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Udemyの学びによって業務効率化と市民サービスの価値向上につなげるには?|岐阜県高山市のUdemy活用事例【後編】

岐阜県高山市では「人にやさしいデジタル化による“便利”かつ“快適”で“活気”ある 未来創造都市 飛騨高山」を掲げ、「高山市DX推進計画」を進めています。
その一環としてUdemy Business(以下、Udemy)による「DX推進リーダー研修」を行っています。

前編では、商工振興課の葛井さんにDX推進リーダーとしての取り組みについてお話いただきました。
後編の今回は、葛井さんがUdemy学習にどのように取り組まれたか、そして自治体DXにおいてUdemyにどのようなことを期待しているかについて伺います。

▼岐阜県高山市のUdemy活用事例 前編はこちら▼

通勤のスキマ時間にUdemyで学習!モチベーション維持のカギは「学習管理表」 

―前回の記事(前編)で、葛井さんはDXに関する知見を深めたいと思って「DX推進リーダー研修」に参加したと伺いました。どのようなことを学びたいと考えていましたか。

市役所内で導入されているRPAソフトに関する知識の深掘りと、業務に落とし込むノウハウを学びたいと思っていました。
また、そうしたツールの導入後、職員が積極的に使う流れを作るにはどうしたらよいかという方法論的な部分にも興味がありました。

―「DX推進リーダー研修」では30講座もの様々な領域の学習が必修となっていましたが、全体の難易度はいかがでしたか。

講座のテーマによって自分の持っている知識の深さが違いますので、中には復習に近いと感じるものもありましたが、全体的には適切な難易度だったと思います。
講座ごとに講師が変わるのも良かったですね。同じ人の話を聞くよりはメリハリが生まれて、講座が変わるたびに新鮮な気持ちで受講できました。

―葛井さんは具体的にどういった方法でUdemyの学習を進めましたか。また学習へのモチベーション低下にはどのように対処しましたか。

最初に学習計画を立てた際、1日15分から20分ほど勉強できれば年内には一連のコースを修了できる計算だったので、片道15分ほどの電車通勤の中でUdemy学習を進めることにしました。読書や趣味の時間も確保したかったので、この通勤時間内でやり切ると最初から決めて取り組みました。

少しサボってしまった時もあり年内にとはいきませんでしたが、1月中にはコースを修了することができました。
スマートフォン1台あれば学べるUdemyの手軽さがあってはじめて成立する学習スタイルだったと思います。

関心度の低い講座を学習する際はどうしてもモチベーションが下がる場合もありましたが、学習管理表を作って日々の学習時間を可視化したり、進捗の目安を把握したりすることでモチベーションの維持に努めていました。

昔から何かを学習する際は必ず時間をつけるようにしているのですが、学習時間の合計値や平均値が下がったり、学習時間0分の日が続いたりすると「ちゃんとやらなければ」と焦るので、モチベーションの維持にはオススメの方法です。

葛井さんが資格学習で使用した学習管理表。日単位で細かく学習計画と実績が記載されている。

現場で必要性を感じて難関資格に次々と合格。子育てと学習の両立には苦労も。

―葛井さんは独自の学習スタイルを確立され、今まで中小企業診断士やPMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)などの難関資格を取得されたそうですね。なぜこれらの資格を取ろうと思ったのですか。

いずれもその時に携わっている業務で必要性を感じて取得しました。
中小企業診断士を取得したのは観光課に配属された頃で、事業所さんの中でも経営層の方々とお話したり議論したりすることが多かったのですが、今の自身の知識では全然ダメだと痛感させられる場面もあり、腰を据えてしっかり勉強した方がいいなと考えて取得を決意しました。

PMPについては、2年ほど前に中部国際空港に出向していた時期に取得しました。
中部国際空港は業務効率化に強みを持つトヨタ系の資本が入っているためオペレーションの部分で社員の意識改革をしようという雰囲気がありました。

そういった職場で仕事をするうちに業務オペレーションやマネジメントの分野に自然と興味を持つようになりました。
ちょうど役所内の仕事もプロジェクト化している風潮がありましたので、これからの業務で必要になると考えて資格の取得を決めました。

―現場で壁にぶつかり、その都度必要だと思う内容を学習してきたのですね。学習によって行動や成果に何か変化はありましたか。

資格などの学習に取り組むことで、いわゆるお役所の仕事をしているだけでは得られない、思いもしない切り口の知見に出会えることがあります
資格を取って終わりではなく、継続してそうした知見を増やしていくことで、自然と新しい発想や視点ができあがってきたように思いますし、それらは日々の業務にも活用できていると思います。

―普段のお仕事もある中で、学習時間の確保で難しい点はなかったですか。

私は子どもがいるのですが、中小企業診断士の学習をしていた頃は子どもがまだ小さく、土日や祝日に長い時間勉強していると妻の機嫌が悪くなるという悩みがありました(笑)
子どもを寝かしつけながら、苦学生のように小さな灯りをつけて勉強した時期もありましたね。

趣味の読書やフットサルの時間も確保したいですし、もちろん家事や育児に割く時間も必要ですので、学習時間の確保はやはり課題だと思っています。
その点、通勤時間や昼休みなどを活用できるUdemyは学習方法として本当に便利だと思いますね。

Udemyで学び、自治体DX推進と市民サービスの向上につなげたい

―オンラインや動画での学習はいかがでしたか。

オンライン学習はこれまでほとんど経験がなく、元々は紙ベースの勉強方法を好んでいました。
確かに慣れるまで少し違和感がありましたが、慣れてからはとても気に入っています。

まず、持ち運びができて時間を選ばず学習できるのは大きなメリットだと感じます。
また、電車通勤で学習していると周りの音が気になってしまうことも少なくないですが、動画学習はイヤホンをつけて自分だけの空間に没入して学習できるのでとても集中できるなと思っています。
知識の吸収という観点でも、目からも耳からも学べる動画学習は効率的だと感じています。

一方でKintoneのような手を動かす必要のあるテーマの学習はスマホで気軽にとはいかなかったので、通勤時間で学習を完結させたいと考えていた私にはやりづらさを感じた部分もありました。

―自治体がDX推進をするにあたって、Udemyはどのように活用できると思いますか。 

一番良いのは、まず意思決定権を持つ管理職層が学ぶことだと思います。
特に組織の全体最適に関する部分や、UXのようなサービスデザインの視点を学ばれるとよいのではないでしょうか。

加えて、普段から市民の皆さんや地域の企業に接して具体的な実務に取り組む職員も学ぶ意義は大きいと思います。
Udemyには受講後すぐに使える知識やアイディアが多いので、現場の各職員が普段の業務にあてはめながら学ぶことで市民サービスの向上にも直結するのではないかと思います。


全2回にわたってお届けした岐阜県高山市 葛井さんへのインタビュー、いかがでしたでしょうか。
リスキリングにおいて学習時間の確保に悩まれている方は多いと思いますので、是非葛井さんの学習スタイルを参考にしていただければと思います。