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映画『マティアス&マキシム』

当時のフェイスブックとツイッターのみに投稿していた映画感想も、一本ずつこちらにまとめようかなと。両方とも今は削除しちゃってるし。
まだ公開中だったからか、ぼやかして書いているけど、トッド・ヘインズ『キャロル』(2015)と同じように、希望こそを描かなくちゃならないんだよ、ギリギリ生きている人もいるのだから、と思う今日この頃。
つまり私はそのようにこの映画を解釈しているということです。





グザヴィエ・ドラン『マティアス&マキシム』(2019、カナダ・フランス、120分)


『マティアス&マキシム』を観ました。

小さい頃からの友人同士が、全くの偶然から、知人の自主制作映画でキスシーンを演じることになる。
そのことからか?二人はそれぞれ自身の感情に戸惑うようになる。

全てを説明しすぎない語り方、無駄なく書き込まれた脚本、繊細なカメラワーク、好きなことが伝わってくる音楽の用い方、溌剌とした演技。

観終えた後、あれこれ語り合いたくなる種類の映画。
ラストシーンの意味を、今も読み解き続けている。

グザヴィエ・ドランは初めてでしたが、この若さで、監督・脚本・主演。
監督としても役者としても巧いと何度も唸らされたし、何より今の時代ならではの表現、2020年らしい作品になっているところが素晴らしい。
信奉者が多いのも肯ける。素直に脱帽です。

(2020年10月1日、新宿ピカデリー)


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