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いちばんすきな花の第8話感想

こんなにドラマ見てるのいつぶりだろう。娘が生まれてから初めてなので17年ぶりくらいか。

いちばんすきな花も序盤のヒリヒリした展開から、すっかり落ち着いたものに。今回は美鳥さんとみんなの過去の出会いを回想するもので、悲しくはあるけれど思いでとしてなので受け入れやすく。

とはいえ、穂積くんが…。

今回のキーワードは「ポジティブワード」

それぞれの嫌いなポジティブワードを話す冒頭。それは、それぞれ知ってる美鳥さんとの思い出と共鳴していく。ゆくえさんは穂積くんとのシーンにて。

椿「置かれた場所で咲きなさい」

「喧嘩した」と怪我をしてやってくる美鳥を心配する椿。原因が美鳥ではなく家庭環境にあるのだと思えば、「置かれた場所」という言葉を肯定することが、いかに残酷に響くか。そう思って2回目を見たら椿さんの言葉がより重く感じられた。

夜々「生まれ変わったら夜々ちゃんになりたい」

周りから見えていなくても、夜々ちゃんだからこその苦労がたくさんある。夜々ちゃんには優しいいとこのお姉さんとしか見えていなかったが、美鳥さんにしかわからない苦労がたくさんあったと後から知る。

ゆくえ「死ぬ気で頑張れ、死なないから」夜々「かすり傷でもいっぱいつけられたら死にます」「いっそぶん殴られるほうがいい」

ゆくえさんの言葉を受けた夜々ちゃんのセリフだけど、ゆくえさんも同意してたので。
穂積くんとの会話でほぼこのまま登場。ここが今回一番の名シーン。二人とも表情の演技が上手過ぎて最高。

紅葉「他人は変えれないけど、自分は変えられる」

厳しい環境に身を置きながら、目的の家を建て塾を開いた美鳥にとって、この言葉を周りに対して言うことができるだろう。

だが、紅葉が「嫌いなポジティブワード」として口にしたとき、そんな紅葉に「変わってないね」と肯定的な口調で答える美鳥。紅葉は嬉しそうに返答する。

外からみた印象では変わってきたように見える美鳥。でもそれは周りから見えていた姿だけであって、変わっていない部分がいろいろあって、それを大切にしているのだろう。この4人と一緒にいた時の自分とか。

規範からの抑圧であったり、環境への過度な適応によって「二人になれない」4人を描いてきた。

人と人が出会う希望

ドラマの中でも4人の人格を否定することなかった。それぞれの決断を間違っていると否定することもなかった。

人は変わることを求められけど、このドラマはそうではない。

4人は変わらないけれど、誰かと出会ったことによって、満たされていくものがある。

花は動くことはできないけど、人は動いて出会うことができる。

そんなことを思ったけど、これもポジティブワードだから4人は嫌いかも知れない。

それぞれのいちばん好きな花は見つかるのか。次回は美鳥さんと紅葉くんの関係が中心なのか。ゆくえさんと赤田とまた揉めているしどうなるのか。




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