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【日記】“酔っ払い反省記”と“ちよだ文学賞”と“地下謎”の話【24.4/15-21】

今週は本当に反省の1週間だった。どうしてこうも自分はダメな人間なんだろうと、悔やんでも悔やみきれない(つまりそれは悔やんだところで許されるはずもないという)自戒の念に襲われて、ただひたすらに悶々として過ごすしかなかった。そんな後悔と懺悔のなかで考えたこと。

【今週のいろいろ】
◯読んだ本
『ベンヤミン・アンソロジー』ヴァルター・ベンヤミン
『ヴァルター・ベンヤミン 「危機」の時代の思想家を読む』仲正昌樹
『爆弾』呉勝浩(Audible)
『方舟』夕木春央(Audible)
◯観た映画
『賢い医師生活』(Netflix)
『SHOGUN』(ディズニープラス)
◯書いているもの
ー文芸思潮新人賞

▶︎どうして僕は酔っ払ってしまうのか

4月17日。水曜日。
僕には会社のなかに1人だけ心の底から慕っている人がいる。かつていた部署の上司。本当にすべてのことを尊敬していて、きっとその人がいるから僕は会社での仕事を続けているんだと思う。僕にとっての二人目のお父さん。どんな弱みも見せてしまうし、どんな強がりも見せてしまうんだけど、そのすべてを圧倒的な包容力で受け止めてくれる。本当に僕の大好きな人。

この日はそんな上司(今後は仮にAさんとさせていただいて)と数ヶ月ぶりに飲みに行った。こんなに嬉しいことはない。Aさんは今や天上人のような存在で、僕のようなただの一般職がおいそれと近づけるような存在でもない。いつもお忙しくてなかなかご一緒させていただける機会もないのが悲しくてしょうがなかったんだけど、この日はなんとAさんから誘ってくださった。繰り返しますが、こんなに嬉しいことはありません。あぁ仕事続けててよかったあって思う。

ただ1つとても大きな問題がある。Aさんと僕は少々、いやあまりに飲みすぎてしまうのだ。これまでも二人揃った飲み会はほとんどすべて朝までコースで飲んでいる。こんな若造の行き場のないエネルギーに付き合ってくださるAさんがいかに神であるか、きっとこれだけでも伝わってくれるのではないか。まぁとにかく、僕らは飲み過ぎる。

Aさんはどれだけ飲んでも陽気になるだけなので、どんどん飲んでいただいてまったく問題がない。酔っ払う姿までも圧巻で、誰も傷つけず皆がそれを待ち望んでいるという、稀代の飲兵衛である。僕もまた基本的にはとにかく陽気になるのだけれど、ある瞬間に閾値を超えると、本当に歯止めがきかなくなってしまう。そしていつもそのすべての記憶を失くし、次の日に恐怖と後悔に襲われて、同席いただいた方々に謝罪行脚して状況を探るのが常だ。おおかた信じられないくらい陽気になっていることが多いらしいが、それでも10回に2〜3回はやらかしている。本当に恥ずかしい。ダメ人間だ。

そしてこの日もやっぱり飲みすぎた。僕の脳裏に微かに残る記憶によれば、1軒目で日本酒2合と焼酎を1リットル飲み、2軒目にはカラオケに行き飲み放題で朝まで歌っていたのだと思う。このことだけみれば、なんと幸せなことなんだろう。心から親愛している上司と朝まで歌う。バカだけれども、とても素敵なバカだ。

でも、結局はそのときの記憶が全くないのだ。僕がなにを話したか、なにを歌ったかはもちろん覚えていない。しかもあろうことか、これが酔っ払いの悪い癖だが、二人とも深夜零時前後にさまざまな人に電話をかけている。もう本当に最悪だ。どんな話をしてしまったのだろう。どれほどの迷惑をかけてしまったのだろう。そんな後悔が翌朝僕を激しく襲い、もう何度目かの「絶対に飲みすぎないぞ」と言い聞かす。

