその妖艶さが増し、県外の人が思うコシはほとんど無くなるんだが、これがなんとも言えずたまらなく美味い。
是非大盛りにして爆死してください。
馬鹿みたいに量が多いから。
あと、大将が絶対俳優でやっていけるくらい無茶苦茶イケメン。
駐車場は確か高松商業側の入り口前にいくつかあったはず。
因みに、この店、高校の先輩のご実家なので、近いうちに短期で修行させて頂けないかなと割と真剣に考えている。
あの不思議な麺の秘密を知りたい。
長田in香の香
かまあげうどんの超名店。
未だに店の名前の由来が謎。
「香の香の中の長田」って誰だよ。
そもそも香の香ってなんやねん。
いつ行っても馬鹿みたいに並んでるが、割と店内が大きいのでそこまで待たない感じ。店の外に20人くらい並んでて30〜40分待つイメージかな。
ここ行ったら何も考えずに釜揚げうどん食ってください。それ以外食ったらすぐお隣りにある四国八十八箇所霊場の第七十六番札所金倉寺から弘法大師がダッシュで蹴りを食らわしに来ると思います。ついでのお参り行って帰ってください。安産祈願できます。
釜揚げうどんは県外ではなかなか食べられないと思うので貴重な体験ができると思います。
麺がふわふわです。
そして、なんで出汁を入れる徳利の持ち手があの変なロープなのか店主を問い詰めたい。
むちゃくちゃ重くて激熱なのにロープなのでくねくねして持ちづらく、持ち上げるといっつも手に当たって「あっつ!!!」ってなっていつまで経っても注げないから気合で徳利自体を手で持って注ぐんだけどやっぱり「あっつ!!」ってなて火傷する。
山田家
全讃岐うどん屋の大ボス。
うどんも美味い、建物が国登録有形文化財、店構えからうどんまですべて豪華絢爛、誰も勝てないし挑むこと自体がナンセンス。
お客様がいらっしゃったら必ずお連れする名店。
車で行くとわかるが、行っている最中に「カーナビさん、お前さん嘘付いてないかい・・・?マジで大丈夫?」と不安になるほど細い道の先、五剣山という山の中腹にあるが、その細い道を抜けた瞬間、うどんで稼いだ札束で周囲の地権者をしばき倒したんだろうなぁというほど広大な駐車場と見るからに「あ、はい、お屋敷ですね」というヤバい建物が登場する。
その東京ドームの個数で言いたくなるくらいうどん屋には似つかわしくない広大な駐車場がいつもいっぱいだし、全国から「どうやってあの細い道上がってきたんや」と聞きたくなるほどでかいバスで観光客が乗り付けるウルトラ人気店。
実はスカイツリー開業と同時にスカイツリー店もできたが、当時「あの香川の名店が東京に!」みたいになりとんでもない人が押し寄せエライことになっていた。
ソラマチ店は現在は閉店し、この店にすべてを集中投下している。
それほどに全国から人が来る。
店に着いたらまずバカでかいちょうちんがぶら下がってる入口の先にある帳面に名前を記入して待つスタイル。
おすすめは「母屋で庭が見える席。」
記帳する際に店員さんにお願いすると待たされるとは思うけど通してくれる。
立派な庭園を見ながら国登録有形文化財である江戸時代の庄屋の客間で食べることができる。
急ぐ場合は「どこでも良い」といえば問題なし。
食べ終わったあと庭を散策すると良い。
庭自体はこぢんまりとしている。
値段は他のうどん屋さんより高い。
ここはうどん屋ではなくうどん料亭みたいな感じだが、普通のかけうどんも当然ある。
おすすめは「ザルぶっかけうどん定食」もしくは「ぶっかけうどん定食(温かい麺)」
上品に揚げられた天ぷらと香川名産の「押し寿司」、昭和天皇もおかわりなされたと言われる香川の名産「しょうゆ豆」がついてくる。
ここの麺は今流行りの細めんに中指を立てパンクを奏でるが如くの太麺。
むちゃくちゃ食べごたえがあるし、いつ行っても本当に徹底的に同じクオリティーの麺が出てくる。
同じクオリティーの麺を出すことがどれだけ難しいかは自分で打つ人間のみが知っている。
マジで神がかったクオリティーコントロール。
あのクオリティーコントロールの仕方を学びに修行にいかせて欲しい。
お土産に半生麺もレジ横で売ってるし、ここのうどんすきセットは送ると喜ばれる。
僕はここのお土産麺を友達に振る舞ったところ、彼はそれが衝撃的だったらしくうどん狂いになってしまい、今も年に何度もせっせと名古屋からうどん食うためだけに香川に通っている。(その度に写真を送ってくるのでキイィィィィィィッッッ!!となり地面をのたうち回っている。)
是非お土産も購入して大事なお友達やご家族に差し上げて欲しい。
