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季節の移ろいを感じた今日、ふと思い浮かんだことを by谷あおい

4月1日。今日から新年度。
いつまでも続くと思っていた学生時代はあっという間に過ぎた。
数年前までは毎年、「今日から〇年生や~!」と、心の中で新しい一年の始まりに少し気合をいれていた。

いつもより開花の遅れた桜が山肌のところどころを彩っていて、木々の新芽を柔らかく包む陽ざしと、地面に落ちる陰を見て、ふっとほっぺたが緩む。

「春夏秋冬、どの季節が一番好き?」
たまにふと、誰かから投げかけられる問い。

昔は
「クリスマスやバレンタイン、イベントが多いから冬が好き」
「寒いのが苦手だから夏が好き」
「過ごしやすい季節で、花粉の心配とか要らないから秋が好き」
「春服が一番好きだから春が好き」

そんな具合で、その時々の気分によって答えは様々だった。

今だったら、
自分が身をゆだねている、今の季節が好き
欲張りだけど、春夏秋冬全部好き
と答える。

少し話は変わるが、
「どうして徳島が好きなの?」と度々聞かれる。

この問いに、
「原体験が詰まっているから」
と答えてきた。

そうなんだけど、伝わりきらないなぁと常々思っていた。

原体験とは「その人の人格形成や、行動の方向付けに、知らず知らず影響を及ぼしている、幼少期の体験」である。

先日、
「小さい頃から自然に触れてきたんだね」
と言われて、そうか。そうだったわ。と思うことがあった。

小学生の時、近所の友達と、近くの堤防まで段ボールを持って走り、草滑りをした。夏には競争するように蝉やフナを捕りに行き、夕方には近くの個人スーパーで袋に入ったイチゴ味のかき氷を買って、祖父母の家のとっておきの器を借りて食べた。毎日のように川に入った。

毎年籾撒きから稲刈りまでお手伝いをしていたし、ひいじいちゃんは毎日畑で獲れた野菜を倉庫に置いてくれていた。夏には今でも、隣の家で住む祖母がガス火で焼きナスを毎日のように焼いている。・・・まだまだある。

「小さい頃から自然に触れてきたんだね」
この言葉に不思議と、これまで私が育ってきた毎日がわっと思い起こされた。
原体験と、一言で済ませてしまうのではなくて、自分が感じてきたものを上手く伝えられるようになりたいなと思う。

小さい頃に無意識に振れていたものはきちんと今に繋がっている。

新年度。
新しい区切りの日にはなんとなくこれからの先行きを考えてしまうけど、これまでと、今と、これからと。境目が良い感じに混ざり合った一日だった。

2024.04.01 あおい


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