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アクセサリー電源について

【はじめに】

車のシガーソケットには電気が通っていて、様々な電気製品を動かすことが出来ます。

シガーソケットなど車の室内で使われる電源をアクセサリー電源と言います。

略してACCとも呼ばれます。
(以降ACC)

「これ(家電製品)って車で使えますか?」という質問があるので、ACCの説明とともに、どのような製品が使えるのかを判定したいと思います。


【計算の仕方】

車には電気系統全般を守るためにヒューズが取り付けられています。

アクセサリー電源にはアクセサリー電源用の回路があり、ヒューズが取り受けられています。

電力の上限はヒューズの電流の上限が決めます。

電力は以下の式で計算できます。

電力[W] = 電圧[A] × 電圧[V]


【ACCの電力容量】

ACCのヒューズは車によります。

なので「〇〇Wまでは大丈夫です」と明確には言い切れません。

普通の車の最小値を出していきましょう。

ACCのヒューズは小さいと7.5Aくらいです。

車のバッテリー電源は12Vです。
(発電中は14Vくらいです)

7.5A×12V=90Wなので最低90Wくらいは流せる計算になります。

最近の車だとシガーソケットがシガーライター以外で使われることを想定して蓋の部分に容量が記載されています。

タイトル画のシガーソケットでは120Wまで大丈夫だと書いてあるので、その電力までは大丈夫だということがわかります。

車によっては交流100Vの家庭用コンセントが車に装備され、電子レンジが使える程の容量を備えた車もあります。


【どんなものが大丈夫なのか?】

このACCに色々なものが付けられますが、標準的なものとそうでないものを例に出して大丈夫かどうかを判定していきたいと思います。

先ほどの計算で出てきた90Wを限界として判定していきます。


【デフォルトでACCにつながっているもの】

デフォルトでつながっているものは、主に車の中の電気・電子機器全般です。

〈シガーライター〉

最近は装備されている車が少ないですが、昔は当たり前に付いてくるものでした。

だいたい18Wくらいです。

シガーライター (Cigar lighter) はタバコに火をつけるための装置で、構造的には電熱線です。

普段はOFFの状態で電流が流れていませんが、押すと電流が流れて熱を持ちます。

一瞬ONするだけで触ると指紋が無くなるくらいの熱は持つので、一旦ONしたら下手に触らないほうがいいでしょう。


〈カーオーディオ〉

カーオーディオは12〜24Wくらいです。

純正品であればさほど気にすることはないですが、大きなアンプやウーファーを積んでいる場合は消費電力が大きくなります。

〈カーナビ〉

カーナビは18〜144Wくらいです。

純正品と社外品の差はそこまでありません。

〈ETC〉

ETCは0.06〜0.78Wくらいです。

ほとんど気にすることはありません。


〈その他〉

車のほとんどの電装品(カーナビ/カーオーディオ/ETC/各種ECU)がACCと繋がってはいますが、バックアップ電源用に+Bとも繋がっています。

電流は+BとACC両方から供給されるので、仮にACCのヒューズが容量いっぱいになってもあまり影響はありません。


【ディーラーオプション】

ディーラーオプションも車用なので、気にするほどではないです。

〈アロマディフューザー〉

アロマディフューザーは0.8〜1Wくらいです。

〈空気清浄機〉

空気清浄機は0.5〜3Wくらいです。


【社外カー用品】

社外品とはいえ、車の中で使われることを前提に作られたものなので、そんなに多くの電力を消費するものはありません。

〈FMトランスミッター〉

FMトランスミッターは4〜10Wくらいです。

ただし、充電器と一体化したものが多いので、充電機能を使うと下記のスマホ充電器の電力がプラスされます。

〈レーダー探知機〉

レーダー探知機は0.6〜2.4Wくらいです。

〈ドライブレコーダー〉

ドライブレコーダーは3.6〜5Wくらいです。

〈スマホ充電器〉

スマホ充電器は12〜30Wくらいです。


【家電品】

車用ではない家庭用電化製品を車の中で使ってみることを考えてみます。

家電品を使うには電気を変換する必要があります。

変換にはインバーターという機械を使います。

使う際には20%程のロスが発生すると言われています。

画像のインバーターを見ると、本体はアルミ製で表面はヒートシンクのように加工されており、冷却ファンによる冷却も行われる仕様にもなっています。

変換する際に熱を持つということは、入力された電力の一部が熱になっているということでもあり、冷却ファンを回す電力も必要です。

90Wの出力を20%食われるということは、72Wのものまでしか使えないということです。

インバーターによってはもっと大きな電力に対応したものもありますが、ACCのヒューズが小さければ、インバーターの上限に達する前にヒューズが切れます。


〈髪巻き〉

髪巻きはだいたい70Wくらい。

ACCに髪巻きだけ繋げば足りるは足りる。(ギリギリ)

製品によっては使えないものもあると思います。

〈ゲーム機〉

スイッチ 14Wくらい。
プレステ4 最大250W

スイッチは内蔵バッテリーで動くのであまり関係ないですね。
100V電源に変換しなくてもUSB-Type Cにできれば良いので、余裕で使えます。

プレステ4は最大電流が流れると無理ですね。


〈パソコン〉

ノートパソコンくらいしか持ち込まないと思います。

ノートパソコンの消費電力は20~50Wなので他に何もつながなければ大丈夫です。

〈電子レンジ〉

これは無理。

電子レンジを使うときに600Wとか指定があるかと思いますが、これは電磁波(マイクロウェーブ)出力のことなので、電源は1000W以上あります。

でも、車によっては電子レンジを使っても耐えられる家庭用100V ACコンセントが装備されたものもあります。


【確認の仕方】

スペックの定格電流や消費電力を見れば電流や電力はわかります。

〈車用機器の場合〉

だいたい12-24Vと書いてあります。

これは車の電圧には2種類あり、トラックなんかでは24Vの車があるから、両方に対応した製品が多いからです。

写真のものを見ると入力の電流は書いていませんが、出力は5V 2.1Aと書いてあるので、5V x 2.1A = 10.5Wだとわかります。

入力→出力の間でロスはあるものの参考にはなります。


〈100V電源の場合〉

定格消費電力の表記があるのでそれを見るのが良いです。

写真のモノは83Wと書いてあるので、車で使うにはちょっと難しいですね。


〈100V ACアダプターの場合〉

アダプターがAC→DCに変換するモノなので、これも内部でロスがあります。

入力側を見ると家庭用で使う限りでは最大100V x 1.2A = 120Wの電力を食うことになります。

出力側を見ると20V x 2.25A = 45Wの電力を出力することができます。

あとは、電流を引っ張る側の機器がどれだけの定格か次第です。


【車の電気を使うとどうなるか?】

電力を余分に使いながらのアイドリングになるので普段よりガソリンは減りますが、目に見えて多く減るということは無いです。

エンジンをかけずに電気を使うと発電していない状態での使用になるため、バッテリー内の電気を消費してしまうので、いずれバッテリーが上がってしまいます。

バッテリー上がりについては下記のノートを参照下さい。


【あとがき】

昔はシガーソケットにつなげる電製品はあまりありませんでした。

最近は車に標準で100Vコンセントが付いた車もあります。


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