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遠ざかるバス停

なんてことない、誰にみられる前提でもないで日記でも
「いいね」をしてもらえると嬉しいものである。
ああ、noteでは「スキ」か。
読んでくださった方、ありがとうございます。
「スキ」としてくれた方、ありがとうございます。

数ヶ月前に撮ったウエディングフォトのアルバムが製本されたので、
ばあちゃんの家まで見せに行ってきた。
結婚式を挙げる予定もないので、せめて早く見せてあげたかった。

車が無いと行くのがかなり面倒な山奥に家があるのだが、
カーシェアの予約が取れなかったため自転車とバスで行くことにした。

遠い……。
車で行けば大したことはないはずだが、バスで行くのは毎度面倒臭い。

高校を卒業してから大学〜社会人としばらくの間ばあちゃんの家に住んでいたが、よくこんなところから通っていたなと毎度思う。
家まではずっと坂道が続いており、当時はその坂を毎日自転車で登り降りしていた。
今では考えられないが「家に帰るのがめんどくさい」という感覚があったのは、この長すぎる坂が原因だろう。
バスは本数がないし、自転車は体力的にしんどい。
すごいところから通っていたものだ。

バスを降りると、バス停が少し遠くなっていた気がした。
なんか、明らかに距離が遠くなっているように感じた。

ばあちゃんの家に着いて、じいちゃんにお線香をあげて、アイスをいただいた。
アルバムを見せると「綺麗〜」と言ってくれた。
私に関しては「ニヤケすぎ」との評価。

昔からそうなのだけど、写真の時にうまく笑えない。
自然なスマイルってなんでしょうか。

「写真、なんか気に入ったのがあったら印刷してくるよ」
とは言ったが、もらってもしょうがないような反応をしていたように見えた。そんなことは、ないのかもしれないけど。

ばあちゃんはNetflixが見られなくなったと大騒ぎしていたが、結局解決できなかった。
帰りに小豆入りの寝かせ玄米を持たせてくれたので、明日のお弁当に入れよう。
ばあちゃんが炊く玄米は、もちもちでうまい。
家で同じようにやっても、同じようにできないのが謎である。

ばあちゃんは午後から演劇を観に行く約束があったようで、
ばあちゃんと奥さんと、三人で帰りのバスに乗って、降りた先で別れた。

ご飯でも食べて帰ろう〜と思った矢先、奥さんが腹痛に見舞われ
すぐに帰ることに。
いきなりアイスを食べたのがマズかったよう。
心配しつつも、私の頭の中はお昼ご飯に支配されていたので、
まあまあイヤな感じを出してしまっていただろうな。

誰も悪くないからこそ、気持ちの行方がわからなくなる。

しかし、私は単純。
帰りに寄ったセブンイレブンで、毎年登場する、とみたのつけ麺が売っていた。気になっていた天つゆおにぎりを添えて。
帰ってそれらを食べ終わる頃には、あらかた気分もおさまっていた。

ゲームをしたり、臭気と汚れの魔物と化した猫トイレの掃除をし終えた頃には、もう夕飯の時間。

土用の丑の日ということで、お土産でいただいていたひつまぶしセットを食した。
レトルトの食品でも「うなぎ」というだけで背筋がピッとなる。

三つの袋に分かれていて、1杯ぶんずつ、必要な薬味などが入っているシステムだった。
1杯目はタレのかかったうなぎご飯
タレは甘めで、うなぎにはしっかり脂が乗っている。
さんまの蒲焼缶詰みたいな香りがしていたが、
味はしっかりうなぎだった。
2杯目はワサビなどの薬味をのせたうなぎご飯。
タレがついていなくて心配になったが、薬味があることでそんな心配を消してくれた。
3杯目はうなぎ出汁茶漬け。
お湯が少なくて少ししょっぱかったが、3杯目にも関わらずさらりとぺろりと平らげてしまった。

全部うまい。
今まで生きてきて、タレのかかったうなぎしか食べたことがなかったが、3回にわたって違う味を楽しむなんて、なんて贅沢なこと。
タレのうなぎだけでお腹いっぱいになりたい気持ちもあるのだが、
ちょっとずつたべるのもいいね。
奥さんも、ペロリと平らげていて幸せそうに笑っていた。

憂鬱な月曜日に立ち向かうためのエネルギーをいただいた。

今日も暑かった。
Tシャツがものすごく汗臭いので早いとこシャワーに入っておこう。




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