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東京から100人の連帯の挨拶を送る――人間性のために闘うウクライナの人々へ

(2023年11月27日、ウクライナ「社会運動」に募金を届けた際に併せて送ったメッセージ「From Tokyo to people struggle for humanity in Ukraine Solidarity greetings of 100 people」の日本語訳です)

 私たち「ウクライナ民衆連帯募金」は、「社会運動」への募金を呼びかけ、2月24日から5月24日の3か月間で約100人から83万9000円を集めました。これを皆さんに送ることは、私たちにとって誇らしく、喜ばしいことです。

 私たちは、侵略に抵抗するウクライナの人々、そしてその一翼を担って困難な状況下で苦闘する左翼運動の活動家たちを支援したいという思いから集まりました。私たちは平和運動活動家、ノンフィクション作家、独立労働組合の組織者、進歩的新聞記者、非権威主義的マルクス主義者、アナキストの芸術家、ジャーナリストなどです。

 募金に応じた100人も、反戦、反植民地主義、労働運動、フェミニズム、エコロジー、国際連帯などの活動を行ってきたアクティビストをはじめとする日本の進歩的な人びとです。

 私たちが皆さんに募金を送る目的は二つあります。一つは、侵略に苦しめられるウクライナ民衆への人道支援に活用してもらうためです。もう一つは、侵略に抵抗すると同時に人間的な社会を求めて行動するウクライナの全ての人びとへの連帯を表明するためです。

 募金に込められた私たちの思いも二つあります。

 一つは、かつての侵略国家の民として、ロシアのウクライナ侵略に反対し、ウクライナ民衆の尊厳と自決権を擁護しなくてはならないという思いです。ロシアが現在、行っている侵略は、かつて日本帝国主義が東アジアで行ったものとそっくりです。それは侵略戦争特有の残酷な暴力とともに、他の民族(nation)と人びとの尊厳と主権を否定する植民地主義に貫かれています。私たちは全ての大国の侵略を否定し、侵略への抵抗を支持します。

 もう一つは、苦境の中でも皆さんが国際主義を貫き、労働者が人間的に生きられる社会を目指して闘っていることへの敬意です。皆さんは侵略者に抵抗するだけでなく、人間的な未来のウクライナを展望しながら困難ななかで運動を続けています。また、グローバルな正義の実現という視点から、どこであれ世界の不正義に怒り、世界の人々に連帯を呼びかけています。人類的な理想主義を信じる皆さんの姿勢に、私たちは胸を打たれています。それは、世界に投げ込まれながら、それを超える可能性を求めて自分を世界に投げ込むという「アンガージュマン」という言葉の原義を私たちに見せてくれました。

 人間的価値のために闘う皆さんに、東京から100人の連帯の挨拶を送ります。
 受け取っていただければ光栄です。

ウクライナ民衆連帯募金
2023年11月27日

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