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四万十川を下る(日記)

大正〜江川崎(約34km)

 今回の計画は1泊2日。およそ半分地点である「道の駅四万十とおわ」が今日の目標地点だ。そこでテントを張り、明日早朝に出発し、江川崎まで行く予定だ。

 朝9時、道の駅四万十大正のポイントからスタートした。最初の瀬で早くも転覆しそうになった。パックラフトはかなり安定しているはずなのに何故だろうと不思議に思い、後ろを見るとロープで縛ったはずの荷物がズレて大きく右側に偏っていた。あぶないあぶない。一息つく間も無く瀬が連続していた。荷物を積んでのツーリングは初めてで全てがぎこちなかったが、気分は高揚していた。普段はお客さんに集中していて楽しむ余裕などないが、今回は自分のペースで旅ができる。

 長い瀞場では本を読んだ。波に揺られながら太陽の下で本を読めるとはなんと贅沢だろう。11月の川の水に冷やされた足を日光に当てて温めた。

 10時30分。そういえば朝飯を食べていなかった。適当な河原を見つけ止まった。湯を沸かしインスタントカレーを食べた。

 今回は携帯を使わずに行く予定だった。四万十とおわという道の駅で泊まるつもりだが、川から見ていると、どこに道の駅があるのかさっぱりわからなかった。まだかまだかと漕いでいるともう昼の3時になっていた。もしかして通り過ぎたのだろうかと考えはじめた矢先、見覚えのある風景が目に入った。

 目標だった道の駅はとっくに通り過ぎ、僕は明日のゴール地点の江川崎まで来てしまっていた。予想よりも早く進んだのは増水しているからだろうか。泊まるつもりで用意したテントや寝袋や衣類など、リュックの容量の大部分を占めていたのに結局泊まることなくゴールしてしまうとは。自分の計画性のなさに呆れた。

 次やるときは、もっと上流から河口までやってみたい。

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