ご飯と一日は良く噛め

オアシズの大久保佳代子さんが自身のポッドキャスト番組で「油断していると1月なんてあっという間に終わる」という話をされていた。
通勤中のイヤホンからそんな言葉が流れてきたもんだから、歩きながら「ウンウン」と頷いてしまった。
30代になってから、というかここ数年。一年間が異様に早く感じる。
超絶憂鬱な月曜の朝さえ、気づけば水曜くらいまで過ぎ去っているし、
月が替わったと思ったら、給料日までたどり着いていたり。
とにかく目まぐるしい。

子供のころは、なんであんなに一日が、一年があんなに長かったのだろう。
少し先の楽しい予定が待ち遠しくて、その日がやってくるまでが異様に長かった気がする。
今では日々のルーティンに忙殺されているうちにその日がやってきて、楽しみだった一日でさえあっという間に過ぎていく。楽しみがすぐにやってくるのはうれしいことだけれど、それすらも浪費しているようで少し寂しい。

時間と出来事を噛む力が衰えていて、何でもかんでもすぐに飲み込むようになっていやしないか。
しっかりと味わう前に飲み込んでしまえば、甘みも苦みもうまみもどんどん消費されてしまう。
ご飯と一緒で、毎日はちゃんと噛むべきなのだ。
食事は、よく噛むことで満腹中枢が刺激されて少ない量でも満足感を得ることができるらしい。
噛む回数が少ないと、その分たくさんの量が必要になってしまうのだそう。
やりたいこと、楽しそうなものがあふれている世の中ではあるけれど、
ご飯も時間も噛まずに早食いしていては、どんどん満足できなくなくなっちゃうんじゃないかな。

20回は噛んで飲み込まないともったいない。

大久保さんは、一日をなんとなく過ごしてしまわないように、毎朝「今日は何月何日。しっかり踏みしめ噛みしめ生きていきます」と唱和していたのだそう。
それを忘れてやらなくなってからは時間が加速していったというお話もされていた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?