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『HUNT/餌 ハント・エサ』(2016年の映画)


今年一番の収穫かもしれない。

『HUNT/餌 ハント・エサ』

ライオンが出現し次々と人を食い殺していくというアニマルパニックホラーの定型をなぞりながら、どこか丁寧で飽きさせない展開とケレン味にあふれたショック描写、懐の大きなガバガバさがそろった、今年一番のアクション映画です。

都市に立つライオン

本作の見どころはやはりライオンちゃんの雄姿。路地、電車、寝室、ゴルフ場、病院、等々、様々なシチュエーションに出現するライオンちゃんの異物感は素晴らしく見ごたえがあります。やはりライオンは自由な姿が一番。都市を走るライオンちゃんの雄姿はすばらしいですよね。

監督の倫理観がない

というわけで、街に出現したライオンちゃんを狩る時間になりました。まずは警察署長のの知り合いのアマチュア名人が出現し……見事な「反トナカイカルト」ぶりを見せてくれます。すばらしい。

そして、続けて登場したのが車いすのスナイパー。彼はプロなのでアマチュアの二の轍を踏まず……さらに倫理観のない作戦を実行しようとします。

「そうかライオンは食べかけの獲物を取り戻そうとする!よし、食べかけの人の死体でおびき寄せよう!」

なんてこった!まるで倫理観がない!! こうして決戦の幕が開き筆舌にしがたい残酷バトルへ発展していきます。都市の王者となったライオンちゃんに追い詰められ手負いの車いすのスナイパーは、どうせ動かぬならと自らの足を切り取り、クーピーのように地面に血の跡を書いてライオンをおびき寄せるのです。ナムアミダブツ!!

コロナとドリトスのお供に!

身を挺してライオンをおびき寄せるクライマックス、そして最後まで油断できない展開。期待を超えるパフォーマンスを見せてくれました。とても身の詰まった作品です。ありがとうライオンちゃん。

コロナとドリトスを片手にぜひどうぞ!


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