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(生きる)川は流れ樹は語る

28年ぶりに穂高養生園へ二泊三日のリトリート。天気予報は雨だが初日はなんと小雨から曇。ここへきたのは、有明奥社入り口の原生林に行きたいだけのリトリートである。初日はなんとか、いやいや、何がかんでも原生林に行こう!
昔の記憶を頼りながら原生林に到着する。

原生林の清流

人の声、車の騒音、コンクリートジャングルがない世界

川のせせらぎ、ただひたすら流れる音がある。澱み停滞すると音はしない。常に流れ流れているから音する。
人生と同じ、この世に流れている
時間の中。
死んだら?
この世の時間、肉体の時間は終わだろう。

原生林で感じる生命の一体感

原生林にどっこらさと身を寄せてみることが、今回の目的である。しばらく、居心地よさそうな樹の幹に背中をくっつける。
曇空の光のきらめきは少なく原生林は少し怖く感じる。
熊もいそう……

ただ川の流れる音だけが大きく響き、それに合わせるように、低い位置から虫の声、高い位置から鳥のさえずり、天然のオーケストラである。

そんな音を感じながら、樹に寄り添っていると、全身がゆるんでくる。動けない。力が抜けてる。
心身に力を入れて生きているのが
よく感じる。
緊張しながら生きていんるだぁと
心地よい倦怠感の中で、自身につぶやく。

もう少しいたいけど、雨も降りそうだしと思い。初日は原生林を離れる。
しかし、明日こそ雨の日……
そしたら、最終日がある。
ご縁があるなら雨は降らないだろう。
いけなかったら、また来ればよい。

原生林の中にいると、ヤオロズの神をいやおうなく感じる。

人が創り出した神思想ではない。
ヤオロズの神が地球に与えた生命である。
万物に共通する生命……
生命の平等性である。

上も下もない、権力も地位も名誉支配もない。

ただ生命がある。

雨が降り、晴れて曇、天災もあろう。しかし、戦争はない。
等しく生きる循環がある。

植物も動物も皆同じである。

好き放題に伸びた樹々、朽ちた樹々は無秩序に見える。
理路整然とした美が好きな人は、
美しいとは思わないだろう。

自然とはそんなものである。
人間が考えるような了見の狭い秩序ではない。

一見、無秩序にみえる中に調和があるからだ。

人間の法則など、所詮は人間の都合の良い法則である。

原生林の樹

人ばかりみて、人ばかりの仕事をする。人ばかりの社会に生きる。

人しかいない世界が当たり前になっている。

政治が悪い、国が悪い、社会の仕組みが悪いなど、物申すのも簡単だが。

人じゃない、生命に目をむけてみよう。

この世、この地は、人のだけではない。

静かな生命のおおらかさを感じると、傲慢な自分がみえてくる。
全てが融解する。
そんな不思議な感覚が湧き出る。
色即是空 空即是色🙏

#生きる #自然 #生命 #穂高養生園

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