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「ヤスさんですか?」


私は顔を公開していない。でも文章クラブ『放課後ライティング倶楽部』のメンバーなら何人かは私の顔を知っている。リアルイベントを開催していたり、飲みに行ったり、zoomイベントでカメラ越しに顔を出しているからだ。


ちなみにプロフィールアイコンみたいなイケメンではありません。おっさんです。


そんな前提で、つい先日の話。


大阪なんば。ミナミとキタで分けられる大阪の繁華街。ミナミがなんばでキタが梅田だと思ってください。有名なグリコの看板やくいだおれ人形があるのがなんばです。ちなみに通天閣はなんばより少し外れます。ディープな地域にある。


なんばには東京の秋葉原みたいな場所がありまして。日本橋。私は用もなくよくうろちょろしているんだ。ゲームやフィギュア、プラモデルを見たりしています。美少女フィギュアじゃないよ(なんのだれへの言い訳?)。


仕事帰りに日本橋をふらふらと歩いていると、前から来た女性に声をかけられる。


「え、ヤスさん!ヤスさんですよね?」


……さて。目の前の人は、だれだ。記憶のセンサーにまったくひっかからない。なんてガバガバなセンサーなんだ。年は私より下だな。


「ヤス」の名前で呼ぶってことは、仕事関係ではない。放課後ライティング倶楽部か、作家のひすいこたろうさんの交友関係か。あるいは知り合いの講演会で出会った人か。私の顔を知っているのならnote関係ではない。


「おー、ひさしぶり~」


と咄嗟に答える。ひさしぶりかは知らないけど、相手の声のかけ方からしてひさしぶりだと判断したのだ。


文章講座やトークイベント、作家さんの講演会にゲストで呼ばれるようになってから、人と会う機会が格段に増えた。記憶力は悪いほうではないんだけど、会う人数が多すぎる。むこうは覚えてくれるけど、私のメモリー容量が追いつかない。


それにここ数年、みんなマスクをしていたので、ノーマスクだとノーメモリーだ。顔がわからない。


探るような会話は続く。決して「誰だっけ?」は言わない。気は遣うのだ。


「この前、みんなで集まって飲んでたんですよ。ヤスさんに連絡行きませんでした?」


……ん?「みんな」?


これで放課後ライティング倶楽部や「文章を書くヤス」「本を出版したヤス」のラインは消えた。この人たちなら「みんな」と言わず、個人名を出してくるはずだ。


……やっと思い出した。


「サムも来てた?」
「サムさんは忙しいみたいでむりでした」
「サムを誘ったならおれも誘えよ」
「ヤスさんが来たら場がハチャメチャになるから、もしかしてハナちゃんが誘わなかったのかも!」
「次は呼んでね~」
「はーい」


相手は大学時代の後輩だった。私の「ヤス」という呼び名は大学時代からなんだ。本名からとった呼び名だから、ずっと使っている。呼びやすいし、呼んでもらいやすいしね。


ってか、あいつは日本橋になんの用があったんだろう。


今日も読みにきてくれてありがとうございます。「先生!」と声をかけられるのもドキっとします。


[画像協力:さちわ]

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