『映画 中二病でも恋がしたい -Take On Me-』 ひたすら面白い映画に会いたくて 〜63本目〜
「爆ぜろリアル。弾けろシナプス!パニッシュメント・ディスワールド!!」。このお馴染みの掛け声で始まる中二病バトル。このバトルは久々に観てもやはり面白い。特に、凸守と六花が、京都タワーでこのバトルを繰り広げる場面が1番のお気に入りだ。
また本作は、『たまこまーけっと 』愛をものすごく感じる作品でもあった。『たまこまーけっと 』を観た人ならば、思わずニンマリしてしまう場面がいくつか用意されているのだ。このコラボレーションは本作の特徴であり、おすすめの場面でもある。
63本目 : 『映画 中二病でも恋がしたい -Take On Me-』 (2017)
『映画 中二病でも恋がしたい -Take On Me-』(2017)
脚本 : 花田十輝 / 監督 : 石原立也
「何でこんなやつ好きになっちゃったんだろ」
物語の概要&本作の見所
本作は、勇太と六花の2人による「駆け落ち」という名の「旅行」を描いた物語である。京都→神戸→東京→北海道と物語が進むにつれて、どんどん舞台は変わっていく。
実写のようにリアルな作画のおかげで、観ている者も2人と一緒に旅行しているような気分になれるのが楽しい。
六花の姉である十花に反抗する形で始まった2人の旅。その旅がいつしか、「自分が変わるのか、変わらないのか、そのためには何が必要なのか」。
この問いの答えを六花が、勇太と2人で見つけるという重要な旅へと変わっていく。
旅行中、六花は勇太との関係が進展するにつれて、「邪王心眼」の力を徐々に失い、「勇太に恋する女の子」へ変わってしまう自分に対して不安を抱いてしまう。
勇太は、今の私のことを好きになってくれた。だけど、私が勇太のことを好きになればなるほど、今の私が私でなくなっていく。
このような六花の、「恋と中二病との間で揺れ動く心の葛藤」が本作最大の見所だ。
「私が私でなくなっても、私のことを好きでい続けてくれるのだろうか?私を受け入れてくれるのだろうか?」と恋愛に悩む中二病の姿がここにはある。
勇太と六花。2人ともびっくりするほど一途である。そんなピュアすぎる2人の恋愛を応援したくなる。そんな素敵な物語であった。
私の1番好きな場面
私の1番好きな場面は、冒頭でも説明した通り、京都タワーでの凸守と六花による中二病バトルである。
この場面には、「2人とも京都タワーで何やってんだ!笑 」と、ついツッコミを入れたくなってしまったものだ。
周りの人のことを一切気にすることなく、ここまで白熱した中二病バトルをやってのけるなんて、もしや2人の精神力はバケモノなのか。そんなことまで思ってしまったよ。
このバトルの決着をつけたのは、「ダークフレイムマスター」こと勇太。凸守の口の中に、自分の飲もうとしていた牛乳を流し込み、このかなり迷惑な戦いに終止符を打つ。その後、勇太が再びその牛乳を手に取り、何食わぬ顔で残った牛乳を飲む。
しかしその瞬間、六花が、「間接キス!」とプンプン怒るのだ。この場面での六花はめちゃくちゃ可愛かった。観ているこっちが照れてしまうほど、六花のピュアすぎる場面であったなあ。
最後に
本シリーズの最終回としては、綺麗な締めくくりであったと言えるだろう。本作をもって、『中二病でも恋がしたい!』という作品は、堂々と完結を迎えることができたのである。
シリーズ構成が花田十輝で、監督が石原立也であることを全く知らずに今まで自分が本シリーズを視聴していたことに驚いた。『響け!ユーフォニアム』とシリーズ構成と監督が同じであったのか、とまた一つ京都アニメーションについて詳しくなれてよかったなあ。
彼らの最新作『劇場版 響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜』を観に行く前に、本作を観ることができて結果オーライであったと思うばかりである。
予告編
↓『映画 中二病でも恋がしたい -Take On Me-』の予告編です↓
(出典 : 【YouTube】KyoaniChannel 「「映画 中二病でも恋がしたい! -Take On Me-」本予告」)
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