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昭和(まで)のSF事情概説

かなりいいかげんにですが、昭和の頃までのSF作品やカテゴリーをまとめてみました。
多分異論反論多くあるかとは思いますが・・・、


日本における昭和のSF
昭和を代表するSF作品と作家
・1952「鉄腕アトム」手塚治虫
ロボット三原則を土台に、アトムのロボットと人との間の葛藤も描いた
・1967「百億の昼と千億の夜」光瀬龍
壮大な時間の中で繰り広げられる光瀬ワールド、萩尾望都さんもマンガ化
・1971「ボッコちゃん」星新一
ムダなものをそぎ落とした超短編小説集
・1972「なぞの転校生」眉村卓
少年少女を虜にした不思議で胸キュンなジュヴナイルSFの代表作
・1973「日本沈没」小松左京
関西人が冗談でも言わないような事を小説にして描いた小松メガワールド
・1976「七瀬ふたたび」筒井康隆
人の心が読める七瀬の物語、ちょっと斜めな独自人間描写が魅力
・1979「グインサーガシリーズ」栗本薫
100巻予定が終わらないままになってしまった栗本薫の絢爛豪華な作品
・1980「グリーンレクイエム」新井素子
女子高校生にして奇想天外新人賞を取った繊細な女子SF
・1982「幻獣少年キマイラ」夢枕獏 
謎の花でキマイラ化した少年の哀しきヴァイオレンスな物語
・1984「銀河英雄伝説」田中芳樹
銀河の英雄たちの未来宇宙世界のオデッセイ

昭和の日本のSF出版事情
・1959『SFマガジン』(早川書房)創刊
海外作品翻訳だけでなく次第に日本人作家も
・1974『奇想天外』(大陸書房他)創刊
新しい才能を掘り起こし、日本独自のSFを開花させた
・1978『サンリオSF文庫』創刊
海外のユニークで新しいSFを翻訳出版
・1981『ショートショートランド』(講談社)創刊
星新一を生みの親とし、日本独自の発展を遂げたショートショートの専門誌

昭和を代表するSF映像作品
・1954「ゴジラ」映画(東映)
言わずとしれた元祖特撮怪獣映画だが、立派なSF作品
・1963「鉄腕アトム」TVアニメ(虫プロ)
日本初のアニメ作品。細かい説明は上に
・1966「ウルトラマン」TV(円谷プロ)
怪獣とウルトラマンとの戦いに垣間見える人間ドラマも魅力
・1972「時をかける少女」TV(NHK少年ドラマ)※1983映画(カドカワ)
もうフィルムが残ってない幻のNHK少年ドラマシリーズで絶大な人気を得た
・1974「宇宙戦艦ヤマト」アニメ(オフィスアカデミー)
松本零士の美女とヤマトとSFという意外さでSFアニメブームを起こした
・1979「機動戦士ガンダム」アニメ(日本サンライズ)
今もシリーズが続く日本ロボットアニメの転機となった富野監督代表作 

SF領域図2


海外のSF事情とその分類
ざっくりなSFの歴史
神話-人間ではない存在を中心にすえた伝承や物語
・紀元前15世紀?ギリシャ神話(古代ギリシャ)
・?「北欧神話」北ゲルマン民族
・712年編纂?「古事記」(日本)

伝承・伝奇小説等-不可思議な力が描かれた不思議な物語
・16世紀「西遊記」呉承恩(明-中国)
三蔵法師が供の孫悟空とともに妖怪らと戦いながら天竺を目指す物語
・1814「南総里見八犬伝」滝沢馬琴(日本)等
非業の死を遂げた伏姫と犬の八房の子らが怨霊に繰られる仇を倒す物語

近代の冒険未来小説-未来科学等をベースとした小説など
・1865「月世界旅行」ヴェルヌ(フランス)
初?のロケットによる宇宙旅行を描いた空想物語
・1898「宇宙戦争」ウェルズ(イギリス)
火星人に襲われた地球人の戦い
・1921「R.U.R ロッサムの万能ロボット会社」チャペック(チェコ)
ロボットが初登場した作品

20世紀のSF
ヒロイックファンタジー、スペースファンタジー
異世界を宇宙を舞台としているがヒーロー、ヒロインを中心とした荒唐無稽なストーリーが多い
・1912「火星シリーズ」バローズ(USA)
宇宙を舞台に、きれいなお姫様を救い悪を叩くヒロイックファンタジー
・1940「キャプテンフューチャー」ハミルトン(USA)
宇宙船を繰るキャプテンフューチャーが悪い宇宙人を成敗する物語
・1961「ペリーローダンシリーズ」複数作家(ドイツ)
複数作家により書き継がれた作品で、一番長いシリーズとギネス認定も

ファンタジー
主に魔法世界を舞台にしているが、深いテーマを描くものも多い
・1950「ナルニア国物語」ルイス(イギリス)
タンスの向うにある動物らがしゃべる魔法世界に行った子供たちの冒険
・1954「指輪物語」トールキン(イギリス)
魔法使い、エルフ、人間、ホビット族とがともに戦う物語
・1968「ゲド戦記」ル-グウィン(USA)
主人公が一生を通じ自らの心の闇や謎をつきつめつつ戦う物語

ハードSF
科学的な知識を土台に主に未来世界を描いた物語
・1950「われはロボット」アシモフ(USA)
ロボット三原則を確立させた短篇を含む作品
・1953「幼年期の終わり」クラーク(イギリス)
地球に現れた高度な宇宙人の正体は・・・?
・1957「夏への扉」ハインライン(USA)
冷凍催眠から目覚めた男はタイムマシンを使い人生をやり直すが

ニューウェーブSFの誕生
・1968「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」ディック(USA)


映像としてのSF
・1966「タイムトンネル」TVシリーズ(USA)
 タイムトラベル物のはしり
・1968「2001年宇宙の旅」キューブリック(イギリス/USA)
 クラーク原作作品をキューブリックが見事に映像化
・1966「スタートレック(宇宙大作戦)」TVシリーズ(USA)
 カーク船長や宇宙人とのハーフのMrスポックが悪い宇宙人と戦う
・1977「スターウォーズ」ジョージ・ルーカス(USA)
 言わずとしれたスペースオペラ映画の代表作 SFブームを起こした


これまで書いたnotoの紹介はこちら
→ インデックス https://note.com/u_ni/n/ncaae14bb6206/edit


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