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初心者がゆく美術館「ピカソ」


パブロ・ピカソ

はじめてピカソの作品を見た頃は
『こんな落書きの何が良いん』
とした思えなかったんです。

それでも
”すごく可笑しな絵”
という強烈な印象だけは残っていて
その時の謎は
時が経つと興味に変わるもので

昨年より待ちに待った今回の展示会へ
早速行ってきました。

大阪中之島にある国立美術館で開催中です。

美術に関する知識が皆無なので
絵を見て
なんかオモロい‼
と感じるぐらいしかできませんが
何せ
そんな作品が数多くありましたが
今回は少しだけ紹介させていただきます。

束の間の休息にどうぞ(´▽`*)


その1
パブロ・ピカソ『座る女』1938年

座る女

お題合ってへんやろ。
というツッコミを入れましたね。
まず人体のパーツらしきものがどこにも見当たりません。
左右が対になってないし
女性と区別できる部分も
どこにどんな姿勢で座っているのか
何もかも分からない…

説明文には
帽子をかぶって椅子に座るドラ・マール(ピカソの愛人)の半身像が、バラバラに解体され、ピカソの魔術的なイマジネーションによって再構成され、ほとんどドラとは判別できない程に戯画化・記号化されている。

魔術的に解体されてしまったドラマール…
そもそもドラと判別できる人は
この世にいたのでしょうか

ドラ・マール

ピ『さあ、ドラ、美しい君の姿を後世に残したい。絵を描かせてくれ。』
ドラ『ピカソ。ドラうれしい』
ピ『椅子に座って、微笑んでいてくれ』
ドラ『恥ずかしいけど、わかったわ。』
数時間後
ピ『ちょいとアレンジしてしまったが、最高の仕上がりだ。見たいか?』
ドラ『ピカソ、もったいぶらずに早く見せて』
ピ『驚くなよ。じゃーん!』
ドラ『なっんじゃごら‼‼』

って展開でしょう。
こうじゃないとおかしいです。

アートは自由だと言いますが
その極地をみた気分になりました。


その2
パウル・クレー『口数の少ない倹約家』1924年

口数の少ない倹約家

次の作品はピカソではなく
クレーの作品で自画像といわれています。

記号的に挿入されているアルファベット
Krg、Wrt、Sp.はそれぞれ
Karge=口数の少ない、Worte=言葉、Sparsamen=倹約家
という意味だそうです。

仮に自画像だとすると
かなり自虐的に見えます。
これはおもしろかったです。

外見でいうと
華奢な身体
男性的ではなく可愛らしい表情
パーツも小さい
大人というより子供
頭部のクルクルは脳?髪の毛?
よくわからんが少ない。

3語で自分を表現しているが
どれも控え目で取っ付きたくなる
しかし
心中には倹約家という精神が宿っている。
口が矢印にも見えて
口数が少ないのは、浪費を防ぐため?
にも思えてくる。
倹約家なのは性格からなのか
誰かの教えなのか
何かの目的があるからなのか

なにか愛嬌を感じる
自画像におもわずほっこりしてしまいました。

絵は上手くなくて良い、と
見る側も自由なんですね。
何も感じなくてもいいし、
何かを感じてもいいし。

しかし
なにかエネルギーをもらえる
そんな空間でした。

いや、大人になって美術館に行くのが
こんなに楽しいなんて( *´艸`)

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