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逆噴射小説大賞2019 二次選考を通過しました/『牧竜』世界について

よく来たな。お望月さんだよ。

逆噴射小説大賞2019の第一次、第二次選考の結果が発表され、私は1作品を通過させることができた。最終審査は1月発表となるそうだが、生存している作品はどれも粒ぞろいなので競争は苛烈なことになるだろう。

第二次選考通過作品『牧竜』

通過理由について考える

『牧竜』はどちらかといえば静かな展開の作品だが物語の「言外に漂うエピソードの匂い」をソーイチローが拾ってくれたのだと思う。私の作風はどちらかといえば奇想でドライブをかけていくタイプが多く、皆様にご迷惑をおかけしているのですが昨年通過の「壁画祖母の帰郷」も同様に抑えた作風のものだった。ソーイチローはエモく穏やかな作風も好むことで知られている。マリアッチは繊細なのだ。

なお、選ばれなかった作品については「賞とか待たずにさっさと続きを書け」というメッセージであると受け取っています。書けるタイプのインクスリンガーはどんどん撃っていこう。

あらすじ

主人公である牧羊家は、西洋ファンタジー的な田舎の森から灰色の都会に出て、さらに武家大名に雇われて和風世界へ出稼ぎに出る。

牧羊家として指名雇用されていることがわかるように、彼女はすでにある程度の経験を積んだキャラクターであり、当然それぞれの世界でのエピソードが隠れている。(後述します)

また、本作においては最初の一行目を書いた時点で結末まで物語は決まっていて「冒頭の行動を最後にも繰り返す」物語となっている。
エピソードとしての起伏の薄い作品だが「今後このような話になりますよ」と題名と冒頭部分で宣言できたのが良かったのかもしれない。

本シリーズは完結済みです。よろしければこちらからどうぞ

『牧竜』世界について

今後、特に語る予定もないので、主人公格の彼女の故郷の人々を紹介しておこうと思う。(これは過去に執筆された作品世界を統合したものであり、実は彼らとの付き合いもそこそこ長い)

祖父/おじいちゃん
妖精の森はずれの牧場で羊を追って暮らしている。定期的に訪れるジプシーを相手に羊毛や肉を取引しているため生活に困ることもないが刺激も少ない。娘は少しだけ都会の街に暮らす普通の男と結婚して牧場を離れている。

父母
小都会である森の都「櫟市」で暮らす夫妻。ほがらかで特徴のない夫と自然体の母が仲睦まじく暮らしている。戦争の折に櫟市は戦略級広域魔術の誤爆により地域一帯が毒沼と化した。父は幼い娘を逃がすために犠牲となった。


幼少期に両親を失い羊飼いの祖父に育てられた。妖精と遊んで暮らしたおかげで少々の魔術の素養と動物と心通わせる才能を開花させた。持ち前の好奇心を持て余し田舎暮らしに倦んだため大都会へ出奔する。

少年
妖精の森の対岸で暮らすレンジャー見習い。娘と森の中で出会い淡い恋心を抱く。都会へ出た娘の帰りをひそかに待ちわびている。

『牧竜』に前後するエピソード

都会で暮らし始めて書籍ギルドへ出入りしていたころの物語

自ら書籍を執筆し公立図書館へ収蔵し始めたころの物語

誉国での歌唱修行を終え帰国したころの話

実話に基づく

予告(近日公開予定)→公開しました

各地を巡業しながら廃屋を漁っていた時に出会った箪笥(たんす)の話。



いじょうです。また何か思い出したら彼女に登場してもらおうと思う。

#ウルティマオンライン #逆噴射小説大賞2019 #ノンフィクション #短編小説

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