褒めることで育てた、書くことの楽しさ《水曜日のエッセイ by 逢志亭あーや》
水曜日の記事は文章クラブ『放課後ライティング倶楽部』メンバーさんが担当です。だいたい2ヶ月くらいで順番がまわってきます。
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最近、「ほめ日記」というものを知りました。
名前の通り、自分を褒めるための日記です。
たとえば、「今日は朝早く起きられた」とか、「忙しい中でもちゃんとご飯を作った」とか、ほんの小さなことでも、毎日自分を褒めるために書き出すというものです。
「自分を褒めるって、なんだか照れくさい」と思っていたのですが、ちょっとしたことで気分が上がるなら、やってみる価値はあるかも、と試してみることにしました。
ほめ日記を書くときのコツは、どんな小さなことでもいいので、自分をとにかく褒めることです。
最初のうちは、何を書いていいか分からず「とりあえず仕事に行った」とか「今日は天気が良くて気持ちよかった」といった他愛もないことばかり書いていました。
でも、続けているうちに「今日はいつもより集中できた」や「周囲の人に優しくできた」など、自分が意外と頑張っていることに気づき始めました。
なんだかんだで「ちゃんと毎日何かしらできてるのかも?」と少しずつ感じられるようになったのです。
書き始めたころは「今日は朝早く起きられた」「頑張って仕事を片付けた」といった簡単なことしか書けませんでした。
自分の言葉が浅く感じられて、誰も見ないはずの日記の文章ですら自信が持てなかったのです。
でもだんだんと、それでもいいんだと思うようになりました。
たとえ誰かに読んでもらう文章ではなくても、自分自身がその日感じたことを言葉にする。
それだけでも、十分意味があるんだ、と。
自分で自分を励まし、認める文章を書いていると、次第にその文章自体にも少し自信が持てるようになってくるから不思議です。
「完璧じゃなくてもいい、自分らしく書けばいい」という気持ちが、ほめ日記を通して少しずつ育ってきました。
書いた内容そのものを誰かに評価されるわけではなくても、自分が認められるなら、それで十分です。
自分を褒めることで、自然と文章そのものも褒められるようになっていく。この過程が、私にとって大切な気づきでした。
今も大した文章を書けているわけではありませんが、それでも「まぁいいかな」と肩の荷を下ろすことができたのは大きいです。
書くことを楽しめるようになったのが一番嬉しい成果ですね。
[ライター:逢志亭あーや]
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