銀河通信の声に導かれ、星屑を環に紡いで浮かべて。
人生で初めて「大きくなったら何になりたい?」と聞かれた時、「ほうせきデザイナーになりたい!」と答えました。
人生で最後に授業で将来図を書かされた中学の時は「webデザイナーになって楽しく生活している」と書きました。
そして今は、パソコンとインターネットと(あとアプリと)格闘するディレクター業をしながら、ガラスビーズやスパンコールと戯れてアクセサリーを作っています。
「宇宙の果ての知らない星からの長距離電話」に魅せられて
パソコンやビーズも、私が幼い頃から愛してやまなかったツールです。
パソコンが好きすぎて父親の仕事の邪魔になる勢いでかじりついてみたり、誕生日にやや高額な電子手帳をねだってみたり、ワープロでコピー誌を作ってみたりしていました。
自宅にiMacがやってきた頃(悪名高き象印花柄ポット柄。せめてダルメシアンのほうがよかった)にHTMLとCSSを覚え、エディタでサイトを構築し、cgi設置をしたりしたのは「父親にバレないようにサイト構築をするため」です(今だから言うシリーズ)
パソコンやインターネットに特段苦もなく慣れることができた割に、構造をつくることよりは「時空を歪めて、地縁を超えた人と繋がれる」ことの方に魅せられてしまい、しまいにはそれを職業にして今まで生きてきました。私にとってはインターネットの原風景は、自分の選択に自覚的になれば人生を変えられ、心地よい人とつきあうことを選べることを教えてくれた空間でした。
そして、開けた窓に星屑の環を浮かべる
ビーズは近所のスーパーで買ったおもちゃから始まり、手芸店で材料を買うことを覚え、集中力がやや怪しいのでビーズをこぼしてその上に椅子のローラーをかけてしまって、せっかく買った自宅の床に埋め込んで母親に怒られたり(正直、「ビーズ禁止令」なんて食らったの私くらいなんじゃないだろうか…)してたりとか。
それでもやめられないくらい熱中していたので、禁止をくぐり抜けて作り続けたり、自分で図案を作ってみたり。各地の大きな手芸店に行ったり、ユザワヤに憧れてみたり。
そして気がついたらこんなことに。
商業レベルの宝石デザイナーになるには残念ながら美的センスがなかったので、インターネットが時空を歪めてくれたのに乗じて、今は見よう見まねで作ったアクセサリーをインターネット空間に浮かばせています。
銀河はめぐり星は消えても、ひとつの想いは消えず流れる
答えを見つけるとすぐさま飽きる私ですが、この2つだけは未だに私の中に答えがないのです。好きになった理由もよくわからない。他のものでも良かったかもしれない。それでも、私はこの2つと取り組んでいるとなぜか、充足感があって、時間も忘れられるのです。そしてこの2つによって、ご飯もおやつも食べられる。
概念を越えるインターネットと、小さく輝く実存の塊のビーズたち。この2つによって私は作られています。
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