因みにここの半生麺は楽天で記録を作ったことがあるので、下手に有名店の名前が付いてるからと行って空港でお土産買うくらいなら、悪いことは言わない、山田家のお土産半生麺にしておきなさい。絶対一番うまいし空港にもあるから。(マジでびっくりするくらい不味い有名店の名前がついたお土産があるから要注意)
がもう
泣く子も黙るウルトラ有名店。
ここは確かに美味い。
正直有名店並ぶの面倒だし、うどんなんて並んで食っても大した差はないというのが個人的な意見なんだが、ここはまた行きたいと思っている。
実は3回トライしたが閉まってたり売り切れてたりで食べられず、ようやく4回目にして食べられた。
なんせ朝6時に家出て7時前には一番乗りで着いてたからね!(8時半開店)
駐車場がバカでかいし、その周辺の道路もすごく太いんだが、この店に入る通路がかなり細いので大型車では行かないほうがいいかもしれない。
あと、僕は平日7時前から並んだので1番客だったが、あの日ですら開店10分前にはすでに50人位ならんでいた。
たいていお昼前に売り切れる模様。
あと、ここは元々地元のただのうどん屋(まぁどこでもそうだけど)なので、近所の頭悪い連中が列を無視して平気で割り込んできて我が物顔で注文します。
うどんで絞め殺してやろうかと思ったが、温かいきつねうどんと冷たい麺のかけうどん2杯食ったら幸せになったので許した。
でもやっぱりあの時の知能指数低そうな顔したクソジジイ共死ね。
山下うどん
僕、2015年に歩き遍路した(興味ある方はこちらのリンクからリアルタイムで毎日書いてた当時のブログをどうぞ。http://blog.livedoor.jp/kikoushi-ohenro/)んですが、終盤に差し掛かったある日、疲れが溜まっていたのもあり、オモクソ寝過ごしまして、出発が遅れました。遍路って、次の日泊まるところを予め予約しておかないと部屋が取れなくて野宿する羽目になるので、色々時間的な予定をきっちり立てて動かないと駄目なんですが、寝過ごしてやべぇ!!間に合わねぇ!!ってなってたのに、歩いてる道すがらこの店を見つけてしまって無意識のままに吸い込まれてました。
後で調べたら超有名店だった。
道理でむちゃくちゃ美味かったわけだ。
ホテルで朝飯食って腹いっぱい(遍路は死ぬほど食っておかないと店がないことがあるのでマジでハンガーノック食らって死ぬ可能性がある)食った状態ですぐ見つけちゃったので冷やぶっかけの大盛り1杯しか食えなかったのが悔やまれる。もっと食いたかった。
というか、腹いっぱいの状態で大盛り食ってんのに「もっと食いたい」と思わせるレベルの店ということです。
簡素な建物で、外で春の日を浴びながら頂いたんですが、疲れた身体に染み入りました、小麦粉が。グルテンラブ。グルテンフリーとかやってられるかべらんめぇと心の底から思った。
グルテンフリーの本とかだしてるジョコビッチの口にねじ込んでやりたい。
場所的にちょっと行きづらいところにあるのであの1回しか行けてなくて、また行きたいなとずっと思ってるお店です。
上に紹介したがもうのすぐ近所なのでついでに行くと良いかもしれぬ。
鶴丸
香川のうどん屋は大抵14時頃には終わる。
「朝から昼まで」が常識だ。
県外の脳天気な旅行者が知らずにやってきて「さーて、パパ大盛り頼んじゃうぞぉ〜。天ぷらもつけちゃおうかなぁ〜??」とテンションアゲアゲでお店に行ったら「本日終了しました」の掛札の前でチベットスナギツネ並みにスンッとなることも多い。
そんな中この店は「20時オープン、翌3時まで」という完全逆張りの名店。
もうここに来たら何も考えずにカレーうどん注文してください。
好みはあると思いますが、「橋本環奈」といえば「1000年に一度の天使」という関係性と同じく、「鶴丸」といえば「カレーうどん」なんです。
ただ、香川のうどん屋にしては高いです。
カレーうどん800円くらいしたはず。
でも酔っ払った勢いでもう全然お腹すいてないのに大盛り頼んじゃってください。
たまには欲望のままに生きてもいいじゃない。
白いワイシャツ捨てるつもりでゾゾゾゾゾッッとカレーうどんを吸引しましょう。
ダイソンに負けるな。
古馬場という高松最大の歓楽街にあることもあり毎晩店の前に大行列です。
うどん県民は呑んだあともラーメンじゃなくてうどんで〆るのだ。かかってこんかい、埼玉県。
綿谷
確か元々徳島の方がやってるお店なんですが、もう地元民で大人気。
何故か丸亀店の方だけ百名店に入ってる。
丸亀が本店なのかな。
丸亀店は行ったことないので高松店前提で書きますが、ここの推しは、もうみんな大好き肉うどん。
徳島ラーメンと同じような甘辛く炊いた肉がこれでもかと載ってきます。
昼時にはもうとんでもない行列が店の外にまで並んでる。
でも店がでかいのと、回転がとんでもなく早いので店の外に数十名並んでても5分〜10分で食える。
