パナソニックの試合を振り返って ① (ジャパンラグビーリーグワン 2022-2023)


第1~5節までとプレーオフトーナメントでのパナソニックの試合について振り返りたい。パナソニックの特徴として下記の2点が挙げられるが、それらは昨年(2022シーズン)から継続して見られている。それぞれについてのポジティブな点とネガティブな点も併せて書く。


①接点・ブレイクダウンで圧力をかけ続ける
②ゾーン毎にアタックの手段を変更している


①接点・ブレイクダウンで圧力をかけ続ける

何度か書いているが、パナソニックはアタック・ディフェンスともに接点やブレイクダウンでの優位性を活かした試合をしている。アタックではゲインを切りながら3人でテンポよくブレイクダウンをリサイクルする。相手のディフェンスに対して圧力をかけながら9-shapeの連続でトライまで持ち込むこともあるし、オーバーラップが生まれていれば外に展開してラインブレイクすることもある。
ディフェンスでは相手にゲインを切らせずに2人以内でブレイクダウンをリサイクルさせている。相手がブレイクダウンのリサイクルに人数を要するので、パナソニックはプレッシャーをかけやすくなりターンオーバーにつながる、もしくは相手がパントを使い攻撃権が移ることが多い。
ポジティブな点:ほとんどのチームに対して接点やブレイクダウンでの優位性があるため、基本的にゲームプランを遂行できる
ネガティブな点:接点やブレイクダウンでの優位性が消えると、プランの遂行が難しい


②ゾーン毎にアタックの手段を変更している

ゾーンによってアタックのオプションを変更しているが、それぞれのゾーンで選択するオプションは固定されているのに近い。デンジャラスゾーンではブレイクダウンをリサイクルした後にタッチキックかロングパント、キッキングゾーンではブレイクダウンをリサイクルした後にハイパントかロングパント、アタッキングゾーンではBKへの展開を含めたアタック、フィニッシュゾーンでは9-shapeの連続。
ディフェンスはラッシュアップディフェンスが多く、オーバーラップを作られている時はスライドディフェンスを用いる。
ポジティブな点:プレーヤーが入れ替わっても同じアタックを遂行しやすい
ネガティブな点:相手がパナソニックのアタックを読みやすい(たとえ読んでいても止められる訳ではない)


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