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読書後って言葉が体内に溜まってしまうから5月6日

朝、目覚ましをかけずに何となく目が覚める。ムーミンをもう一度抱えて二度寝。ほっぺたに何か肌触りのいいものがあると、すぅっと眠りにつく気がする。
何も特に予定がない日というのもいいものだ。何をしようかなーとぼんやりと考える。SNSをぷらぷら。えいやっとベッドから降りた。

今季は朝ドラをちゃんと観ている。虎ちゃん。15分間という絶妙な時間で物語を進めていくのは特殊な技術だ。毎日とても面白い。曜日ごとにドラマがあることが、毎日続きが放映されることがテレビドラマと配信サービスでは違う。これがどれだけコロナ禍のときの毎日を救ってくれたことか。

時間があるので、何をしようかと考える。美術館にも行けるし、映画でもいいし、美容院はこの間行ってしまったからとマップを眺める。眺めたけれど、恩田陸さんの『鈍色幻視行』に手を出すことを決めた。全653ページと分厚いから、タイミングを見計らっていたのだ。
呪われた小説について、関係者が集まる豪華客船で取材をしていく話。シチュエーションに言葉のリズム、展開の飛び方が本当に恩田陸さん節で好き。読むたびに、あぁこれこれと思ってしまう。お昼ごはんと夜ごはんを食べて、帰宅。一気に読んだ。読み終わった。

読書後というのは、ぼんやりしている。
どこかまだその世界にいるような。そして、読む前の自分とは変わってしまう。食生活で身体が変わるように、わたしは読書で変わっている。
どう本を選んだらいいかという問いがたまにあるけれど、そういえば私たちはメニューの言葉だけで料理を選ぶ。プロのライターや作家さんが料理名を監修したらどうなるのだろうか。ジブリ飯と呼ばれるように、ジブリで描かれる目玉焼きやベーコンはとんでもなく美味しそうに見える。料理名、あるいはその料理の描写をプロが書いたら、そのメニューは売れるのだろうか。そもそも料理名って、食材とか料理法の言葉に頼りすぎじゃないだろうか。期間限定、季節限定、とか。メニューを見ているだけで涎が垂れるような、そんな料理屋さんに行きたい。寿司屋さんなんて魚の名前ばっかり!
音楽の曲紹介をする文章を書く人は、音大で学ぶらしい。藝大にそのコースがあると知って驚いたことがある。料理学校にも料理名コース作ればいいのに。

何だか書いていたら見当違いの方向に話が展開してしまった。
恩田陸さんのこの本をに登場した小説内小説も刊行されている。明日はそれを読むんだ!と決意して、読みたい本の数に途方に暮れる。
まだ9時だし、もう1冊読もうかなぁ。

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