何も考えずに肉うどんをどうぞ。
牛肉と豚肉が選べるけど僕はいつも牛肉です。
甘辛い肉がうどんと奏でるマリアージュ。
あまりに美味しくて求婚しそうになる。
結婚して。
但し一つ注意があって、この店、とんでもないボリュームが出てくるので、普通の人は普通サイズにしておいたほうがいいと思います。
ここのやつ食うと旅行で何件も回ろうとしてる人はキツイかも。
僕はかなりの大食漢なので大盛り行きますが、その上に特盛というバケツみたいなサイズのやつが有りまして、これは多分普通の人はやめたほうが賢明です。
マジでバケツです。
以前、僕の前に並んでたあきらかに小柄なおじいちゃんが「肉うどん特盛で」って頼んでて「あちゃー、この人サイズ感知らんのか。。。ほら見てみろ、バケツじゃん、それ・・・」って見てたら、僕より全然速いスピードで丸呑み、完食して何事もなかったようにお店をあとにしました。
人生で最も負けた気分を味わった夏の日。
なかむら
知らない人はいないであろう名店の一つ。
くっそボロい掘っ立て小屋でやってて、裏の畑で自分でネギ切って来ることで有名になったけど、今は儲かりすぎたのか、なんか隣に御殿が・・・
ネギもすでに切られたものが店内にあります。
昔は外で立って食ってたのに、今や内装もきれいになってしまい、店内のきれいなテーブルに座って食べるようです。
有名店なのでとんでもない列ができますが、昔からのさぬきうどん店って感じの雰囲気なので楽しめると思います。
実は2回しか行ったことがなくて、この店も美味いはずなんだけど、あんまりうどん自体の記憶は残ってない。
久々に行ってみたいなと思ってる。
もり家
やってまいりました、僕の中で紹介すべきかせざるべきか毎回迷う名店。
おそらく香川県民以外で「讃岐うどんはコシが最高」とかほざいてる仰ってる方々のいう「コシ」はここのうどんを食べると「これこれ〜!」となると思います。
ただ、香川県の人間の多くは「硬すぎる」と感じるのではと思っています。
いや、美味いんですよ、確実に。
大将はNHKのプロフェッショナルにも取り上げられましたし。
でも、とにかく硬いんです。
詳細は上に貼り付けた「うどんのコシとは」というリンクを見てもらうとして、このお店は「かな泉」というかつて香川で展開していたチェーン店で修行された方が営んでおり、かな泉が硬い麺で有名だったんです。
そしてこのもり家さんで修行されたと思われる方々が東京で独立した店、例えば「谷や」などが東京では人気店となっています。
同様に硬いです。
その影響で東京の方なんかは硬いのがコシだと思ってらっしゃる。
なので、そういう方々が香川に来て一般的なお店で食べると「なんかちょっと違う???」となると思います。
因みにこちら、ウルトラ有名店なので僕も一度行きました。
2時間半並びました。
ざるうどんいただきました。
たしかに美味い。
でもやっぱり個人的には少し硬すぎる気がしました。
因みにこちらのお店、東京の浜松町にもありまして、そちらは僕が行った2回はすっと入れましたので、気軽に楽しみたい方は東京店もぜひ。
ただし、上記高校の同級生うどん狂グループで東京店に食べに行った時全員が「硬すぎて顎が疲れるなこれは・・・」という感想でした。
うどんは飲み物であって、県外の人から見たら驚異的に噛む回数が少ない我々でも顎が疲れる、そういう食感です。
*追記
うどんキチの友人から「もり家は温いん食べまい。冷たいんは硬いけど、温いんは抜群にうまいで」と教えてもらいました。再訪せねば。とりあえず東京のもり家行くかな・・・
日の出製麺所
営業時間が1時間のみという超有名店。
その昔、香川にはうどんや以外に製麺所という業態がたくさんあった。そういう製麺所にお椀を持っていくと1玉50円とかで麺だけ譲ってくれ、それを持って帰って食べたり、その場で醤油をぶっかけて食っていた。
ここはそんな製麺所が本業の傍ら昼の1時間のみ営業するうどん屋。
馬鹿みたいに並んでるが、お店の人の仕切りが上手なので、20分くらいで入れる。
1玉が小さいので大盛り、もしくは複数の種類のうどんを頼むといい。
女将さん(超美人で全国ネットテレビにもよく出てる)が注文を聞いてくれるので好きですと好みのうどんを伝えるといい。
余談だが、上に書いたうどんに醤油をぶっかけるうどんのことを僕らは当たり前に「生醤油うどん」(よみは『きじょうゆうどん』)と呼んでいたんだが、生醤油という言葉自体が他の県では通じないことに最近気がついた。
人によっては「え、下ネタ?最低・・・」とか言われるけど、俺は醤油がかかったうどんのことを言ってるだけなんだが・・・???