僕はどうしてこんなにも飲んでしまうのだろうか。
ほとんど病気なんじゃないかと仕方なく怖い。

本当は飲みたくないはずだと信じているけれど、本当は飲まないとやっていられないことも知っている。でもなぜ飲まないとやっていられないのかはわからない。1つだけわかっていることがあるとすれば、僕はとにかく自分が大嫌いだから飲むのだ。飲んで自分を消し去りたいと、忘れたいと、それに尽きると思う。でも、そこに逃げてはいけないとも思う。

“酔っ払い反省記”はきっとこれからも書くことになると思うけれど、その数が増えないように気をつけたいと“願う”ほかない。ここで「増えないように気をつけたいと“誓う”」と書けないのが情けない……。

▶︎ちよだ文学賞への応募

4月19日。金曜日。
この日〆切の「ちよだ文学賞」に作品を応募しようと思っていた。
が、間に合わなかった……。

1つには、上記のとおりに酔っ払ってしまい、体調的にもメンタル的にも最悪なコンディションだったから。反省につぐ反省、後悔につぐ後悔で、もはや物語を紡ぐ気力などなく。ただひたすらに自分自身と向き合うしかなかったからだ。

以前日記に書いた「小説すばる新人賞」のときもそうだったけど、本当に自分は何をやっているんだろうと悲しく虚しくなってくる。もっと本気を出さないとダメだ。なんでずっと言い訳ばかりの無為な時間を過ごしているんだろうか。

もう1つの理由は、題材としているものへの取材が間に合っていないということだった。今回は初めて歴史的なテーマを扱おうとしているので、内容的にも表現的にも、いろいろと勉強不足の感が否めなかった。この反省をバネに研鑽を積み、今度は6月20日の「オール讀物 歴史時代小説新人賞」へと書き進めたい。

今度こそちゃんと書く。

▶︎4年ぶり!「地下謎」で東京を満喫!

4月20日。土曜日。
皆さんは「地下謎」というものをご存知でしょうか?

東京メトロの1日乗車券を片手に、東京各地を転々としながら“謎”を解くというある種のリアル脱出ゲーム。コロナ期間の休止を経て、今年は4年ぶりの開催。僕は以前にも何度か参加して再開を心待ちにしていたので、とても嬉しかった。

この「地下謎」の魅力をあげれば、僕はなにより「自分の知らない東京に出会える」ことだと思う。謎を解いていくと、「次は◯◯駅へ行け」というようなお題が出されて、その場所へ向かいまた謎を解く。それを何度か繰り返していくことになるので、必然的に予想だにしない土地へと足を運ぶ。

この「地下謎」をしていると、東京という街が本当に多様で豊かな都市だということがわかる。東京メトロだけでも180もの駅があり、そのそれぞれに歴史や文化それに根づいた生活がある。そしてなにより、1つ1つの“まち”から、そこで醸成された唯一無二の雰囲気や匂いが漂っている。

例えば、千代田線を例にとってみたとしても、日比谷・大手町・二重橋前から、ほんのちょっと先に進めば、湯島・根津・千駄木にかわり、そしてさらにいけば、西日暮里・町屋・北千住とまた様変わりする。

ほんの数分の移動でこれほどまでに“まち”の雰囲気が変わり、しかもそのどの“まち”もある程度の規模を持っている。大都市東京ならではの魅力ではないか。

僕は東京が大好きだ。
あまりにも大きく、あまりにも色鮮やかな東京が。
「地下謎」はそんな東京の魅力に気がつかせてくれる。

が、しかし、、、
これはネタバレになるので、あまり多くは語れないのだけれど、今回の「地下謎」はちょっと物足りなかったように感じた。個人的にはもっといろいろなところに飛ばして欲しいし、もっと違う東京を見せてほしいと思ってしまう。もちろん面白く、1日の過ごし方としては満足なのだけれど、なんというこう、、、

でも来年も楽しみにしています!



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