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2回ピボットして、初の資金調達を株式投資クラウドファンディングのイークラウドで実施します。

株式会社FLATBOYSの内田と申します。

パーソナライズ入浴剤「DAY TWO EpsomSalt(デイトゥー エプソムソルト )」を作ってます。

イークラウドにて株式投資クラウドファンディングの募集受付を開始しております。会社として初めての資金調達です。

詳細はこちらから↓

上記に伴い、また会社設立から1年程度が経ち、振り返りも兼ね商品企画から資金調達までに行った事をまとめてみようと思います。

深夜のテンションで書き綴ったら7,000文字超えてしまいました。
前半は創業系~ピボットの経緯、後半はなぜ入浴剤か、株クラってどうなの?という内容です。

こんな方向けです。

・今から会社を作ろうと思っている方
・ピボット続きだけどどうしようと思っている方
・D2Cってどうなの?資金調達に株クラってどうなの?と思っている方
・株クラに興味がある方、既に実施している方

入浴剤以降の今後の展望について記載した第二弾noteはこちらから↓

会社設立からクライアントワーク時代

1年ほど前の2019年9月から法人としての活動を始めました。(登記は6月)

それまでは下記の様な経歴です。

ネイティブアプリ事業を行う株式会社Nagisaにてファッションメディア「SHERYL」の事業責任者としてメディアの立ち上げからグロース・事業売却までを推進。大手企業のブランディング施策などを手掛ける。
その後、ディープラーニングのソリューションを提供するLeapMind株式会社にて全社のマーケティング・PRや新規ソリューションのサービスグロースに従事。
2019年にFLATBOYSを創業。自らの経験を活かし、ブランド・マーケティングドリブンのD2Cセルフケアブランド「DAY TWO」を立ち上げる。

スタートアップ業界で10年近く働いており、アプリ事業の立ち上げ責任者やマーケティングマネージャーなどを担当してきました。

中でも長く携わったのがファッションメディア事業の立ち上げから事業売却までです。この時クライアントである大手外資系化粧品ブランド様やファッションECサイト様のブランディングやプロモーション案件を行ってきました。
その時の経験を活かして自身のブランド作りたいと思い、今回の事業を選んでおります。(後述)

会社を作った経緯

学生時代からいつか起業したいと思っており、大学一年生からインターンとして働き、就活時もスタートアップを中心に受けていました。

がいつかは起業したいと思っている多くの方に当てはまる様に僕も例にもれず、22歳からスタートアップ業界に入り込み没頭する事でいつしか独立の事も忘れていました。

そんな中、結婚に伴い引っ越しをしようと部屋の掃除をしていたら新卒の時に書いた夢ノート的なのを発見。見返すと「30歳で独立」と太字で書いてありました。そう言えばもう30歳だなと思い実際に動いてみようと思いまずは形から、と登記したのがキッカケです。

社名の由来

社名を決めるにあたり自分が仕事をする上で大事にしてた事と言葉の響きの良さで決めました。

仕事をする際に、カテゴリーや業種、立場に依存するのではなく、偏見など持たずフラットに仕事をしよう、課題を解決しようという事を大事にしていました。

また銀杏BOYZ、ハイスピードボーイズ(GReeeeNの事務所)というバンドや会社名の音の響きが好きでもじりました。

その上で、いつか平凡な僕たちが「何か」を成し遂げよう。みたいな意味を込めて「FLATBOYS」にしました。(単語の意味は大いに違うかと思いますがご愛嬌でお願いします。)

ちなみに現時点で会社ミッションはなく、「在り方」として大事に出来れば良い考え方だなと思ってコーポレートサイトにも記載しています。

クライアントワークスタート

会社を作ってからすぐはインハウス型でのマーケティングの業務委託を行なっておりました。何社か同時にお手伝いをさせて頂きましたが、中でも創業当初から特にお世話になっていたHERPさん、ローカルイノベーションさんには大変感謝しています。どちらも元々お知り合いがいた事がキッカケですが会社立ち上げ時、非常に不安定な中で本当に良くして頂きました。ありがとうございます。

