ばとら~

ばとら~

最近の記事

舞台「愛を探す怪物」観劇後に思った事

演劇ユニットメイホリックの舞台「愛を探す怪物」(2021年7月21日~7月25日、於中目黒キンケロシアター)観劇後に思った事 全体を通す縦軸と複数のエピソードを絡めた物語で、ストーリー全体のバランスも良く、キャラクター設定とそれを演じる女優陣の演技、演出により良作であったと思います。 複数回の公演を観終わった後に感じた点を下記に記します。舞台として考えた場合、時間的な制約や物語進行上の都合で割愛、省略せざるを得なかった部分も多々あることは承知していますので、理系思考の細か

    • 「箱庭同窓会」登場人物に関して

      「箱庭同窓会」という舞台 演劇ユニットメイホリックによる第3回朗読劇「箱庭同窓会」はこれまでの2回の公演とは異なり、理の外の存在等のファンタジー的な要素を排して、現代社会に存在する登場人物達が直面する事件を描いたものである。 物語は単純なハッピーエンドではなく、メイホリックの特徴とも言える人間のダークな要素を含み、観劇後に心に残滓が残る物語は健在である。 物語の構造上、脚本、演出の意図を理解する為には複数回の観劇を要求する物となっているのが難点とも言えるが、逆に複数回の観劇

      • メイホリック朗読劇「箱庭同窓会」観劇を終えて

        人間の無意識な言動、思い込み、立場の違いによる印象、記憶の微妙な改竄等が集積する事により凶悪な悪意として一人の人間を追い詰めていった顛末を描いた朗読劇。 登場人物は誰一人明確な悪意を持っていなかったが積み重なったものが生み出した結果にそれぞれが深い後悔を刻み込んでゆく苦い結果だった。 その中で僅かな希望を見出せる形で幕を閉じる・・・はずが最後の仕掛けにより明確な悪意の存在が明らかにされた事により語られた全ての言動の持つ意味が反転してゆくと言う心に深く突き刺さるストーリー 演

      舞台「愛を探す怪物」観劇後に思った事