方言までうどんベースのうどん県民。
どうでもいいが以前行った時、目の前に並んでたオジサマは「今朝神奈川の家を出て車でノンストップできました。ハハハ〜」と言っていた。やっぱり白い粉好きな人は頭おかしいな。(褒め言葉)
はゆか
上記うどんキチ同級生に「おい、さぬきや系の縦伸び系の店ができたぞ」とおすすめされて車を飛ばして食べに行った名店。
気がついたら名店になってた。
が、実はあまり印象に残っていない。
美味かったはずなんだが、なんで記憶に残ってないのか・・・
もう一度行こうと思っている。
*追記
再訪してきました!
なぜって、僕がウルトラ推してるLiSAが行ってたから。
結論、やはりさぬきや系ではなかった。
普通にコシのあるうまいうどんです。
近くにあったら通うレベル。
ここも外まで人が並んでるけど、店内がかなり大きいので回転早くてサクサク進みます。
駐車場も大きいし、県外から来た人が行っても楽しめるかと。
ていうか車じゃないといけないよな、あんな田舎・・・。
LiSA、どこの席に座ったんかなぁ・・・
竹清
「ちくせい」と読む。
ウルトラ有名店。
福山雅治さんが訪れたことで、彼が座った席は「福山シート」といわれて有名になったらしいが、ここがすごいのは天ぷら。
今でこそメジャーになった卵の天ぷらを初めて作った店と言われていて、お店に入ったらすぐ右側に天ぷらをあげるブースが独立していて、列に並んでいたら「天ぷら何にする?」とおばちゃんに聞かれる。
ここでは何も考えずに馬鹿になって「卵とちくわ」と呪文を唱えてください。
いいね?「卵とちくわ」だよ?
揚げたての絶品天ぷらが運ばれてくるよ、うどんを食い終わった後に。
注文取ってから揚げるから遅いんよ・・・
天ぷら来るまでうどん食べずに待ってたら伸びちゃうし、もうここは割り切ってうどんを掃除機のように高速で吸い込んで、出汁だけを瞳孔開き気味で眺めつつ天ぷらが来るのを待ちましょう。
ちなみにエビとかもすんごいでかいのを綺麗に上げてくれるみたいだけど、僕は食べたこと無い。
だって、店に入った瞬間に上の呪文を自動で唱える機能が内蔵されてしまってるから。
この店、ちょっと前、週休3日になってて「福山効果で人が来すぎて疲れたんかな」と思ってたが、この記事を書くに当たって調べたら定休日月曜日だけになってるな。
ここ数年行ってないんだが、もしかして代替わりしたんだろうか。
実は数年前に久々に行ったら忙しい時間帯で麺が伸びてたわけでもないだろうに「あれ?こんな微妙だったっけ???」と思ってしまったんだが、口コミ見てると味戻ったのかな。
観光客が多すぎてあんまり行く気がしないんだけど、久々に行ってみたい。
えん家
ふと通りかかったときになんかうまそうだったので何も調べずに飛び込んだら美味かった店。
しかも、これ食べに行った時、その前にたしかどこかでうどんを食べて腹一杯の状況なのに入ってしまった。
それでも美味いと感じたので相当美味しいはず。
その時はとり天ざるうどん食べたんだが、とり天もすごい美味しいし、うどんもコシが強いタイプのうどんで美味しかった。
しかし、なんで腹いっぱいだったのに入っちゃったかというと、なんでかわからんが、ここの店主が謎に書道の達人で、店の前に立ててある看板の文字が強烈にかっこよかったから。僕も書道をやっていたので、あんなかっこいい文字かける人が作るうどんは美味いに違いないと思って飛び込んだのでした。思わず店主に「あの看板誰が書いたんですか?」と聞いてしまった。
