見出し画像

梅子さんのスペシャリスト

発達障害の療育においてよく、専門家から教えてもらった事について、「よそのお子さんには合っても、うちの子には合わなかった。」と言う声が聞こえてくる。
多分に漏れず、梅子さんもそのくちだ。
(´・ω・`)
結論からいえば教える側がその子専用のスペシャリストになれば良い。
ジェネラリストでは、合う・合わないだけで判断してしまい前進出来ない。

例えば、重度発達障害者で視覚優位と言われながら、絵カードにはとんと弱い梅子さん…
名詞だけ絵カードで入るが動詞になれば壊滅的。

また、絵をみて状況を理解することが非常に難しい。
毎日、マッチングと分類させて、何年か教えてみたが、越えられなかった。

とはいえ、諦めたくなかったので私のない脳みそでフルに考えた。(笑)
梅子さんの場合、自分で工作して作ったものはよく理解していた。
算数の課題学習からその特徴は掴んでいた。
この特徴を応用して、絵カードも自分で作らせてはどうだろうか❓…🤔💭と考えた。
ハサミやノリなどを使わせて絵カード作りから始めた。
案の定、自作絵カードだと理解が早い‼️

梅子さんの学生時代は、絵カードを作る時、本人に1から作らせて、教えることにした。

その後、筆談へとゆっくり移行したが、自作絵カードは、未だに梅子さんの強い味方だ。

私が「うちの子には合わなかった」というのは、療育にはあるあるなのだ。
梅子さんに合ったからといって、他のお子さんに教える時、真似しても正直、無駄だ。
おすすめしないし、やめた方が良い。

とはいえ、療育には1つの指針は絶対に必要。
指針がないと骨組みのない家を建てるに等しい状況になる。
指針に従いながらも、導く側(療育者・教育者)がその子供専用…いわゆるスペシャリストになれば、合う・合わないという議論よりも、

「こういうところが分かりづらかった。」
「こういうところは、分かりやすかったから突破できた。」

というもっと子供の深い内面を理解できる。
まずは、教える側がその子その子のスペシャリストになることが重度発達障害者を導くコツだと梅子さんを育ててみて知った。

ちなみに…療育センターの河島先生から…

『療育者は、ジェネラリストでは子供は育ちません。その子のスペシャリストになりなさい。』

どう突破するのか
どうやって理解させるのか
こん限り手を尽くしてもダメな時は、今までのやり方を離れて、違うアプローチを探す。
それでもダメな時は、一旦、離れて保留にする

人事を尽くしたのだから、しばらく様子見という形をとる。

そんな繰り返しの中、梅子さんと生きてきた。
気づけば、梅子さんと歯車が噛み合うようになってきた。
水泳のコーチからも、(泳げない私にむかって)「よくここまでクロール教えてこれましたね💦遠目で見ていると、お母さんの彼女の教え方が上手いです。(梅子さん特有の)ポイントを理解されているのが分かる」とおっしゃて頂いた。
ありがたい❣️m(*_ _)m

その子のスペシャリストになって歯車が噛み合えば、新しいことを教えると確実にこたえてくれる重度発達障害者。
それが療育者としての喜びなのだ。
だから、中毒のように新しいことを色々と教えたくなるのだと思う(笑)😂😂😂

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?