孔雀の魔除け椅子。玄関に是非。
ウベコ工房の活動の一環としてリサイクルアート、と言っては申し訳ないくらいのクオリティの着物を使ったミックスカルチャープロジェクトがあります。日本の箪笥で眠っているたくさんの着物に別大陸で活躍の場を見つけるというものです。
着物を着るものとしてだけでなく、インテリアのなかに日本文化のカケラとして楽しんでもらえるといいな、と考えて生まれたのがそもそもの着物椅子プロジェクトです。
海外に着物ファンはたくさん、たくさん、たっっくさんいますが、着るものとしてだけでなく、専門分野である家具で使ってみようと考えたのです。
特に帯地は織物としてインパクトのある絵柄が多いのでこちらのコッテリ装飾を盛られた家具にも引けを取りません。
バランスがいいのです。
第一作目はインテリアに溶け込みやすいように麻の葉のシンプルな記事でシンプルなスツールを作りました。
こちらはネットでフランスのお客様に売れました。
第二作目はもっとインパクトが欲しかったので同じスツールでもガブリオールレッグの曲線を帯びたデザインを選び、縁起物の孔雀の帯を張りました。孔雀はサソリや毒蜘蛛などを食べるので、厄を飲み込むとしてその絵柄は魔除けの意味合いを持ちます。
こちらはフィンランドへ嫁に行きました。
第三作目は工房をオープンして忙しくなり
しばらくストップしてしまっているのでまだ公開できませんが、
自分の椅子張り技術もその間に随分上達したのでかなりレベルアップしたものが作れそうです。
乞うご期待。
ウベコ工房では
椅子張りのために解いてしまうのが惜しいような着物や帯を
そのまま販売もしています。
ネット販売している肌感では、ドイツ、ベルギー、フランスに愛好家が多い様子。当然日本文化が広まっていればいるほど着物に対する理解も広まっているので
現地にどれだけ日本人がいるかによる流通の発展具合、ビジネス関係の深さ、そしてやはり大きい街ほどおしゃれな人は多いようで、ワードローブにバラエティを求めて着物に行き着く場合もあります。
普段着のジーンズやフォーマルな着こなしにも合わせたコーディネイトを提案しながら
なるべくたくさんの着物が活躍し続けられることが願いです。
かつて作られたものは
家具であっても着るものであっても昔のクオリティは明らかに現代のものとは違います。ひとつひとつ丁寧に作られています。大量生産されたもの、置き換え乗り換えが簡単にできてしまうものに慣れてしまっている現代人が、ふと”一点もの“の魅力を再確認し、そういう文化が改めてもっと身近になっていくといいなぁと思っています。
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