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ヒューマンポテンシャルラボは一度死にました。 Wisdom Commons Labが生まれた理由

資本主義システムの中で、脱資本主義システムを体現することの苦悩から見えてきたこと

「自分の身心と自己一致した、ありのままに生きる」を現在の社会の中で実現するのは難しい。

個々人がありのままで生きる社会、身心共にフルポテンシャルを発揮して生きる社会を目指しているヒューマンポテンシャルラボ(HPL)という組織にとって、その社会を自らが体現することが困難であるということは、致命的なことでした。

「あり方」を大事にしたいのに、いつかそうなることを目指して、イマココでそれが体現できないなら、ビジョンが構造的に実現できないという矛盾を抱えることになってしまう。

これまでは、資本主義システムの中でウェルビーイングを掲げる事業が成功することを目指し、スタートアップとして資金調達して赤字を彫り、Jカーブを描いて期限短期間で、飛躍的成長を実現することで、ウェルビーイングが社会に浸透することを目指してきました。

スタートアップ の経営者というのは、「恐れ」と向き合う絶好のマインドフルネス修行と言っても過言ではありません。経営というのはあらゆる修行やウェルビーイングに関するプラクティスの中で、最もよくできた素晴らしい修行だと思います、本当にw ステイクホルダーから受ける絶え間ない感情的プレッシャー(そしてそれよりも大きいかもしれない家庭との板挟みを含む)、金銭的プレッシャーを毎日浴び続ける中で、マインドフルな状態を保てるか?これは、相当にタフな修行です。

それができなければ「マインドフルネスの事業をやっているのに、マインドフルネスを体現できていない」という声・・・それは外部の人だけでなく、組織の内部や身内からも責めたてられることになるのです。

いやー、辛いよー、スタートアップ の経営者は(笑)ウェルビーイングやSDGsに取り組んでる経営者ほど、ますますこうやってバッシングされるので辛くなりますよ、これからどんどん!(みんなで飲んで慰め合いましょう!?w)
本当にみんなよくやってますよ。「経営者は孤独」。それが当たり前で、今までは「そういうもの」とされてきました。


僕は、そんな中、今まで言われるがままに、自分自身を責めてきました。自分はダメなんだと。(そして、そのような他者も責めてきました)けど、深い内省をする中で、それを止めました。

これは自分だけの問題ではない、仕組みの問題なのだと。

プロセス自体がウェルビーイングであれない社会システムの矛盾を仕組みとして解決できないものか?と考えざるをえなかった。もっと、ウェルビーイングを実現するためにより良い仕組みがあるのではないかと?

それは、怖いけれど、今まで無心で信じてきた従来型のスタートアップのあり方を止めることでした。

それが、今までのHPLの死とWisdom Commons Labが生まれるに至った背景です。

ポスト資本主義型の仕組みで、ウェルビーイングを実現する事業モデルを創造する。

そんな中で、「自分が信じる道を生きる」を僕自身、そしてHPL自身が体現することを、社会システムとしてどうデザインすることができるか?が、HPLの第3フェーズの変容に向けた問いになりました。

そのための、最大のキーファクターは「信頼」であることに気が付きました。「信頼が創発されるシステムをつくる」ことが肝になると。

今の社会に「信頼」はあるでしょうか?
社会以前に、自分自身への「信頼」はあるでしょうか?

小さい頃から将来の夢を問われ、受験戦争や就職活動では常に他者との比較競争にさらされ、毎日のニュースは、社会問題やスキャンダルばかりで不安を煽られる社会の中で、私たちは、「今の自分たちではダメだ」とまるで洗脳されているのではないか?というくらい、自己信頼を低める構造になっていると断言できます。
「経済を回さなければいけない」も、果たして真理なのでしょうか?一つの宗派でしょうか?

心理学的には、「自分のこういうところがダメだ」ということがあると、社会をその虫眼鏡で見るようになっています。つまり、「そういう他者も同じようにダメだ」ということになる。
VUCA時代(というか、そもそも世界がVUCAでなかった時代は存在しないのですが、世界がVUCAであると”気付き始めた時代”ということだと認識していますが)、想定しないことばかり起きて、課題ばかり=今の自分たちではダメだと思うことが山のように積みになる中で、あれもダメ、これもダメ、XX警察、ヘイトスピーチ、ネガティブキャンペーン、紛争・・・課題だらけなのだから、お互いにダメ出しし、批判しあい、自己信頼と他者信頼をどんどん失い、このままでは世界はますます分断し、希望も活力も失って行ってしまうでしょう。

そして、人間以外への信頼はどうでしょうか?
感染症、気候変動・・・・自然というのは、何が起こるかわからない、時には脅威でもあるのは間違えないです。でも、長い人類史の中では、それはむしろ当たり前のことかもしれない。それが特異なことではなく、起きて当然、そういうものであるということ=そういうものだと受け入れること、起きてくることを信頼することしかできないのではないでしょうか。一方で、多くの見方が、それらをいかに拒否するか、コントロールするか、課題解決するかに終始しているように感じられます。

では、その課題を解決した先にウェルビーイングな個人とサステイナブルな社会が本当に実現するのでしょうか?


