発達障害で働く辛さ②
私が仕事で困っていたことを具体的にあげていこうと思う。
とにかく覚えられない
これは前回の記事でも書いていたが、一度言われたことが覚えられなくて何度も何度も同じミスをする。
先輩には、「前もそれ言ったよ」と言われる。
他の人も、私の直属の上司に「どうしてあんなにできないの?」みたいなことを聞いていたのも知ってる。
特性でできないのに、できないことへの焦りやプレッシャーもすごかった。これ以上はもうミスできないという気持ちに追い詰められていた。
あまりのミスの量に、終礼のときに上司に自分のミスを言わされる。
私は尋常じゃないくらいに毎日自分のできなさを気にしていたので、周りは私が自覚&反省してないと思っているのかなと思うと、言いながら涙が出てきたけど何とか泣かずに済んだ。
何度涙を引っ込めたか記憶にないくらい多い。
皮肉にもそのせいで、私が全然気にしていないと思われることがかなり多かった。
雑談ができない
周りの人と何を話せばいいのか、何なら話していいのか判断ができなかった。
元々の特性とトラウマが組み合わさって余計にだった。
過去に家族から言われた「おかしい」「ありえない」「病気でしょ」「欠陥があるよ」などの言葉をとても引きずっていて、私が何かやらかしたらみんながそう思うと思っている。
私が普通だと思ってやったことや言ったことも、何かと矯正された記憶がある。
大人数ならまだいいけど、誰かと二人のときに全く話さない。
空気のように人を扱ってしまう。一人で仕事をしているかのような振る舞いをしてしまう。
だからもちろん周りの人も私に何を話せばいいのか気を使ってる様子だった。
仕事の内容だけではなくこういったコミュニケーションの面でも躓くのもとても居心地が悪かった。
仕事をしている間は自分から人に話を振った記憶がない。ほとんどプライベートな話はしていない。
しかし周りは雑談しているのを見ると、私も何か言わないとと焦りやプレッシャーを感じていた。
そして喋れないことを責めるということが繰り返された。
人が話しているのを見るたびにそう感じていたので、ほぼ毎日毎時間自己否定していた。
反芻
仕事中何を考えていたのかと言うと、過去のトラウマや嫌な記憶。
当時自分では自覚していなかったけど、これを常にやっていた。
勝手に過去の緘黙症だったときのトラウマが蘇ってきたり、高校のときの私だけが馴染めない感覚が蘇ってきた。
コントロールできずに突然蘇ってくる嫌な記憶(フラッシュバック)に悩まされていた。
ちなみにこれはASDの症状らしい。
親から言われたこととかも思い出していた。
そして思い出すだけならまだいい。私はいつも感情やその時の感覚を伴って思い出すから、何度も何度もトラウマを追体験している状態だった。
だから生きている間辛いことしかないなって常に思っていた。そしてこれが鬱への道のりでもあった。
何時でも辛い感情に苛まれていて、精神に異常をきたさない訳がない。
常に頭の中がいっぱいだから仕事関係の情報を詰める余裕もなかった。
注意力散漫
上に書いた反芻のせいで、私の頭の中は常に忙しかった。
でも見た目ではぼーっとしていて何も考えていないように見える。
目の前のことは9割くらい頭に入っていなかった。
そのおかげで記憶もないし、周りで何が起きているか曖昧だった。
これは周りやってることについて行ったり、状況を判断する上でかなり支障をきたした。
自己肯定感の低さ
とにかく書いてきたとおりいろんなやらかしをしている。仕事でもそうだし、他の環境でもやらかしていたから、人から言われる前に自分で自分を責める癖が付いていた。
また、自分でどこが症状かわからないから知らないうちになんかやってしまってるかもという思いが常に頭にこびりついている。そのせいで人の視線が怖くて仕方がない。
私と話している相手が、他の人に私のここがおかしいということを裏で言っているかもしれないし、心の中で変だと思っているかもしれない。
とにかく人が怖かった。とくに社会的な場面で関わる人とはほとんど話せない。敵なのか味方なのかわからない。
例えば先輩が優しく話しかけてくれていても、上の人から優しくするように頼まれているのかもしれないとか、この人に言っても私の辛さ伝わらないんだろうなという絶望感とか、仕事で私と接してくれてるだけなんだろうな、とかとにかく自己肯定感の低さはいろんな場面で足枷になった。
また、自分が気づかないうちに人から指摘されてしまったらそれはとんでもない失態だという脅迫的な考えに陥っていた。
誰よりも自分が自分に厳しくすることで、私も辛いから許してほしいと思っていたのだと思う。
そうしないと、甘えに見えるこの障害はあまりに許されない存在だと思っていた。
また、仕事で辛い思いをしても発達障害ということを友達とか周りに伝えていなくて、家族にも伝えたが性格だと思われている部分も大きかったから愚痴を言える人はいなかった。だから余計に辛かった。
とても励みになります😌