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トラウマへの「凍りつき反応」

10月初旬にEFT〔Emotional Freedom Technique ‐ 感情解放テクニック〕のトレーニングを受けてから、この領域の可能性について興味が湧きすぎて、EFTのアドバンスドコースであるMR〔Matrix Reimprinting〕開催まで待てずに本を入手。
アマゾンで検索してもこれしか引っ掛からず、中古品を¥4,150円でお買い上げ。(なんと、裏のシールをはがしたら、定価は¥2,780。あらら…。)

ちっちゃいフォントで400ページ近くありましたが、一気に通読。
途中で何度「はぁ~…そういうこと!!」と呟いたことか。

特に注目したのが、トラウマについての解説。
トラウマとはどういうもので、特に子供時代(6歳以下)のトラウマが強い影響力を持つ背景、その影響が年齢を重ねるごとにさらなる脅威となっていく理由などなど…。

そして、トラウマ的な出来事が起こった時、『闘争』も『逃走』も出来なければ、『凍りつき』反応という選択肢があるということ。

『凍りつき』反応…。
自らにとって脅威となる事柄が起こっているのに、反撃もせず傍観してしまう。これはしばしば、自分の弱さの表れであるかのように誤解されがちだけれども、むしろ動物の生存を促進するために設けられた生物学的状態なのだ、と。

野生動物が捕食動物に襲われ、戦えないし逃げ切れもしないと悟った時、地面に倒れて伸びてしまうことがあります。そしてエンドルフィンという物質を分泌することによって、襲われた際の痛みを最小限にするそうです。
一方、捕食動物の方は動かなくなった獲物に興味を削がれ、そのまま見逃すことも多いとか…。

こういう生物学的理由もあり、凍りつき反応というものが発動されるそうです。

なるほど…

で。
ひととおり本を読み、まずは自分でMRの手法を実践。
最初は基礎的な「マトリックス・シーン・リインプリンティング」から始めるといい、という本のアドバイスに従い、運よく思いついた小さいトラウマ的出来事のワンシーンを題材にすることにしました。

手法としては、過去のワンシーンの中にいる、自分の分身〔エコー〕に会いに行き、そこで発生したネガティブな感情をポジティブな記憶に書き換えて定着させる、というもの。
その途中でEFTのテクニックも併用しながらいろいろと手を尽くす。
〔エコー〕は私が通常〔インナーチャイルド〕と呼んでいるものとほぼ同義なので、発想は違和感なく受け入れられたけれども、自分で『やる側』と『やられる側』の一人二役を担うには慣れが必要…!!

題材として選んだのは、たしか中学生くらいだったと思いますが、私の声を父が思いっきりディスった時の事。
当時の感情は上手く思い出せなかったのですが、私は自分の声に対するコンプレックスを長らく抱いているので、きっと関係があると睨みました。

…30分くらいかかったでしょうか。
途中、飛ばしてしまった手順もありましたが、最後に結果を確認してみたら、大成功!と言っていいんじゃないかという感じに。
凍らせてしまっていた記憶が、普通の家族のひとコマエピソードに変わって、何のネガティブな感情も湧いてこない。。。

ほうほう、こりゃ使える♪
…と、上機嫌でそのまま寝落ち。

約2時間後…

急に身体に違和感を感じ、目が覚めました。
…ものすごく小刻みに震えている。
手足の末端まで、なんというか、骨の中心となる芯の部分が全身で激しく振動している感じ。
そしてちょっと寒気が。。

なんじゃこりゃ!!と飛び起きたのですが、うっすらと本に書いてあった一節を思い出します。
そういえば、”捕食動物から生還したとき、その野生動物は凍りつき反応の後作用として、震え始める”という記述がありました。
…私の脳裏には、チーターから逃げ切ったガゼルが、おもむろに立ち上がってブルブルッと身震いする姿がちらつきました。

嗚呼、私はどうやらちゃんと小さいトラウマをひとつ解消して、凍りつき反応から解除させられたんだなぁと、この事象を経験して確信。

次はどんなネタでトライしてみようかしら…。

≪巻頭写真:Photo by Jeremy Lwanga on Unsplash≫


長年の公私に渡る不調和を正面から受け入れ、それを越える決意をし、様々な探究を実践。縁を得て、不調和の原因となる人間のマインドを紐解き解放していく内観法を会得。人がどこで躓くのか、何を勘違いしてしまうのかを共に見出すとともに、叡智に満ちた重要なメッセージを共有する活動をしています。