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好奇心は私を殺す。

コップに水がいっぱいでもそれ以上いれたらどうなるのか。
カーテンを力任せに引っ張ったらどうなるのか。
手に持ったたくさんの陶器のお皿を投げうったらどうなるのか。
服のままシャワーを浴びたらどうなるのか。
かつて一生懸命描いた絵を破ったらどうなるのか。
一体どんな気持ちになれるんだろう。

好奇心を満たそうという気持ち、普段は理性が働いていて、試すかどうか決められるのに、なんだかこの間は無理だった。
なんかね、すごかったの。だいぶ楽しかったの。お皿以外は試しちゃった。
頭についているネジや栓が飛んでいって、魂が抜け出ていった。
怪しげな薬とは無縁なのに、まるでもともと自分の中にそういう薬が仕込まれていて、自分をハチャメチャに操っているかのようだった。

さすがに自分の作ったものしか壊せなかったけど。そこはなけなしの理性を働かせた。

でもさ、自分が描いた絵とか作品とかなら壊せるというのなら、いずれは自分のことも壊してしまうのかもしれない。

ホルモンバランスに唆された好奇心によって、私が自分の首に刃物を突き刺す前に、さっさと病院に行かなくてはいけない。

だけど、ちょっとだけ、この経験も今後のなにかしらの創作に役立つのだろうなと思っている。

そんな人生。雨が降っていた。



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