創業当初は公庫さんからの創業融資とクライアントワークのおかげでサービス準備をしつつもなんとか生き延びてました。

初期サービス構想から2回商品ピボットするまで

商品選定

上記の通り、クライアントワークは行いつつも並行して自社事業を考え始めました。

今まで携わってきた領域は一旦外してフラットにBtoC、BtoB、HRからエンタメなど複数の企画を考えましたが、中でもメディア運営時複数のブランドさんのお手伝いをさせて頂いた事からブランドづくりはずっと興味あるテーマだったのでブランドづくりをしようと決めて

その中から

・自分の今までのスキルセットを活かせる
→メディア運営時の女性向けブランドのブランディングや広告運用経験から
・身近な課題解決
→妻が生理で苦しんでいる
・ 市場環境
→海外でフェムテック系スタートアップが台頭

上記の観点から初期サービスの方向を絞り込んでいきました。

調べてみると生理用品周りは参入に関してなかなかに課題が多かったのですが、

・ニッチではあるが検索クエリが伸びていて、
・メルカリでポロポロ売れていて、
・国内で勝者がまだいない(と思われる)

という点から「月経カップ」という商品に着目しました。

セレクトショップ形式でのテストマーケティング

最初から商品はオリジナルで作る必要があるとは思ったのですが、実際にもっと詳しく市場感や製造の内情、ユーザービリティを知りたかったので、メーカーさんに問い合わせ、打ち合わせをする所からスタートしました。

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ほぼマスクですが国内プレイヤーの比較表を作ってました。これに自社で作った他社商品の売上シミュレーションツールの結果を加えて市場規模の推定もやったり。

上記の比較表を作り売上規模の大きい(であろう)順に問い合わせフォームから連絡を続けていき、ご返信があったメーカーさんとmtgを実施。製造は思ったよりイニシャルコストや許可申請などボリュームが大きく、まずは小さく仕入れ販売から初めて手触りを掴んでからの方が良いと思い、セレクトショップ形式でのスタートを決めました。

製造元さんの初期ロッド/原価問題から1回目の商品ピボットまで

LPを作ってテスト的にユーザーさんに使ってもらいヒアリングすると使用への抵抗感や継続性に課題があり、やはり理想的な商品を製造しないと厳しいなと思い、製造元さん探しを再度開始。

・製造メーカーさんに再度問い合わせ
・海外製品の国内取り扱い店さんに問い合わせ
・韓国のメーカーさんに直接問い合わせ
・(素材が似ている事から)コンドームメーカーさんに問い合わせ

などなどを行いmtgを重ねて行きましたが、全部初期ロッド数と原価、許可申請のハードルが高すぎるという最初に聞いた問題点にぶつかり製造は難航しました。

一般的にシードラウンドで調達!と聞いた際に想像する金額×2程度が一発で消える位の初期費用が必要で、尚且つ希望していた販売価格の8倍ほどの原価でした。また許可申請などを通して市場に出るまでに長くて2年!

製造元さんに問い合わせを続ける中でうっすらと希望は薄めかもと思っていましたが、この辺で「完全に無理」と腹落ちし、別の道を模索開始しました。

2回目のピボット/入浴剤に振り切るまで

次の商品を模索する中で、テストユーザーさんから、生理前の期間に冷えを防ぎ体の内部からしっかり暖める為に入浴剤を使っているという話を聞きました。

もともと月経カップというニッチなマーケットでしっかりユーザーの皆さんの課題を解決し、ブランドとして浸透した後に複数の関連商材を展開しようと考えておりその中に入浴剤が含まれていた事もありPMSや生理痛を緩和するという課題を入浴剤で解決出来ないかと思い、入浴剤の製造元さんをリスト化し売上規模の大きいであろう順にアタック。

何社かの製造元さんとも関係値が深まり効能を模索する中で現状生理痛などは症例として判別される事が多く生理痛緩和をうたえる入浴剤は製造出来ないと確定しました。

この時、ちょうどユーザーヒアリングを知り合い以外にも広げている時期でサンプルの入浴剤を使って頂くと「生理痛緩和は感じられなかった」という率直なフィードバックが返ってきたタイミングでもありました。

製造面、ユーザービリティどちらの面でも当初コンセプトを実現出来なくまた新しい商品を模索しようとしていたら、ユーザーさんから「発汗が凄かった」「肌、髪ツヤが良くなった」など当初予定とは別な切り口でポジティブな感想が!

