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熱暑の法事と通り雨

毎日殺人的に暑く、エアコンをつけて家にこもる毎日。このままでは電気代の請求が怖い💦

今日はついに旦那さんの書斎にお邪魔して、向かい合わせで作業している。
二人ともこちらにいたらうーたんもこっちにきてくれるかな、という目論見もある。
ふた部屋よりひと部屋で作業した方がいい。家計的にも、猫をおびき寄せるためにも。

引きこもりの毎日だが、先日は大阪で友人の法事に参加した。

本来なら6月までに一周忌をしていたはずなのだが、コロナ騒動でなかなかできなかったとのこと。

諸般の事情により、友人たちだけを集めて行われた法事だった。

お寺へはなんば線一本で行ける。日本橋で降り、スーパー玉出を横目に見ながら向かった。

神戸は最高気温が30℃を超えても時折涼しい風が吹くが、大阪は風をほとんど感じないし、吹いていたとしても熱風といった感じで大変暑い。

お寺は谷崎潤一郎の『春琴抄』の登場人物、春琴の墓所があるとされたところだった。

50手前だった故人は本当に優秀な人で、指を動かすのと同じぐらいの労力で様々な仕事をこなしているように私たちには見えた。
さらに亡くなる直前にはプライベートで、私たちが知る以上に多くのことを抱えて動いていたことも知った。
今は奥さんがその状態にある。奥さんの体調も心配だ。

最後に会った時はいつだったろう。思えば、奥さんとお会いした時「主人は体調が悪くて」という言葉を何度も聞いた記憶がある。疲れが蓄積していたのだろうか。

またみんなで会えると思っていた。

法事が終わった後、みんなで故人を偲んで思い出を語り合ったが、言葉の端はしにまだ信じられない、という思いが滲んでいた。

信じられない。

しかし、奥さんと会うたびに、こうやって法事をやるたびに、みんなで集まって飲むたびに、不在を実感させられる。
こうやって人の死を受け入れていかなけばいけないのだろう。

みんなで一言ずつ故人との思い出を語っていた、その1番最後にご夫婦の大学時代からの友人はこんな話をしていた。

「故人が夢枕に立ち、『山瀬まみのデビュー曲が名曲だから、カラオケで歌ってほしい』と言っていたから、密かに練習したんだけど、コロナ禍でカラオケに行けなくて💦」

その瞬間、ざぁーっと音を立てて雨が激しく降り出した。早く歌ってくれと急かしていたのかもしれない。
彼女の話が終わると雨は止んでいた。
死んでもお茶目な人だ。

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