クボタ 対 サントリー レビュー (ジャパンラグビーリーグワン 2022-2023)
ジャパンラグビーリーグワン
プレーオフトーナメント 準決勝
クボタ 24 - 18 サントリー
点差はつかなかったが、試合開始早々に退場者が出たサントリーにとっては厳しい試合となった。サントリーはテンポよくブレイクダウンをリサイクルしてアタックを継続するも、劣勢を覆すことは難しくなかなかチャンスを作れなかった。一方のクボタはプレーヤーが1人多くなったことからか、前に出て接点でプレッシャーをかけることよりも、抜かれないこと(オフロードパスをつながれないこと)を重視してディフェンスしていた。
この試合ではクボタのアタックとサントリーのディフェンスに特徴が見られた。
クボタのアタック
クボタは、①エッジへのアタック、②ダブルラインでのアタック、が見られた。
①エッジへのアタック
ターンオーバーした時や相手のパントに対してカウンターアタックをする時などでパスをつないでエッジへ運び、エッジをアタックするシーンが見られた。また、一方のエッジから反対のエッジまでボールを運んでアタックすることもあり、グラウンドを広く使ったアタックが見られた。
②ダブルラインでのアタック
ダブルラインを作り、ボールを運ぶ場所をわかりにくくしていた。ボールをどこに運ぶかは相手のラインや味方プレーヤーの位置を見て、スイベルパスを受けたSOがその場で判断しているように見えた。SOはフロントドアとバックドアのどちらにもパスを供給し、SOからパスを受けたプレーヤーも隣のプレーヤーにパスをするか飛ばしパスをするため、ディフェンス側は的を絞りにくかったと思う。
サントリーのディフェンス
サントリーは1人少ない中ディフェンスで奮闘していた。ディフェンスで奮闘できた要因として、①モールを止めていた、②低いタックルで相手を倒していた、ことが挙げられると思う。
①モールを止めていた
クボタボールのラインアウトからはモールを作られることが多かったが、前進させずに止めていた。モールを止めることでクボタはボールを持ち出さなければならず、ブレイクダウン(ラック)での攻防に移行できていた。
②低いタックルで相手を倒していた
相手ボールキャリアを低いタックルでしっかり倒し、ブレイクダウンに参加する人数を2人以内に抑えていた。タックラー(もしくはアシストタックラー)1人のみがブレイクダウンに参加することも多く、次フェーズのディフェンスに参加できるプレーヤーを増やしていた。
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