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乗り物酔いのメカニズムと対処方法
【はじめに】
車酔いになるとせっかくの楽しい旅行が台無しにしてしまいます。
車酔いが何故起こるのか、その原理を理解することにより正しい対処法を理解する助けになれば幸いです。
【車酔いのメカニズム】
乗り物酔いの大きな要因は、三半規管で感じ取った情報と視覚から入った情報にズレがある場合、どちらが正しいのか脳が混乱するからだと言われています。
このズレにより自律神経が刺激されます。
自律神経が刺激されるとズレのストレスに対抗するためにストレスホルモンが分泌されます。
ストレスホルモンにより血圧の乱高下や、胃の不規則な運動が起こり、収縮が発生したときに吐きます。
【起きやすいシチュエーション】
車で移動中に本を読んだり、携帯電話やゲーム機をいじったりしていると、視覚と三半規管にズレが生じます。
車内の物体(床や天井など)を見てみても同じように視覚と三半規管にズレが生じます。
【対策の考え方】
原因をまとめると
視覚と三半規管のズレ→自律神経を刺激→ストレスホルモンの分泌
です。
原因が3段階に分かれているので、対策も3段階あります。
【視覚と三半規管にズレに関して】
車で走行中に三半規管で感じる情報を変えることは出来ないので、対処としては視覚の方を一致させます。
ドライバーと同じように外界からの情報を視覚情報として入力します。
また、ドライバーと同じようにカーブでは内側に体を傾けると効果的です。
【自律神経に関して】
自律神経は交感神経と副交感神経のどちらかが優位になるものですが、このうち吐き気を感じているときは副交感神経が優位になっています。
交感神経を優位にすることにより吐き気を抑えることが可能になります。
交感神経は発汗を促すことで活性化するので唐辛子を食べると吐き気が治まります。
辛い食べ物が苦手な方はしょうがを含んだ食物や飲み物が効果的です。
【ストレスホルモンに関して】
ストレスホルモンは不安や恐怖を感じた時にこれに対抗するために分泌されるため、体調不良(睡眠不足や空腹も含む)や過去の車酔いのトラウマがストレスになり悪影響します。
体調を整えて長距離ドライブでは適度に休憩を取ることが大切です。
偽薬による効果も大きいという実験結果もあるため気分を楽しくする事も大事です。
【酔わなくなるためには?】
実は、車酔い耐性は鍛えることができます。
同じシチュエーションでも視覚と三半規管のどちらが正しいか脳が正しく判断できるようになるからで、要は慣れです。
車酔いの症状は子供に多く、大人に少ないのはこの学習が効いているからだと考えられます。
マダラ模様を描いた回転する半球形の内側に一点だけ光を当てて、光を見つめることで訓練する光景を見たことがあります。
その人は訓練によりバスの中で本を読んでも酔わなくなっていました。
【ストレス対策】
ストレスホルモンのところでも書きましたが、気分というか気持ちの持ち方によるところが大きいです。
トラウマを克服するために少しずつで良いので酔わない経験を積むと良いです。
体調を整えるとか、出来るだけ外を見るとかして酔いにくい状態を作って短距離でも酔わなかったという経験を積むと自信に繋がります。
【あとがき】
乗り物酔いは難しく言うと動揺病と言います。
動揺病は様々な角度から研究がされていますが、古くは船酔いから始まり最近では3D酔いや宇宙酔いなどがあります。
加速度が基本的な考えですが、加速度以外の要素も大きく影響を与えている複雑な分野です。
今回は加速度を省いた説明をしていますが、いずれ車の運動が酔いに及ぼす影響についても書きたいと思います。
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