見出し画像

讃岐うどんのコシとは

東京の友人から「瀬戸芸観に香川行くし、うまいうどんや教えて」と連絡が来たので、丁度いい機会だし、うどんに関してしたためるよ。

割とセンシティブな内容になるかもしれんけど、あくまで僕の意見ということで。

ワタクシ、うどん県出身なもので、うどんがないと死んでしまうんですが、長らく海外生活しており、加ト吉の冷凍うどんにはウルトラお世話にりつつも、やっぱり打ち立てのうどんが食いたくて禁断症状が出たので独学でうどんを打ちはじめ、イマイチ納得できないので仕事を放り出してうどん屋に短期修行に行かせてもらい、遂には小麦粉の品種でハァハァ出来るレベルの変態にまで昇華しつつあるし、毎回帰国時、いつも大量の白い粉が入ったスーツケースを引きながら税関をドキドキしながら通過しています。

圧倒的不審者。


嬉々として小麦粉を踏んで鍛えるワタクシ。



んで、ここからが本題なんだけど、帰国した際は東京に滞在することが多いので、東京でうどん屋を探してヨダレ垂らしながら徘徊するのですが、東京にある讃岐うどん食べて讃岐うどん語ってる人にちょっと言いたい。



あのね、東京で銘店と言われてる讃岐うどん屋みたいなうどん、香川の店はあんまり出してないです・・・



硬すぎるんじゃい!!!



なんやあれ!!!
コンクリートかい!!!
顎が砕けるわ!!!



食べログのコメント「美味しすぎて震えました」



お前、西野カナだろ・・・
こんなもん讃岐うどんちゃうわい!!!!!!(個人の感想です)




歩いていて偶然見つけた店調べたら「百銘店」に選ばれてたので飛び込んでみたり、評判が良い店を調べt行ってみたりするんですが、東京の「讃岐うどん」名乗ってる店は、本当にただただ硬いだけ。

まぁ、僕が初めての店では必ず冷たい麺のぶっかけ食っちゃうから更に硬いってのもあるとは思うんですが。

アレが「讃岐うどんのコシ」だと思ってんのはちょっと僕なんかからしたら「イメージ違うしやめてもらえませんかね・・・」って思っちゃう。


なので、冒頭の話に戻るんだけど、県外の方が「香川行くから美味いうどんや教えて」って連絡が来ると悩むようになってしまった。

なぜなら、おそらく県外の方の「美味いうどん」は、このすべからくガッチガチなお店のイメージなんだろうけど、香川の店って、そんな店少ないんですよ・・・
だから、どっちの基準で「美味い」店を紹介すべきか・・・


ちょっと込み入った話をしますと、昔、香川に「かな泉」っていう有名なチェーン店がありまして(2012年に倒産)、ここはかなり麺が硬かったんですよね。
んで、そこで修行した人たちが開くお店はたいてい麺が固めです。
東京の銘店と言われるところも、そこで修行をした方の元で修行をしてたりするので、それも影響してるのかなと思いますし、あとは「讃岐うどん=コシが強い」というのが喧伝されすぎて、なぜか硬いのがコシが強いって思われたのかなぁと思っております。

以前、銘店と言われる東京の某店で、うどん屋の丼やネギの切り方、テーブルの木目などからどこのうどん屋かを言い当てるレベルの変態である高校の同級生たちと飲み会した事があるんですが、全員が「顎が疲れるな、これ・・・」って言ってたから、やっぱりみんな同じように感じてるんじゃないかと思う。

県外の人からしたら「え・・・?」って思うくらい、麺は飲み物!!で、全然噛まない我々ですら顎が疲れるっていうのは、もうそれはうどんのコシではなくて別の物体なんですよ・・・


ちなみに、とある、食べログ百銘店に選ばれている店に両親と行き、寒空の下30分位並んで漸くありついた「さぬきうどん」は親父が一口食った途端笑って、口の箸からうどんがにゅるりと滑り出るくらいひどくて、母親は顔をしかめて残しました・・・

百銘店とは・・・

マジで・・・?


だから、僕が美味いって思う店を県外の人に紹介したら、「あれ?思ったよりコシがない・・・」って思われる可能性が高いんですが、


それ、コシじゃないんですよ、硬いだけなんです・・・

正直硬いうどんは塩をいっぱい入れれば簡単に作れるんです。

もちろん、銘店に選ばれてるお店たちはそんな単純じゃなくて、色々考えて打ってるだろうとは思うし、僕なんか、ただのうどんが好きなドシロートなんで、偉そうに言うのはバチが当たるとは思うんですが・・・ですがっ!!!


是非こちらの写真を御覧いただきたい。

これは香川の銘店、一福の恵比寿店なんですが、僕、これ見て感動しちゃった。


これですよ、これ。


「コシ≠硬さ」


これに尽きる。

一福恵比寿店、あまりに美味かったので初めて行った日から1ヶ月で5回も行っちゃった。両親連れてったら、両親も感動してた。
ぶっちゃけ本店より美味いのでは・・・と思ってしまった。

僕やうどんを打つ友人がいつも語ってるのは、「縦伸びする麺」、要は餅みたいな麺なんです。

香川の一般的なうどん屋の麺は表面柔らかいです。
そして、芯の部分に硬めの餅のような歯ごたえがあるんです。

東京の銘店と言われる店が出す、オーガとかが殴り殺せそうなこん棒みたいな麺とは違うんですよ。

.

まぁ、好みがありますんで、硬いのが好きな人は全然いいんです。

ただ、そういう麺を想像して香川でそのへんの店に入るとがっかりしますんで、そこだけは覚えておいて頂きたい。

.

あと、用事があってでかけた時に偶然筑後うどんのお店を見つけて、福岡うどん食べたことなかったので飛び込んでみたら、これがびっくりするくらい美味しくて、ピークアワー過ぎてたこともあって、お店の人と話しちゃった。

色々技術的なところを突っ込んで聞いてたら「いつでも教えますよ!」と言ってくださってうれしかったぬぁ。
次回帰国時に再訪したい。

福岡うどんのイメージが凄く良かったので、後日、偶然見つけたお店に飛び込みで入っちゃったよ。
福岡に食べに行きたいなー。


まぁ、色々書きましたが、「うどんに貴賎なし」をモットーに生きておりますので、色んなうどんがあって良いし、これからも東京の銘店といわれるとこに飛び込むと思います。


というわけで、瀬戸内国際芸術祭もやってることですし、是非本場香川に讃岐うどん食べに行ってくだされ!!
本当に、本当に美味いから。

自分で打った手打ち。うみゃい。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?