え、そもそも、あたし、46億年サステイナブルなんですけど、何か?(笑)

それって、信頼に値しませんか?自分なんかより自分の想定を超える大いなる何かの方が、圧倒的に信頼できるんじゃないですか。山手線でさえ遅れることはあるのに、地球さんは1分違わず、365日で宇宙を回って定常運転し続けてますし、空気清浄機は10年で壊れますがCO2の濃度は80万年間ほとんど変わってなかったわけなんで・・・サステイナビリティって言いますが、そもそもめっちゃ信頼できるんじゃないですか。人間様がなんぼのもんじゃいと。

一方、今の世の中のように、自分たちの想定を超える大いなる何かへの信頼が希薄であるならば、常に外的なものに対して不安と恐怖に怯える社会となり、ウェルビーイングとは程遠い社会になってしまいます。

ウェルビーイングな社会を実現するためには、「自分とつながる全てへの信頼を取り戻すこと」が必要

良いも悪いも今の自分なんだ。できてない自分も自分自身。欠点も長所の裏返しなのだから、今の自分こそが完全だという自己信頼を持つことの大切さ。そのような受容的心をまず自分に持つことで、初めて、他者を信頼し、受容するとができるし、さらに想定しないものごとを信頼し、受容していくことでしか、ウェルビーイングな社会は実現しないと思うのです。

つまり、ウェルビーイングな社会は、「課題解決では実現できない」のです。

ウェルビーイングな社会の実現とは、目の前にあることを課題と捉えるのではなく、それがどんなものであれ、信頼し、受容していくことです。確かにこれは問題だ、課題だ、脅威だ。大切なのは、そこから何が得られるのか?どう向き合うのか?危機こそ進化の可能性だとして、心をワクワクさせながら、そのプロセスを味わい、対処していくあり方とプロセスこそがウェルビーイングだと思うからです。

結局人は誰しも死にます。地球もいつかは滅びます。ならば、今をどう生きるか?しかない。もう、課題解決ゲームを終わらせる必要があるのではないでしょうか?課題を解決した先にある世界がウェルビーイングではなく、今どんな状況であれ生きているこのプロセス自体を味わうウェルビーイングへ。

ウェルビーイングを社会実装するための実験的事業モデルーWisdom Commons Lab

そのような思いから、これからの組織や人財マネジメントにおける重要なパラダイムシフトの要素として
「課題解決」から「プロセス受容」へ
「管理・コントロール」から「協働・共創」へ
「強さのリーダーシップ」から「脆さのリーダーシップ」へ
「所有」から「共有」へ
「マネーキャピタル」から「ソーシャルキャピタル」へ
「成長」から「インパクト」へ

これらは、いろいろなところで起きつつある、ポスト資本主義型の事業・組織モデルの新たなスタンダードとなりうるものであり、まだまだ正解というものがない中、試行錯誤していく必要があるものだと思います。

Wisdom Commons Labは、このことを体現するための社会実験装置として生まれました。

#ウェルビーイングの叡智をみんなでラボる

9月に声かけした濃ゆい仲間たちと立ち上がった、Wisdom Commons Labの0期メンバーで、石垣島にリトリートをしにいきました。

「世界の癒しと個人の癒しは同時に起こる」

HPLでも提供してきた、つながりを取り戻すワーク/カミングバック・トゥーライフのメソッドを提供する、仏教学者・システム理論家・ディープエコロジストのジョアンナ・メーシーの言葉を自分たち自身の心身で体験するリトリート。

ヨガ、瞑想、伝統的フラの練習と奉納舞、身体と環境に優しい圧倒的な地元料理家のケータリング、ビーチクリーンからのテントサウナ・・・
SDGs未来都市に指定されており、珊瑚が消滅しようとしており、大陸含め物凄い大量のゴミが漂着する石垣島にて、心と体と環境にみんなで意識をよせあいました。

「人生が変わるような体験を、共に」
これは、HPL当初から掲げているスローガンですが、実際にこのリトリートを通じて、完全に意識が書きかわり、起こる現実が大きく動きだしたといメンバーは少なくなく、また自分自身とつながりあったもの同士での絆が深く結ばれ、共創プロジェクトがいくつも立ち上がり出しました。

僕は、リトリートのチェックアウトの際に号泣してしまいました。
目の前に見ている光景が、本当にHPLが生まれ変わって新しいものが生まれ出していることに感動し、そして自分自身が抱えてきた葛藤を素直にみんなの前に出し切った時に、どれだけメンバーのみんながそれを暖かく受容して
くれたことか。それが、どれだけ心の支えになったことか。

経営者は孤独じゃなくていいんだ。もう、一人じゃない。
今までも、スタッフと一緒にやってきたし、本当にお互い支えあってきました、すごく感謝してます。その上で、さらにこうやって今まで「顧客」というレッテルを張って、距離をとって、頑張って強がって?見せていたみんなともフラットにつながりあえる、支えあえるというのはとんでもない安心感につながりました。

そして、ここで共有したのは、僕の物語(1対N)でした。でも、これと同じようにメンバーの中で一人一人が主人公の1対Nの物語があり、それが相互に重なり合っている。一人一人が自分らしく生きる際に起こる葛藤をみんなで支え合うことができたなら・・・N対N=無限大の力になる!!