店主直々書いてらっしゃるらしい。
場所も片原町駅ということでんの駅すぐ近く、しかも高松の繁華街にあるので非常に便利でもある。
番外編(香川)
はまんど
香川といえばうどん屋に蹂躙され他の麺屋が戦後の焼け野原のように存在しない不毛の地で、マジでラーメン屋なんて豚太郎(死ぬほど好き)くらいしか存在しなかったし、僕なんか受験で東京に行った時に富士そばを見て「え??蕎麦屋って何???」て本気で不思議に思ったレベルの土地なんですが、そんな中、香川が誇るスーパースター、要潤のお膝元三豊市に突如として現れたとんでもないラーメンの名店。
食べログが選ぶラーメン百名店にも中四国で唯一ランキングされたことがある。
これも上に書いた山田家のお土産うどんで人生を狂わされた友人から教えてもらった店なんだが、食べに行ってみてぶっ飛んだ。
なんで香川県にこんな美味いラーメン屋が存在してるのかわからないくらい美味い。
なんと出汁はいりこで取っている。
今でこそいりこラーメン有名になりかけているが、この店、少なくとも2014年には新店舗に移動していたのでそれよりかなり前からあったと思われるが僕は知らなかった。
クソど田舎(失礼)のなんもない細い道と田んぼに囲まれたところに隠れたようにポツンとあるが、もし香川に行くことがあれば是非訪れて欲しい、本当に美味しいラーメン屋さんです。
高松からかなり遠いのが玉に瑕。
一鶴
「うどんだけじゃない、うどん県」という県が推し進めているキャッチフレーズの最右翼、それが一鶴(いっかく)の骨付鳥。
これは是非召し上がっていただきたい。
なんせメインメニューが「親鳥」と「雛鳥」の2種類のみなのに連日大盛況。
ニンニクたっぷりのオリーブオイルを大量にかけながら揚げ焼き?っぽく仕上げる塩コショウ味の鶏もも肉なんですが、これだけ聞いたら特に美味そうにも思えないと思います。
とりあえず黙って行け。
そして食ってその旨さに咽び泣け。
ビール好きならもうたまらんと思う。
親鳥が軍鶏のように硬いけど滋味に溢れた味、雛鳥が柔らかくジューシーなのでお好みの方をどうぞ。
僕は雛鳥派です。
でも親鳥も好きなので、お腹が許す場合は両方行く。
そして毎回必ず鳥の出汁で炊き込んだ「とりめし」(スープ付きでこのスープがまた美味い・・・)もしくは「おむすび」を取り、おむすびの場合は鳥の下に残ったオリーブオイルに浸して食うと脳天が痺れるほど美味いです。鶏めしも超絶品。両方は入らないので、いつも無茶苦茶悩む。
鳥は注文してから少し時間がかかるので、ビールとつまみも同時に頼みつつ、まずはそちらでいい感じに飲んでおき、鳥とご飯が来たら一気にかぶりついてください。
テーブルにおいてあるナプキンを三重くらいに重ねて、手で持って食うのが良いです。
とりあえず丸亀本店のリンクを張りましたが、香川県内に数店舗ありますので是非。僕は便利なのでいつも高松店に行きますが、他の店舗は知らないけど高松店は4名以上しか予約できません。
なので毎回行列に並んでます。
たいてい1時間以内に入れる。
あと、実はこの会社、県外にはもう広げないというポリシーが有り、すべてのオファーを断っているんですが、横浜と梅田に1店舗ずつあります。(今調べたら博多にも出来てるやんけ!!嘘つき!!)
