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コンサルタント業の過去実績資料は経験と知恵の宝庫  紙資料のデジタル化とキーワード検索で業務効率化にチャレンジ


▼東京都「DX人材リスキリング支援事業」※にて、業務効率化コースを受講されている株式会社応用生物の大橋圭太さんに現在の学習方法について取材しました。

大橋圭太さん(株式会社応用生物
自然環境コンサルタントとして、自然環境調査やバードストライク・野生動物対策などを行う。株式会社応用生物は和歌山・大阪・仙台にも拠点をもち、コンサルタント10名が日本に留まらず、海外でも専門的支援を行っている。


紙資料が溢れかえり、データ資料が混在している状況をなんとかしたい


-このプログラムに参加したきっかけを教えてください。

弊社は昭和48年に設立され、今年で50年目を迎えます。 取引先は主に行政機関であることから、社内のほとんどの資料は紙で保管されています。過去の全書類が残されており、本棚はあふれかえっていました。そして最近では、一部の書類が電子化され、紙とデータの2つの形式で保管され混乱が生じていました
私は偶然このプログラムを知り、以前から代表に社内資料の整理とデジタル化を提案していたので、このプログラムを受講したいと志願しました。

キーワード検索で効率よく資料にアクセス

-紙で保管されている資料を、どのように変更しようと考えていらっしゃいますか。

資料をスキャンして電子化し、OCRソフトを使用して本文を検索できるようにしたいと考えています。
弊社は国内で唯一、鳥と航空機の衝突(バードストライク)の問題に取り組んでいます。他には、シカ・イノシシ・サルなどの野生動物対策にも取り組んできました。 例えば動物名などのキーワードで検索し、効率よく資料にアクセスできるようにしたいと考えています。 

現在は、本棚から該当しそうな資料を見つけるために、気になったタイトルの書類を一つ一つ目を通しています。この作業には1日かかることもあり、なんとか効率化を実現したいと思っています。

実践ゼミの宿題から始まるプロジェクト推進と書類整理の地道な作業


-新業務フローが具体化してきているようですね。では、今取り組まれていることを教えてください。

まず、実践ゼミの宿題に基づいて、以下の作業を行いました。

  • プロジェクトの目的を明確にする

  • 現在の業務フローを洗い出す

  • 新しい業務フローを構築する

その後、新しい業務フローを全体会議で社員の皆さんに共有し、フィードバックをもらっています。
また、並行して本棚の資料整理を始めました。この作業には約1.5ヶ月かかりました。最初は私一人で取り組んでいましたが、私がこの作業に取り組んでいることを皆さんに知っていただき、隙間時間を見つけて協力してくれることがありました。本当に感謝しています。

業務効率化の鍵となる箕輪先生の言葉


-学習から実践に至るまでで印象に残っていることを教えてください。

実践ゼミで印象に残ったのは、実践ゼミでの「業務効率化はシステムを導入することで解決すると考えがちだが、本来は業務全体を見直し、ムダを省くことが重要」という箕輪先生の言葉です。この言葉を聞いて新しい技術を導入することが目的になってはいけないと痛感しました。これはコンサルタント業に通じるものであり、業務効率化の成功の鍵だと感じています。

この言葉から具体的に気を付けているのは、業務全体を見てムダな業務がないか見直すこと、そして、目的の深堀りを行い上位の目的を忘れないことです。プロジェクト達成まで心に刻んでおこうと思います。


※東京都では、2023年度現在、都内中小企業を対象にしたDX人材を育成するための学習プログラム、「DX人材リスキリング支援事業」を実施しています。(事業概要はこちら
※本記事は、株式会社ベネッセコーポレーションが東京都の許諾の下取材を実施しています。