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逆噴射小説大賞2019 投稿作品+プラクティス

よく来たな。お望月さんだよ。
とりあいず、当初に想定していた実弾を撃ち終わったので作品紹介を兼ねながら構成要素(参考資料的な)等を開示していこうと思う。

なお「逆噴射小説大賞2019」へ投稿する作品で心掛けたものは「極端なインフレの防止」「等身大」「自分以外にも転がしてもらえるアイデア」です。

何段階か先までの展開を予想しやすくして描写はしない、という手法です。

『求む!最強のたまごかけごはんの作り方』

構成要素:SFショートショート『最後の晩餐』、刃牙シリーズ、試し割り、巨大学園モノ

原作は自作ショートショートの『最後の晩餐』です。お気に入りなんですが、140文字未満で完全にオチまでついているので方向性をズラして連載可能な方向へ転がしてみました。

マクガフィンを巡って無数の強者が集結して試し割りを繰り返す。バリエーションを増やすなら巨大学園モノが良いだろう、という判断です。

対物ライフルを弾き返す、という描写はこれから卵に待ち受ける運命とルーチンを暗示しています。縦方向にどんどん倍々ゲームができるぞ!

無数の板垣モブ(白目)が鵠沼海岸をウロウロしている光景は想像すると笑えますね。


『サメがいないゴルフ場!!鮫無カントリー倶楽部』

構成要素:異世界転移、ゴルフ、鰐無スキー場、ゴールデンラッキー、犬養一族シリーズ

ゴルフ場でOBを出すと異世界転移するというメタパロディ要素の強い作風。A-Zの様々な異物が存在するらしいぞ。TKGと比較して横方向に転がすアイデアです。

徹底して笑いに振り切ったものの、縦軸と横軸には昨年の逆噴射小説大賞以降で練りこまれた犬養一族シリーズの設定が編み込まれている。

縦軸
犬養一族は「感情奉行」「時社奉行」を歴任する一族で時空ポータルを管理していた。一族のある人物は時空間密輸により「80'S文化」を収集していたことが知られている。80'S文化を提供し江戸時代の業物や美術品を入手していた人物は誰か、それが犬養滅次郎に他ならない。
横軸
犬養一族のある重鎮は異世界との境界を発見して眉目秀麗なエルフ族の奴隷取引をしていた。(正確には規格外エルフを口べらしから救うためである)その際に密かなロマンスもあったようだ。

(まったく無関係ながらパルプスリンガーズと非常に似通った設定になってしまった)

SコースにサメはいないがSumoの世界かもしれないしZコースはかなりやばい。備えよう。

『有権者八百万九十九の独裁』

構成要素:覚悟のススメ、平成仮面ライダー、国民クイズ、巨大学園モノ

規格外の票田を持つ人間が出現したら社会はどうかわるのか? 1名を巡った接待や社会不安を防ぐための暗殺が横行するのではないか。とにかく投げ込んでみたら、無数の展開が生まれたので採用となった。タイトルがとてもビッとしていて気に入っている。

ツクモの構成要素は8億の英霊をその身に宿した葉隠覚悟を近代的マイルドなライダー俳優に置き換えたものです。長身であることを強調するとキャラクターって動かしやすいんですね。

「あなたのための全体主義!」ツクモを自陣営に引き入れたものがこの国を支配する。アホらしいけど笑えないギャグが横行する世紀末が押し寄せてきます。

なお、当初の主人公は蝶野フローラ(腸内フローラに100兆の選挙権を持つ)の案だったのですが「やりすぎ」という判定が出ました。


プラクティス(素振り)

闇太陽と摺り足のプリンス

構成要素:チェロキー族涙の道、真・女神転生3、物流、大相撲巡業、航空力士、償い(さだまさし)

東京大深度の量子加速が暴走、マイクロブラックホール「闇太陽」が出現した天地反転世界を舞台にしたハイパーインフラ巨編です。

小説大賞の前哨戦で与太話が爆発していた「航空力士」に一石を投じるために投稿されました。まず、空へ墜ちる力士の姿が「魂消る」姿を追う光景が脳裏に浮かび、美しいオープニングとなりました。ダークファンタジー。

力士が再び翼を取り戻すために、彼らは種子島宇宙センターでスイングバイ訓練を繰り返していくことになります。

『アメ横・ハイドロ・ゾンビパウダー』

構成要素:重曹、ダゴンの佃煮、クゥトゥルフの乾物、吸血ワカメ、モーターボート

へるま記念杯応募作品。へるま記念杯とは最もへるまさんっぽい作品を書いた人が自己申告でもらえる記念碑であり本人非公認。

原作は、へるま氏本人のうわごととゆめくらげ親方の生活の知恵。


後に自身でブラッシュアップして、すごい応募作をぶちこんできたので、やはりへるまさんはすごい。

いじょうです。 まだなんかあったらやる。

追記:まだなんかありました。追加の一作の解説です。

『牧竜』

ほぼ自伝です。事実を写実的に描写しているので、他作品と比べて創作の余地は低めです。関連記事は、このへんこのへん と あっこれはっ !!

シンプルな題名と読点を極端に減らしたシームレスな描写と抑えた展開でなるべくフックを減らした平坦でぬるっとした世界観を目指しました。

ベースになっているのは、当然ウルティマオンラインの世界(惑星ソーサリア/ブリタニア)なのですが、それらを特定して引きずられてしまうような単語はなるべく避けて「西洋ファンタジーの和風国家」のイメージを得られるように注意してみました。また横断的に食文化と世界観の多様性を紹介するようにしています。

感受性の強い方には「非戦闘職をその技能を役立たせるために現場へ連れていく」タイプのプレデターであることが分かったようです。屈強な侍と俊敏な忍者とバカ殿と非戦闘員。4人パーティで未知の森へ移動していきます。

本文中で説明するかわからないのでちょっとだけシステムの捕捉を入れておきます。

名誉の戦い=万全の相手に対してOjigiをして戦闘を開始して勝利することで多大な名声を得ることができる。
名誉の一太刀=名誉の戦いがクライマックスに達したときに放たれる介錯の太刀。これがトドメとなるとさらに多大な名声を得ることができる。
牧羊=動物に属する生物の座標を操作する技術。調教とは似て非なるもの。
調教=動物を家畜化して使役するための技術。野生ではなくなった動物は大きく能力が低下する。(この状態の魔物を倒しても名声を得ることができない)

このように驚くほどシステムに忠実にリプレイナイズしています。

続きは、大体あるので継続していこうと思います。


いじょうです。さすがにもう何もないと思う。

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