噂によると、鳥の供給が間に合わないからという話を聞きました。
それくらいみんな食ってる有名店です。
夢菓房たから
全国の和菓子ファン、お待たせしました。
世界一美味しいいちご大福のご紹介です。
僕の育ったど田舎の家のすぐ近所にあったショボい和菓子屋の二代目が開発したいちご大福が大当たり、今や高松イチの目抜き通りにバカでかい店舗を構え、朝8時の開店前から人が並んでる始末。
ちょっと計算したら、おそらくいちご大福だけで年間3億円以上売り上げてると思う。
今でこそ宅急便に対応してもらえるようになったが、北海道、沖縄、離島は今も断固拒否、そもそも数年前までは門外不出、賞味期限半日という厳しい掟が有り、お店まで行かないと食べられなかった。
そのため、どうしても食べて欲しかった友人に新幹線で届けたところ、全員感動の雄叫びをあげ、会うたびに「あれまた持ってきてよ!!食わせてよ!!!ねぇっ!!!」とせびられるようになってしまい持っていったことを後悔している。
僕の香港人の友人はわざわざこれを食べに飛行機で飛んできて、滅多に来れないからと8個食ってた。(マジ)
いろんなフルーツ大福があるんですが、やっぱりいちご大福が鉄板。
一年中ありますが、いちごのハイシーズン中は「特大」というサイズがあり、是非それを食べて欲しい。
いちご大福の価値観が変わるほど美味い。
店内に入るとすぐ右側に発券機があるので、店内の人の多さに気圧されずに、そのチケットを取って自分の番号が呼ばれるまで待ちましょう。
店内にテーブルと無料のお茶がありますので、購入後すぐに新鮮なうちに店内でお召し上がりください。
因みに、一度宅急便で取り寄せて食べてみたことがあるんだが、やっぱり現場で食べるほうが明らかに美味しかったので、香川に行った際は是非訪れて欲しい名店です。
他の和菓子もいっぱいあるよ。
お好み焼き山田屋
ひさ枝さんで修行させて頂いてる時に、次の日朝早いだろうに毎晩大将が美味しいお店に連れて行ってくれた。なんと彼は僕に教えるために、普段は5時起きなのに毎日3時に起きて準備をしてくれていたらしい。それにもかかわらずいろんなお店に連れて行ってくれて本当に頭が上がらなかった。
その中でも僕が度肝を抜かれたのがこちらのお好み焼き屋さん。
個人的に広島とか大阪の名店と言われるところで食べたことがないのでなんとも言えないが、とてつもなく美味くてビビった。
なんとここ、店の中で鳥をさばいてるのでむちゃくちゃ新鮮で美味い鳥刺しが食える上に、ここでひさ枝さんがおすすめしてくれたサイコロステーキが人生で食ったステーキの中で一番美味かった。マジで。
ウルフギャングはもとより、ピーター・ルーガーのブルックリン本店にも行ったことのある肉大好きマンの僕が「は?なにこれ!?!?」となるくらい美味いサイコロステーキ。
もちろん、値段がウルフギャングやピーター・ルーガーの何十分の一なのでそこは別ベクトルのステーキが出てくるんだが、いやマジで叫びそうになるくらい美味かった。
こんなクソど田舎の住宅街(失礼)にあるゲトーな雰囲気(超失礼)の店でこんな美味いものが食えるとは・・・
僕は全く知らないお店だったんだが、超人気店らしく予約していないと入れない。
持ち帰りも多いらしく次から次へと電話がかかってきて、5mくらいある巨大鉄板の上は常に何枚もお好み焼きが焼かれていた。
あと、注意なんだが、お好み焼きは注文してから不思議な焼き方を延々と30分くらい続けるので、急いでる方は行かない方がいい。他の食べ物も割と提供まで時間がかかる。
僕が行った日も東京から出張に来てた人が来ていて「あと1時間後に飛行機乗らないとだめなんですが」と言って食べずに帰っていた。
あと、場所柄、割とやんちゃな感じの地元の方々が多いらしいので、あまり騒がず頂いたほうが身のためです。
おなじみ
馬鹿みたいに行列ができる街の小さな洋食屋。
特に火曜と金曜。
なぜか。
あまりに人気すぎて親父さんが腱鞘炎になったので火曜と金曜だけになった珠玉のオムライスが食べられる日だからです!!!!!