HPLの頭文字はHentai Ponkotsu Love

今までHPLのスタッフと一緒に培ってきた大切なValueがあります。それが、Hentai:「ありのままの自分」のことです。社会とか他者と比較しても仕方がない。こう感じている、は絶対的な真実でありリアリティ。それを大切に生きていこうという価値観

Ponkotsu:ありのままの自分は、社会的には良い面もあれば悪い面、ダメだとされることも当然含まれます。それでもいいんだと受容し合う文化を作るそれが「イエス、ポンコツ!」ポンコツでもいいんだ、という価値観を大切にしています。

Love:HentaiでPonkotsuな自分や他者を受容する、愛するという価値観。だって、宇宙(神様)はそもそも、どんなことも許しているわけじゃないですか。それが全部あっての生命であり宇宙なんだという真理に少しでも近づけたら。

ビジョンは、ヒッピーたち1000人がお金を持たずに1ヶ月間森の中で過ごすレインボーギャザリング 

WCLでは、Wisdomを「生きとし生けるものたちが心身ともに健康であり、それぞれの潜在的能力をフルに発揮し、持続可能な社会を実現するための叡智」と定義づけています。

国連では、「持続可能な開発を実現することは、21世紀の最優先課題です」とし、「持続可能な開発を実現することは、全人類が尊厳と平等と健全な環境の中で、その潜在的能力を発揮できることを意味します」と述べています。

僕の原体験は、40年来年続いている、ヒッピーたちが1000人以上、アメリカの森に集うレインボーギャザリングにあります。
ここでは、お金を使わず、何もない森の中で与え合う循環とありのままの自己表現をして過ごします。

入り口に入ると、ヒゲモジャで、くっさいヒッピーのおじさんにはがいじめに抱きしめられて「ウェルカムホーム」と言われます。

そこには、肩書きも、国籍も関係なく、そこにいる全員がみんなファミリーという概念にあります。家族だから、なんでも言い合えるし、助けあって過ごしていける。「つながり」のもつ社会的なポテンシャルを感じずにはいられませんでした。

WCLでは、ウェルビーイングの叡智の探究を「自分をとりまくすべてとのつながりを探究すること(SynQ)」と定義しています。この叡智を探究し、実践することで、自分への信頼、他者への信頼、大いなるものへの信頼を取り戻し、それは個人のウェルビーイングを実現することにとどまらず、他者との深いつながり、共感、協働、共創を起こす力となり、ソーシャルイノベーションへとつながっていきます。

僕らの夢は、自分たちが変わることで、世界が変わること。
そのための”Integrating Individual and Social Change”を実現する方法論を実践コミュニティ(WCL)の中で実験し、みんなで確立していきます。

今、僕たちは、第6の絶滅期に生きていると言われています。(第5の絶滅期は恐竜時代)。今のままではこの文明は滅びると言われています。未来世代は、今の人間の、僕たち一人一人の創造性にかかっています。

ある意味、3点差を付けられて9回裏2アウト満塁でピンチヒッターに立たされているバッターのようなもん?だとすると、めちゃ怖いけど、めちゃくちゃ活躍できるチャンスだとも考えられます。こんなチャンスは滅多にない!・・・というか人類に進化を信託された時代は未だかつてなかったのです。(Consious Evolutionー意識的進化の時代)
人類史上ない、最高のクリエイティビティの発揮、人類の本領を発揮してやろうじゃありませか。そのためのテクノロジー、そのための、人間の意識の進化じゃないですか。

そんな大それたチャレンジは、イーロンマスク一人でできるとは思えない。偉大な起業家だけが世界を救えばいいのか?

そんなスーパーヒーローが世界を救ってくれるのも素晴らしいし、ありがたい。そして、同時に、どんな人でも毎日一人一人、一瞬でも幸せだなあと感じらる人や時間が少しでも増えることの積算される価値はもっと膨大だとも思います。

子育てが大変な時も、離婚調停中の中においても、紛争中においても、どんな時でも生きてる素晴らしさにつながれることができれば。

そんな社会を誰かに任せるのではなく、自分自身が生きようと思う人は、一人では大変なことも多いので、ぜひぜひ一緒にやっていきましょう。

過去の解決は、未来の課題。
ならば、今ここで、ウェルビーイングな社会を共に歩んで生きましょう!

Wisdom Commons Lab メンバー 山下 悠一


◎Wisdom Commons Labメンバー170名突破!!
 
詳しくはこちらをご覧ください
https://life-practice.h-potential.org/wcl-membership

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