ここで生理痛緩和などは一旦外して入浴剤に振り切ろうと思い、2度目の商品ピボットを決めました。

ピボットを繰り返していた時の心象

ここまで淡々とユーザーヒアリング→テスト→良い方にピボットの様に書きましたがこの時期は資金調達に動くも確定はせず、クライアントワークも減らしていた時期だったのでキャッシュも目減りしていく。そんな中での緊急事態宣言突入で外部の人と物理的には会えずで社会からの疎外感を大いに感じました。

新規事業立ち上げあるあるかと思うのですが、「コレだ」と決まってからはサービス、採用・組織、Biz dev、マーケ/マネタイズ・・・と怒涛の忙しさとプレッシャーで気が狂うほど大変ではあるけども、一方どこかでガンガン進めてる楽しさも同時に生まれある種大変さを麻痺させてくれるモノだと思います。

ただ「コレだ」が見つからない状態は、世の中的には何も価値を生んでおらず、新しいスキルが身につく訳でもなく、行動はしているが成果を得られる訳でもなく自分が何者でもない感覚になるんじゃないでしょうか。こんな時初めから特定業界を変えようと決めて起業しているミッションドリブンの方に目を向けると羨ましく感じたりもしました。

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事前予約リリース前の一句をメモ用自分宛てメッセンジャーに送ってました。たまにメモ用メッセンジャー見返すと面白い。

が、これも経験上ですが、行動量だけでも担保されていればどこかのタイミングで波が来て少し上向く事が多いと思います。自分にコントロール出来る事だけはやって後は少し待ち続ける、死なない為にもがき続けるという事に尽きるのかなと感じました。打席に立ち続ける重要性を多くの方が説きますがまさにそれで、立ち続ける事も相当難しく途中離脱があり得る中で何とか生き残れる存在になるかどうか自体も尊重すべき事だなーと改めて骨身に沁みました。

なぜ入浴剤か

入浴剤は月経カップ制作時から関連商品としてポートフォリオに入れていました。僕自身も複数の入浴剤を定常的に使っているユーザーなのでそもそも好きというのもあるのですが大きくは下記の理由です。

・巣ごもり消費の高まり
コロナ禍の中での自宅滞在時間の増加、自宅内での消費の増加が顕著であり今後も続くと思われる。
・入浴剤に対する天然オーガニック志向/効能志向の高まり
化粧品やシャンプーなどと比べて ファミリーユースでもともとユーザーさんに愛せているブランドはありつつも、新興ブランドで現代の世代に対してはトップブランドが固定されておらず
・トップシェア争いがしやすい環境
シャンプー、化粧品、ボディソープやボディクリームよりも競合環境を加味しトップシェア争いがしやすい。


その中で自社のインスタグラムのアカウントで入浴剤のサンプルプレゼントキャンペーンを実施した所、

・ずっと家にいてストレスが溜まっているのでお風呂で癒されたい
・育児のストレスで眠りが浅いのでお風呂でしっかり汗をかいて快眠したい
・質の良い睡眠をとりたいので、お風呂時間充実させたい
・仕事で疲れた後おうちでリラックスしたい

など、コメント書き込みはキャンペーンの参加条件では無いにも関わらず上記のようなコメントが200件ほど集まり強いユーザーニーズを感じ方向性は間違ってないと確信しました。

入浴剤をパーソナライズする理由

上記バスタイムに関する課題感や期待は分かったのですが、個別にヒアリングをしていると更に細分化されたインサイトがありました。

大きくは課題メインとリラックスメインのユーザーさんがいます。

課題メインの場合
・睡眠改善したい
・疲労回復したい
・ストレス緩和したい
など
リラックスメインの場合
・香りでリラックス、リフレッシュしたい
・汗をかいてスッキリしたい
・肌や髪に良い影響があると良い
など

上記のように使用目的にバラツキがあり、それが個々人違い、また同じ人でも時期や心身の状態によっては好みが変わり、効果実感に差が生まれるのだと気づきました。

上記の期待する効果を個人に最適化する事でより良い入浴体験に近づけると思い1種類の大量生産ではなくパーソナライズという手法を選択しました。

今後、ユーザーの皆さんにLINE診断で答えて頂いた回答を元に、睡眠、食事、運動などのデータを活用し、香りや容量の要望にも応えたり、独自の成分や処方を製造しより最適なサービス体験を提供して行きたいと考えています。