世界一うまいオムライス。
こう言うとハードル上がっちゃうかもしれないけど、まじで高松の人間はこれ食うために通い詰めるんです。
僕も先代がフライパンを振ってた子供の頃からずっっっっっっっと通い詰めてるし、高松に戻ると必ず食べに行きます。
先代はガリガリのおじさんだったんだけど、白い調理服にパリッとした高さのある昔ながらの洋食シェフの帽子を被ってむちゃくちゃでかい中華鍋で一気に大量のケチャップライスを作ってるのを見るのが大好きでした。
キッチンを囲むように半円形のカウンター、しかも全部で10席位しかないので調理してるのが全部見えます。
今でこそオープンキッチンが流行ってますけど、ここはこのスタイルが40年以上前からずっと。
今は息子さんが継いでるんだけど、彼もお父さん直伝の技で華麗に当時と同じサイズ(だとおもう)のむちゃくちゃデカい鍋を振って作ってくれます。それを見ながら待つのが今も昔と変わらず大好きです。
まじでとんでもない量の米を一気に炒めるので、誰が見ても「そりゃ腱鞘炎になるわ」と思うはずです。
ここのオムライス、まじでどうやったらそんなに薄く(中の米が透けてる)卵をライスに被せられるの??というくらい、芸術品です。
ぶっちゃけ、オムライスのみでなんの野菜も彩りも載ってないんですよ。
お皿に「どん」とオムライスがのってグレービーソースがかかってるだけ。栄養的には失格。
しかも今はもっと派手で美味しいオムライス、世の中にあると思うんです。
でも、何故か一度食べたら必ず魅力に取り憑かれて通うはめになる、魔性のオムライスなので、うどんに飽きた人は是非!是非!!是非!!!一度食べてみてください。
因みにここ、オムライスが有名ではあるものの、他の料理もマジで全部美味いです。
その中でも、オムライスと双璧の人気を誇る「とりの骨抜き」というからあげとはちょっと違う鳥をフライした謎料理もあるんですが、それも無茶苦茶大好きです。(ただし13時以降しか提供してくれない)
和辛子つけて酢醤油で食べるんだけど、何なんだろうな、あの食べ物・・・無茶美味いのよ、謎な料理なのに。
洋食屋なのに赤だしがあるのも昭和をそのまま今まで続けてくれてる感じで、本当に心が暖かくなる最高の洋食屋産なので、ウルトラおすすめです。
あ、因みに昼どきに行くとたいてい外に行列ができてまして(まぁ、開店前から並んでんだけどな・・・)「お、今日並んでんのは3人か、全然空いてるじゃん、ラッキー!」と思うと、あのバカ狭い店内でカウンターを囲んで座ってる席の後ろに人が端から端まで壁の一部と化して張り付いてるので、外の待ち人数に騙されてはいけない。
それでも食う価値があります。
番外編(東京)
おにやんま
もう僕はおにやんまなしでは生きていけない身体にされてしまいました・・・
本当に東京にこの店を作ってくれてありがとうと社長兄弟に直接あって握手しつつ目を見て謝辞を述べたい。
確かに東京には有名なさぬきうどん屋がだいぶできだしたんだが、1杯180円、子供の頃なんか50円だった県から出てきてるうどんマンとしては「お会計980円になります」って言われた瞬間土地ごと店をひっくり返したくなるんですよね。
そんな中おにやんまさんは大盛りのちくわ天&かしわ天ぶっかけうどんがなんと700円以下で食える。
しかも店舗がどんどん増えてて、今6〜7店舗あるはず。
そして何より美味い。
天才!!
ノーベルうどん賞!!
国民栄誉うどん賞!!!
マジで東京に滞在してる間の僕のおにやんま出現率はやばいです。
ポケモンGo!のポッポレベル。
ピッピ好きポッポ。
当然上記高校のうどんキチ○イ同級生の間でも殿堂入りしておりまして、何ならこないだなんて奴らと飲んだ時にゼロ次会で五反田店、3次会で新橋店で締めたよね。
このお店、証券会社に勤めていたお兄様と香川のうどん屋さんで働いていらっしゃった弟さんが独立して居酒屋を始めたけどうまく行かず業態変更してうどん屋になったらしい。マジで最初の居酒屋潰れてくれてありがとう!
