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冒険に乗る人生は楽しい。

日々宮崎のゲストハウスに訪れるいろいろな人と出会って話すという生活をしていて、僕はその人生をとても楽しんでいる。お互いにこれまでの人生で経験してきたことの質感がなんとなく似通っている人と出会えることもあって、チェックアウト時刻なんてすっぽかして数時間ぶっ通しで、されども適当な定型句や余計な建前は一切混じえず、言葉のひとつひとつを丁寧に吟味しながら大切な話ができることもある。僕はそういう体温を感じる人との出会いと対話の時間に、代えがたい喜びを感じるタイプだ。

時にはいくら話してもお互い全然グルーヴに乗れなくて、早々に話を切り上げることもある。一個人の人間どうしである以上、仕方のないことではある。僕の場合そうなりやすい相手には大きく分けて3パターンある。

①ふわふわキラキラスピリチュアル系
②ネットワークビジネス系
③陰謀論者系

彼らの共通項は3つ。

①発言内容がテンプレで、
②自分の物語を見失い、
③他人の言葉で語っている。

せっかくリアルで出会えたのにネットでどこでも聞けるような話を延々語られると僕はとても寂しい。そんなことよりあなたの光を見せてほしい、あなたの話を聴かせてほしいと思ってしまう。彼らも実生活では子育てに奮闘されていたり、ご両親との確執に悩まれていたりする。そっち。そっち。そっちを聞きたい。それがあなたの物語だ。「真実」なんか興味ない。僕はあなたに興味がある。あなた自身の冒険譚を聞かせてほしい。冒険譚は、それがたとえどんな小さな冒険でも語られる価値がある。

正解なんてわからないながらもその場しのぎの解決策をその都度クリエイトしながら生きている人というのがいる。僕はそういう人が好きだ。そういう人は、自分自身の冒険に“乗っている”状態なのだと思う。冒険に乗ると、人は突然美しいものを作り出したり、面白いことをし始めたりする。

最近親しくさせて頂いているLさんは、離婚のご決断を機に空き家を買われて現在もDIYリノベーションの真っ最中である。その家は20年間人が住んでおらず、入居当初はトイレの水も流れずお風呂からもお湯が出ず、床は湿気と雨漏りで崩れていた。おやおやおや。どこかで聞いたような話ではないか。しかし彼女が次第に創り上げていく部屋のセンスは僕の予想を超えていた。古い砂壁をすべて削り、漆喰とペンキで青空と雲を描いていた。床も天井も崩れていたその部屋は、壁一面青空のワクワクする部屋へと変貌を遂げた。先日彼女の描いた素敵な部屋で娘さんたちが大きな段ボールを頭からかぶってひょこひょこ踊っている動画を送ってくれた。最高だ。彼女は彼女の物語を生きている。冒険に乗って生きている。自分の物語に乗っている人が見る景色はこんなにも愉快だ。

「お前の家が南にある」と内なる声を聴いて本当にその家を探していた時、僕もまた冒険のド真ん中にいた。その場その場で仮説をこしらえ、ああでもないこうでもないと考え抜いて、結果的に選んだ道を自分自身で正解にしていくしかなかった。起こる問題はすべてイレギュラーだ。逆に言うと、イレギュラー以外問題ではない。泊まる場所がないのも所持金がゼロになるのもよくあることだ。どうとでもなる。イレギュラーだけが問題だ。例えば黒猫Viが夜空に旅立ったのは僕にとって完全にイレギュラーだった。そういうレベルのこと以外はどうとでもなる。どうとでもならないこと以外は、どうとでもなる。

誰でも一瞬で冒険に乗れる方法がある。それは「わからない」という前提に立つことだ。「わかっている」という前提に立つ時、人は一瞬で冒険を降りる。「わからない」に立て。「わかっている」は罠だ。真理なんかわからない。真実なんかわからない。そういうものは、創り上げていくしかない。

誰かに正解を教えてもらう時代はとうに過ぎた。各々が各々の正解をその都度作り出していく時代になった。正解のある問題に回答してマルつけをしてもらうのではなく、「正解のない課題にその場その場で仮説を試しながら正解をクリエイトしていく姿勢と能力」がデフォルトで必須になったのだ。テンプレ人間が増えているのも、まだまだ変化の過渡期というだけの話なのだろう。正解のない世界は不安だ。その不安に耐えきれない人が多いだけだ。しかし不安であるということは、自由ということでもあるのではないだろうか。イレギュラーな人生にそもそも正解なんかない。だから不安だ。だからこそ自由だ。そして本来、すべての人の人生がイレギュラーのはずだ。誰も答えなんか知らない。創り上げていくしかない。選んだ道を正解にするしかない。それが生きるということだ。「わからない」に立て。「わかっている」は罠だ。平穏な日々が崩壊し、何もかも駄目になった時。そっからが本番、冒険開始。僕らはいつもあとになって気付く。もう無理、もう駄目だと思ったあの時こそが本当は、最高の人生の始まりだったということに。

次回、5/27㈯。
「被害者の傷は痛み。戦士の傷は誇り」。

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