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2022年3月後半日記(映画「コーダあいのうた」「林檎とポラロイド」「ザ・バットマン」、鏑木清方展など)

3月×日
TOHOシネマズ新宿で「コーダあいのうた」(シアン・ヘダー監督)
公開されてからかなり経っているのにまだ上映されているのは評判が良いからか。
たしかに感動的な話ではある。
涙あり笑いありでバランスも良い。
ただ、何というか「誰もが感動する良い映画」の作り方を教える学校があって、そこで一番成績の良い生徒が撮った映画、っていう感じがしなくもない。
色々考えられ、上手くデザインされた映画だな、と。

そんな中、漁のシーン・・・主人公の家族は漁業で生計を立てていて、小さな漁船で漁をするシーンが何度かあるのだが・・・その漁のシーンは良かった。
そのシーンだけは、すみずみまで上手にデザインされた作品の中で、そこからはみ出す生々しさがあった。

3月×日
新宿武蔵野館で「林檎とポラロイド」(クリストス・ニク監督)。
突然記憶喪失になる病気が流行っている世界で、記憶を失った男が新しい生活になじむためのプログラムをやらされるのだが・・・という話。
退屈。
「退屈」と「面白い」の間のギリギリの所を攻めていて、でも「退屈」の方に振れているかな。
ただこの日は何故か冷たい風が上から吹き下ろしてくるような席で、寒い寒いと思いながら見ていたので集中力不足だったかもしれない。もっと集中していたら「面白い」と感じたかも。
嫌な退屈さではなかったし。

3月×日
この2年以上のコロナ禍と、この一か月のウクライナの件で学んだのは、
① 自分が詳しくないことについては専門家(それもきちんと主流として認められた専門家)の意見は謙虚に聞かなければいけない、ということ。
② WHOとか国連とか、ああいう国際的な協力の為の組織は、色々と問題はあるにしても、上手く機能しない部分はあるにしても、それでも非常に意義のある組織だな、ということ。

「え、私は全然逆のことを学びましたけど!?」 という人もいるかもしれないが、まあそれは別にかまわない。

4回目のワクチン接種の話なのだが、いまのところ専門家の意見も3回目までと違い、「まあ、高齢者は打った方が良いと思うけどそれ以外はまだデータ不足で・・・」みたいなトーン。
3回目までは特に迷う必要もなかったけど、4回目はちょっと考える必要があるかな。

3月×日
丸の内ピカデリーで「ザ・バットマン」(マット・リーブス監督)
長すぎる。
暗さを生かした画作りとか全体の世界観は嫌いじゃないのだが、それを楽しむだけなら60分もあれば良いので、3時間近い上映時間はいくら何でも長すぎ。
退屈した。
「林檎とポラロイド」はあまり事件が起こらないので退屈なのだが、こっちは派手なアクションやカーチェイスが盛沢山なのに退屈。
なのでこっちの方が残念。

3月×日
国立近代美術館で「鏑木清方展」
この展覧会については別にnoteに書くかもしれないし、書かないかもしれないが、とりあえず「夏の生活」「金沢絵日記」の2作品にとても心惹かれた、ということだけ書いておく。
どちらも金沢(石川県ではなく横浜の)で過ごした夏を描いた文字通り絵日記風の作品で、墨と淡い色でほんとにささっとスケッチ風に書かれているのだが、家族で海水浴をしたり、釣りをしたり、ダンスパーティーをしたり、子供が2階(?)から落ちてケガをしたり、という夏の思い出が描かれていて、とても楽しい。
持って帰りたかった。

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