店舗によるけど、主要な店舗は朝7時から夜11時までやってるし、五反田本店に至っては朝方の3時までやってる。五反田のホテル街で一発ヤったあとに食いにに行けるゾ。
本当にありがとう、大下兄弟。
ここも1〜2人で店を回してるのでそのオペレーションを学ぶ為、給料なしでいいから修行させて欲しい。
一福恵比寿店
香川の名店一福の支店。
今調べたら日本全国にむちゃくちゃあるじゃねーか。
知らなかった・・・
ただ、僕はこの恵比寿店しか行ったことないので他の店舗は知らん。
ここは上記「うどんのコシとは」の記事で感銘を受けたお店です。
しかも何が良いってそんなに混んでない。
このレベルのうどんが並ばずに食えるのはマジでありがたい。
天ぷらがちょっと高めなのが玉に瑕だが、それでも大盛り+ちくわ天+鶏天で1000円いかないので本当にありがとう。
因みに香川本店も開店前から並んで食ったけど、なんか麺が硬いなーという印象でそこまで感動しなかったんだが、恵比寿店で食って感動したので、また地元に戻ったら本店行ってみたくなった。
丸香
東京でおそらく一番並んでるうどん屋じゃないかな。
週末とか行くと、もう行列を見ただけで並ぶ気がなくなります。
但し、おそらく東京で食えるうどんでは一番美味い気がする。
有名店全部回ったわけじゃないけど、個人的には味だけで言うとここが一番。
ただし、とにかく並ぶのでハードルが高いうえに1店舗しかないので4回しか行ったことがない。
狙い目は平日の夕方の部オープン直後か閉店間際。
日曜日はやってないし、7時半に閉まっちゃうのでサラリーマンの人は割りと行きづらいお店だと思う。
ちくわ天の素材が日替わりにっていて、それも楽しい。
因みに日清製粉が出している「雀」という小麦粉があるんだが、日清製粉の香川県坂出工場で作っているうどん専用雀には「◯」で「香」の文字を囲ったマークが付く。それを丸香雀と呼ぶだが、おそらくこの店舗名はこの丸香から来てるんだろうと推察。
松ト麦
うどんが好きすぎて本まで出しちゃった頭のおかしい(褒め言葉)井上こんさんという女性が独りでやっているうどんスナック。
本業がライターの方で週末しかオープンしてないんだが、なんとここは毎日2種類の粉でうどんを作っており、食べ比べができるというド変態なお店。
小料理屋で締めにうどん、という感じだが大人気で予約しないとまず入れない・・・と書きながら色々調べていたら2023年6月から完全紹介制になっていた・・・
井上さんがご病気を患っていらっしゃる関係とあることないこと言うバカタレがネットで彼女を中傷したりお店でも文句を言う人が頻発していたので彼女が困っていたのはTwitterで拝見していたが、まさかこんな事になってるとは・・・
残念。
終わりに
うどんへの愛ゆえに長々と書いてしまった。
とは言え、パッと思いつくところを急いで書いただけなので、まだまだ忘れてるところがあるはず。
今後も折を見てアップデートしていく所存です。
実は僕が一番好きな店はもうこの世に存在しません。
生家の近くにあった「入谷」というお店で、本当にボロボロの傾いた小屋でおじいさんとおばあさん、そしてどちらかの妹の3名でやっていましたが後継者がいなかったために昭和の終わりだか平成の頭頃店を閉めてしまいました。
メニューは「大」と「小」のみ。
入り口でどちらかを伝えると丼にうどんの玉を放り込んでくれます。
それをその隣りにあるでっかい給水器に入った出汁を自分でコックをひねって注いでネギを載せて食うだけ。
天ぷらもおでんも有りませんでした。
でもこの店、あの大ベストセラー「恐るべきさぬきうどん」の中でとあるライターが「人生で初めて1日で2回行った店」と大絶賛していました。(記憶が曖昧。もしかしたら別の雑誌だったかも)
実際、うどんブームでもなくインターネットすらなかった当時に驚くことに東京をはじめ県外からから噂を聞きつけわざわざ食べに来る人が結構いました。
もちろん僕は物心付いた頃からしょっちゅう行ってましたし、なんなら目の前のそろばん教室に通っていたので、おやつでよく食べていました。
今もあの味が忘れられません。
そして、時が過ぎ、趣味で自分でうどんを打ち出して、知り合いのつてでひさ枝さんに修行に行かせてまで頂くレベルになったある日、家で親父と話しているとふと親父が「入谷さんにうどん教えたの、うちのじいちゃんの兄弟やで」と。
は?今までそんな事一度たりとも聞いたことなかったぞ!?!?!?
僕が一番愛してやまないうどん屋に自分が少し繋がっていたことに運命的な何かを感じ、ますますうどんにのめり込むこととなったのです。
一番最初にも書きましたが、香川県のうどん屋さんは本当にどこも美味しいです。
あつい夏も寒い冬も朝早くから仕込んで、1杯200〜300円というどう考えても大して利益が出ない価格であの美味しいうどんを提供してくれていることに感謝と尊敬の念しか有りません。
僕が修行させていただいたひさ枝さんでは夏真っ盛りで気温が35度とかになっても「麺が乾くから」と言う理由で空調なしのプレハブで汗を流しながら一生懸命仕込みをやっています。
気をつけていても毎年従業員さんが倒れるそうです。
僕もとんでもない量の汗をかきながらうどんを踏ませて頂きました。
そんな彼らの努力の結晶があの1杯には込められています。
是非、メディアでもてはやされている有名店だけではなく、街のそこらにある普通のうどん屋に飛び込んでみてください。
なぜ讃岐うどんが僕たち香川県民に愛されているのか、そして、どれだけ生活の一部になってるかもわかっていただけると思います。
それでは皆様、良いうどんライフを。ズルズル~。
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