DAY TWOの由来

何か大きく習慣を変えるにあたり最初は「嫌だな」「つらいな」と苦痛を感じる事が多いかと思います。
一方「超回復」という言葉があるように高負荷を乗り越えて48時間が経過するとパフォーマンスが向上するといったトレーニング時の考え方があります。                                 そのような負荷がかかる二日目を乗り越え、ツライ明日(=二日目)を今よりもっとポジティブに過ごして頂ける様なサービスになって欲しいと考え「DAY TWO」と名付けました。

本日アップデートしたブランドサイトです。

https://daytwo.jp/

株式投資クラウドファンディング実施まで

クライアントワークをやりながら自社サービスを模索していましたが、やはりどんどん自社サービスに使う時間は増えていき、資金調達の必要性を感じました。

VCの皆様には紹介や問い合わせや主催イベント参加からアクセスしプレゼンを続けました。まだまだ初期数値もなくプロダクト構想の段階でしたが
想像よりも真摯に向き合って下さり、ちゃんと初期数値がない場合でも人を見て頂けるんだなと感じました。僕は前職のキャリアではボードメンバーではなく1リーダー、1マネージャーでしかありませんでしたがメディアで拝見した事のある著名VCの様な方でも門前払いなどはほぼなくフラットに人、前職での経験、事業の種、市場環境をしっかり見て頂いたなという印象です。

そんな中でイベント経由やオンライン上でのご縁など複数のキッカケが重なりイークラウドさんとお話しを進める事になりました。

プロジェクト進行のスピード感や事業への理解度、私自身のバックグラウンドへの理解度など非常に良いご縁になったと感じています。

もちろん一般的な資金調達と同じく資金確保の側面もそうですが、株主になって頂く方と一緒に「新しいブランドづくり」ができるという側面が魅力的でした。

海外のD2Cブランドでは株式投資クラウドファンディングを通して株主にファンになってもらい一緒にブランドを盛り上げている事例があります。

上記ブログ内の「BrewDog」など

今回の入浴剤という商品特性上ユーザーにもなって頂きつつ、株主として一緒にブランドをつくりあげていくパートナーになって頂くという点で新しいブランドづくりの形を実現出来るのではと感じました。

実際にイークラウドで案件を進めるにあたって

実際に本格的に案件が動きだしてからは1ヵ月程度で公開まで進みました。

代表の波多江さんのオーナーシップをはじめ、コンテンツ制作チームの高橋さん井上さんの高いクオリティや審査チームの安心感などプラットフォームとしての完成度を随所に感じます。そもそもVCのバックグラウンドを持つ方が多く対起業家、対投資家への深い理解があり非常に信頼感がありました。

特にメイン当の升井さんは弊社のCFOになって頂いたかのごとく一緒に帆走して引っ張って頂きおかげさまで公開まで漕ぎ着けられました。本当にありがとうございます!

今後シード期の起業家の資金調達がイークラウドというケースも増えるのではないでしょうか。

もしこの記事をご覧になって本当は実際どーなの?や、株クラやってみたい!など気になる方がいらっしゃったらお気軽にメッセくださいませ!

https://twitter.com/uchida_r18go

募集受付に関して

まだまだサービスへの改善はありますが、入浴剤自体は何度も何度も実際にテストを繰り返して成分の調整を行ったのですごく良いモノが出来ました。

今後更なる品質向上や独自の処方、成分の製造や診断も含めたサービス体験の向上を目指していきます。

・お風呂やサウナが好きな方
・おうちで整いたい方
・しっかり汗をかいて良質な睡眠を取りたい方

など実際に事業やプロダクトに興味を持って頂ける方とご一緒出来るとブランド作りとしてもお楽しみ頂けるのではないかと思います。

DAY TWOというブランドがユーザーの皆様にとって、バスタイムという一番無防備になれる時間を通して、明日ももっと頑張ろうと思って貰えるキッカケとなれば良いなと願っています。
今回、個人投資家の皆様に参画頂く事により一緒に新しいブランドづくりの未来を作っていける事を楽しみにしております。
応援よろしくお願いします!

案件詳細はこちらから↓

https://ecrowd.co.jp/projects/2

長文お読み頂きありがとうございました!

入浴剤以降の今後の展望について記載した第二弾noteはこちらから↓


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